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2023.11.04

「折衝」と「交渉」の違いとは? 意味や使い方、能力の身に付けを紹介

「折衝」は、利害関係の一致しない相手と問題を解決するために駆け引きすること、あるいはその駆け引き。正式に協議をして折り合いをつけることをいいます。「交渉」は特定の問題について相手と話し合い、互いにとってより理想に近い着地点を目指すことです。

「折衝」と「交渉」はどう違う?

「折衝」と「交渉」。似ているようで全然違う…、と迷ってしまう言葉ですよね。このふたつの言葉は、意味や対象となる相手とともに、それぞれ目指すゴールが違っています。妥協か、納得か。さて、どちらがどうなのでしょうか?

「折衝」の意味

折衝(せっしょう)には「敵が衝突してくるのをくじき止めること」という、穏やかでない意味もはらんでいます。それはさておき、そもそも利益と損害がほとんど一致しない、目指す方向や評価基準の異なる「利害関係不一致の相手」との駆け引きが、「折衝」。正式協議の上で妥協点を見出し、折り合いをつけることが求められます。

ビジネスシーンでは主に取引先との商談や業務を進める際に使われる場合が多いでしょう。「折衝」は政治や外交の場面でもよく使われる言葉です。価値観や死生観まで異なる相手との折衝には高い折衝能力が求められます。

「交渉」の意味

「交渉(こうしょう)」は、お互いの利益や目的を最大化させ合意に到達することを目指すものです。駆け引きの要素は少なく、話し合いでよりよい着地点を見出しましょう、ということです。

また「交渉」は幅広い現場で使われる言葉です。ビジネス、政治、外交などのほか、人との関わりや関係という意味もあり、個人対個人、個人対企業での話し合いでも用いられます。

打ち合わせをする男女
(c)Adobe Stock

【まとめ】「折衝」と「交渉」の違い

「折衝」は協議をし、妥協点を見つけたり折り合いをつけることを目指すもの。つまり、「ここまでなら譲れる」という一線を探し出し、事業をスムーズに進める方法を見出すことといえるでしょう。

「交渉」は双方が理想とすべきゴールを目指し、それに近づけるよう話し合うこと。ビジネスなどに限らず、「値段交渉してみよう」とか「あの人とは没交渉」などと、個人的なこととして日常生活でも使うことがあるのも、「折衝」との違いです。

「折衝」の使い方を例文で紹介

「折衝」はビジネスや政治において正式な協議を行うことを前提としています。

1:「その件についてはA社と折衝を重ねています」

納期や資金面、求めるレベルなど隔たりのあるA社と、妥協点を見出すべく協議を続けている、ということです。折衝能力はビジネスでは重要なスキルです。

2:「あなたの折衝経験が必ず役に立つでしょう」

折衝には決裂を避け、できるだけ有利な立場で妥協点を見つけ出すことが求められます。経験によりそのスキルが磨かれることも多いでしょう。

3:「日々、折衝に奮闘しています」

一筋縄ではいかないのが、折衝。少しでも有利に事が運ぶよう、毎日のように協議をし、駆け引きを行っている、というような意味です。

握手する女性
(c)Adobe Stock

「交渉」の使い方を例文で紹介

「交渉」はビジネスやプライベートなどさまざまな場面で使えます。

1:「その話はすでに交渉済みです」

ある事柄を話し合って、すでに合意をしている、という意味です。企業対企業、個人対企業、個人対個人であっても使うことができます。

2:「関係部署と交渉を続けています」

ある事業を成功させるという同じ目標に向かっていても、部署間に考え方の違いがあれば、それをできる限り埋める必要があります。そのために、「互いが納得できるよう話し合いを続けている」、という意味です。

3:「和平交渉は決裂しました」

和平交渉は外交の重要課題。国と国が争いをやめて仲直りし、平和になるよう話し合いをしたものの、うまくいかなかったということです。残念なことにニュースなどでも、「和平交渉は決裂しました」とよく流れてきますね。うまくいった場合は「和平交渉がまとまる」などと表現します。

4:「彼女とは没交渉です」

交渉は個人的な関わりという意味もあります。この場合は「彼女とはまったく関係がなくなっている」ということ。会うことも連絡を取り合うこともない状況です。

折衝力や交渉力の身に付け方

物事を解決し、滞りなくビジネスを展開するためにも、折衝力や交渉力は必要不可欠。スキルアップするために始めてみたいことを紹介しましょう。

1:相手側になって考える習慣をつける

折衝も交渉も相手があってのこと。自分本位や自分の会社の利益ばかりを考えると、当然成立は難しくなります。そのためにもビジネスシーンでは、日頃から、相手が何を求めているのか、何が最も避けたいことなのかなどを考えながら会話することを意識しましょう。

2:シャドーイングをやってみる

相手のことを理解するためには、その話をじっくりと聞くことが必要。また、相手を説得するには抽象的ではいけません。相手にメリットをもたらす理由や「ここまでなら譲歩できる」という一線を提案するなど、具体的に、明確に伝えることが重要です。

そこで試してみたいのが「シャドーイング」。ニュースキャスターの音声をすぐに口に出し、言葉にする方法です。限られた時間で伝えたいことを伝えるために的確にまとめられた原稿を口に出して言うことで、伝える力を高め、じっくりと聞く力も養えると考えられています。

3:事前シミュレーション&代替案

折衝や交渉がまとまらない場合をシミュレーションしておき、妥協案や複数の企画案など、代替案をいくつか用意しておくことも大切。もし、いずれも拒否されたとしても、それぞれの案に対する意見を聞くことで、次の折衝・交渉へとつなげることができます。

握手する手
(c)Adobe Stock

最後に

「折衝」は駆け引き、「交渉」は話し合うことや掛け合うこと、と言い換えることができるでしょう。「折衝」はもともと利害が一致していないので、何とか妥協点を見出すこと、「交渉」は双方の利益を最大化させ、互いが納得すること、がそれぞれ目指す着地点です。折衝力や交渉力なくして、ビジネスは成り立たないといってもいいでしょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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