目次Contents
この記事のサマリー
・「乗せる」は人や動物が乗り物に乗るときに使う表現です。
・「載せる」は荷物や物を上に置くほか、掲載する意味でも使える言葉です。
・乗り物にのせる場合、人なら「乗せる」、荷物なら「載せる」が基本です。
「乗せる」と「載せる」は、ともに「のせる」と読むため、文章を書くときにどちらを使えばいいか迷いやすい漢字です。人を車にのせるとき、荷物を台にのせるとき、写真を雑誌にのせるとき… 同じように見えて、実は使う漢字は異なります。
意味の違いと基本の使い分けを知っておけば、メールや文書でも自然でわかりやすい表現が選べるようになりますよ。
「乗せる」の意味と使い方は?
まずは、「乗せる」の意味を見ていきましょう。「乗せる」にはいくつか意味があるので、それぞれの意味とあわせて用例も紹介します。使い方の参考にしてみてくださいね。
人や動物などを乗り物に乗る状態にする
「乗せる」は、人や動物などを乗り物に乗る状態にする場合に使います。例えば、「子どもをバスに乗せる」「愛犬を車に乗せる」などです。

人や物を、何かの上に置く状態にする
「子どもを膝の上に乗せる」「怪我人を担架に乗せる」のように、人や体を支えるものの上に置く場合にも「乗せる」を使います。
ある手段や流れに託して運ばせる・伝わるようにする
「音楽を電波に乗せて流す」「商品を流通ルートに乗せる」のように、何かを手段や流れに託して運ばせる・広める意味でも使います。
調子や音に合わせる
「歌声をフルートの調べに乗せて届ける」のように、音楽やリズムなどに合わせる意味でも「乗せる」を使います。
物事が順調に進むようにする
物事が順調に進む状態にする、安定した流れに入れるという意味でも「乗せる」は使われます。この場合の使い方は、「経営を軌道に乗せる」「新規事業を軌道に乗せる」など。
ビジネスシーンでもよく使われるフレーズなので、この機会にきちんと覚えておきましょう。
仲間に加える・参加させる
「その企画にうちも乗らせてください」のように、計画や話に加えてもらう意味でも使われます。
相手をその気にさせる・だます
「口車に乗せる」のように、巧みに言って相手をだます意味で使われます。また、「おだてて乗せる」のように、相手をその気にさせる意味でも使われます。
「載せる」の意味と使い方は?
続いて、「載せる」の意味と使い方を紹介。「載せる」にも、「乗せる」と同じく「物の上に置く」といった意味があります。ですが、「載せる」にしかない意味もありますよ。それでは早速、「載せる」について解説していきましょう。
荷物などを乗り物や物の上に置く・積む
「載せる」は、荷物などを車・船・台などの上に置く、または積む場合に使います。「乗せる」と重なる場面もありますが、荷物や物を対象にする場合は「載せる」が基本です。
「車に荷物を載せる」「トラックの荷台に段ボール箱を載せる」などと使えます。文化庁の「異字同訓」の漢字の使い分け例では、「本を棚に載せる」のように、物を何かの上に置く場合の例として「載せる」が示されています。

掲載する
「載せる」の2つ目の意味は、「掲載する」。雑誌や新聞、ウェブサイトなどに、何かを掲載する時に使う用法です。「ウェブサイトに広告を載せる」「取引先の担当者を参加者名簿に載せる」「雑誌に写真を載せる」などと使います。
「乗せる」と「載せる」の違いは?
ここまで、「乗せる」と「載せる」の意味と使い方を見ていきました。上記の説明からわかる通り、「乗せる」と「載せる」は、両方とも「物の上に置く」といった意味を持ち、非常によく似た言葉です。
「乗せる」は、人や動物を乗り物に乗る状態にする場合や、比喩的に「流れ・調子に合わせる」「その気にさせる」場合に使われます。
一方、「載せる」は、荷物や物を上に置く・積む場合、また文章・写真・情報などを掲載する場合に使われます。
「乗り物に何かをのせる」場合、それが人や動物であれば「乗せる」を、荷物であれば「載せる」を使うのが適しているでしょう。
類語や言い換え表現は?
使い分けが少し難しい「乗せる」と「載せる」。どちらを使うか迷ったら、他の言葉に置き換えて使ってみるといいかもしれません。ここでは、「乗せる」と「載せる」の言い換え表現をいくつか解説します。
置く
「乗せる」と「載せる」には、「物の上に置く」といった意味があると説明しましたね。ですので、「置く」という言葉も、言い換え表現として使えるでしょう。
例えば、「荷物を膝の上に乗せる」は「荷物を膝の上に置く」に、「本をデスクに載せる」は「本をデスクに置く」に言い換えても、意味は通じます。
運ぶ
「乗せる」には、「ある手段や流れによって運ばれる」といった意味もあるので、使いようによっては「運ぶ」も言い換え表現として用いることができるでしょう。
例えば、「想いを風に乗せて届ける」は、「想いを風で運んで届ける」などと言い換えることができます。

積載する
「積載(せきさい)」とは、「物を車や船などに積むこと」。人を対象にした場合には使えませんので、「積載」は「載せる」の言い換え表現になります。
「荷物を荷台に載せる」は、「荷物を荷台に積載する」などと言い換えが可能です。
掲載する
「載せる」の2つ目の意味として、「掲載する」があると説明しましたね。ですので、「掲載する」も言い換え表現として適切。
ちなみに、あらためて「掲載」の意味を説明すると、「雑誌や新聞などに、文章や写真を載せること」です。
「ご理解賜りますよう」に関するFAQ
ここでは、「ご理解賜りますよう」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「乗せる」と「載せる」の違いは何ですか?
A. 「乗せる」は人や動物を乗り物に乗る状態にする場合や、流れ・調子に合わせる比喩的な使い方で使います。一方、「載せる」は荷物や物を上に置く・積む場合や、文章・写真・情報などを掲載する場合に使います。
Q2. 車に荷物をのせる場合は、どちらの漢字ですか?
A. 荷物や段ボール箱など、物を車や荷台に積む場合は「載せる」を使うのが基本です。
Q3. 雑誌やウェブサイトに写真をのせるときは、どちらですか?
A. この場合は「載せる」です。「載せる」には「掲載する」という意味があり、「雑誌に写真を載せる」「ウェブサイトに広告を載せる」のように使います。
最後に
この記事では、「乗せる」と「載せる」の意味や使い方、違いについて解説しました。違いがやや曖昧な2つの漢字ですが、人を乗り物に乗せる場合には「乗せる」を。荷物などを乗り物に載せたり、新聞や雑誌に何かを掲載したりする場合には「載せる」を使う、と覚えておくといいでしょう。
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武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。



