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2023.11.03

「創立」と「設立」はどう違う? 意味や使い方、類語表現を紹介

「創立」は組織や機関、施設などを“初めて”作り“事業を始める”こと。「設立」は、組織や機関、施設だけではなく制度などを“新しく”作ることをいい、ビジネスでは“法人登記”することを指します。このため、会社のプロフィールでは創立年月日と設立年月日の違うことがよくあります。

「創立」と「設立」、使い分けられていますか?

「当社の創立は19〇〇年」とか、「〇〇〇団体を設立した」など、創立と設立はよく見聞する言葉ですね。「意味はほぼ同じじゃないの?」という声も聞こえてきそうですが、ビジネスにおいては全然違います。ゆえに、使い分けは何としても必要です。

「創立」の意味と使われる対象

創立記念日、創立者という言葉でもおなじみ。この「創立」は、端的には、「組織や機関、施設などを初めて作ること」。創という漢字一文字でも、ゼロから作り出す、という意味があります。

そして肝心なのは、個人や個人商店ではなく、対象はあくまで学校や企業など「団体」の場合に使われること。そして、そこで「初めて事業を行う」という要素も含まれます。

つまり、企業や各種学校などの組織や機関、施設を初めて作り、そこで初めて事業を行うことを創立といいます。「創立記念日」は事業を開始した年月日であり、「創立者」はその事業を始めた人、ということですね。

「設立」の意味と使われる対象

「設立」は、ビジネスでは法律上の登記がされることをいいます。会社法に基づいて公証人役場で認証を受け、登記書類などを作成して商業登記を行い、「法人組織として正式に登記」した日のことです。

「一人でも団体でも」その対象ですが、「法人登記」していない個人事業主やフリーランスなどの立場の人には、設立は使いません。

ノートに記す女性
(c)Adobe Stock

【まとめ】「創立」と「設立」の違い

ビジネス現場では、「創立」は企業や学校などを「初めて作り事業を始めた日」ですので、その組織独自の基準です。一方で「設立」は法的手続きをして法人格を取得すること。

つまり、創立と同時に法人手続きを完了したなら、創立日と設立日は同じ。創立したあとに法人化したなら、創立日と設立日が違う、ということです。設立記念日より創立記念日が主に祝われるのは、その第一歩を初めて記した記念の日だからでしょう。

ちなみに会社法は1899(明治32)年に制定されたもの。それ以前からある老舗の場合、創立年月日と設立年月日に大きな開きのあることがあります。

「創立」と「設立」の英語表現とは?

「創立」と「設立」は英語では微妙な使い分けになります。表現のしかたはいくつかありますが、基本として覚えておきたい単語は、foundingとestablishmentです。

「創立」の英語表現

「創立」は、foundingまたは establishmentですが、土台から作るというイメージの強いfoundingのほうが一般的でしょう。

たとえば、

創立記念日 the anniversary of the founding
創立者   the founder

「創立する」ならfoundまたはestablishを使います。

この学校は1900年に創立された
This school was founded in 1900

などがその例です。

「設立」の英語表現

会社として登記を行った場合の「設立」は、主にestablishment用います。
設立するなら、establish、set up、 foundといいますが、公けにはestablishを使うのがいいでしょう。
たとえば、

会社設立
establishment of a company
会社を設立する
establish a company

という風に使います。

コーヒーとノート
(c)Adobe Stock

「創立」の使い方を例文で紹介

「創立」はその組織のスタート地点であることを頭に入れておきましょう。

1:「当社は来年、創立50周年を迎えます」

事業を始めて50年経つ、ということです。法律上の登記は関係なく、この会社がスタートを切ってから50年目に当たります。

2:「このたびは創立100周年、誠におめでとうございます」

創立記念パーティを開催する会社は多いもの。そのようなときに使える挨拶言葉です。

3:「創立以来の私の理念です」

創立以来とは、「組織を作り、現在の仕事や事業を始めてからずっと」ということです。この場合は創立者として変わることのない理念、ということですね。

「設立」の使い方を例文で紹介

「設立」は企業が法的な手続きをする、あるいはしていることが前提の言葉です。

1:「今、設立の準備を進めています」

「法人組織になるための準備を進めています」、という意味。ゼロからでも、すでに何かしらの事業をしている場合でも使うことができます。

2:「創立は昭和〇〇年で、設立は平成〇〇年です」

事業を始めたのが昭和〇〇年で、実際に法人登記したのが平成〇〇年。このように創立と設立の時期がずれていることはよくあります。もちろん、創立が先で設立があと、です。

3:「このたび、株式会社〇〇を設立いたしました」

法人組織として立ち上げた際の報告です。法人化していなければ「創立しました」や「創業しました」となります。

「創立」と「設立」の類語表現を紹介

創立や設立って、ほかに似たような言葉が多いと思いませんか?その代表的なものを紹介します。それぞれの意味を理解しましょう。

1:創業

創立とほぼ同じ意味。違いといえば、創立は団体が対象なのに対して、「創業」は事業を始めた事実があればどんな場合でも使えること。フリーランスや個人事業主、個人商店などの場合はこの創業を用います。老舗などで「創業〇年」とよく言いますよね。

2:創設

「創設」は、すでにある組織の中に、〇〇委員会や〇〇クラブなどの新しい組織、あるいは新しい制度や子会社を作るときに使われる言葉です。

3:起業/開業

「起業」は新たに事業を起こすこと。個人事業主でも会社の形態でも対象になります。「いつかは起業したい」などのように未来志向、チャレンジングな意味を持つことが多いのが特徴です。

「開業」は新たに事業を開くこと。病院などを開くときに定型的に使われます。そして、個人事業主やフリーランスが起業し、税務署に開業届を出した場合にも「開業」を使います。

店の前に並ぶ胡蝶蘭
(c)Adobe Stock

最後に

「創立」は組織を作って事業を始めること、「設立」は商業・法人登記することで個人でも対象になる言葉だということがわかりました。使い方を間違えると誤解のもとになり失礼にもあたります。類語も多くありますので、吟味して使い分けるようにしたいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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