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2025.07.14

「以降」は当日を含む? 「以後」との違いや誤解を防ぐ使い分け術を紹介

仕事相手に、「15日以降にお願いします」と言われた場合、当日は含まれるのか疑問に思ったことはありませんか? 「以降」は、「ある時間よりあと」を指し、当日も含まれます。今回は、ビジネスシーン頻出の「以降」の意味や「以後」「以来」との違いについてみていきましょう。

この記事のサマリー

・「◯月1日以降」は原則、その日を含みます。
・「以降」と「以後」は同じ意味です。
・「以降」を避けたいときは、「◯月1日から」など具体的な言い換えが有効です。

「8月1日以降にお越しください」「以降は在宅勤務となります」——このような表現、あなたも日常や職場で目にしたり、使ったりしていませんか? 一見わかりやすそうでいて、「その日は入るの? 入らないの?」と曖昧に感じたことがある人も多いはず。

この記事では、「以降」の意味や正しい使い方、誤解を避ける言い回しまでを丁寧に解説します。

「以降」とは?|意味と誤解しやすいポイント

まずは、「以降」の基本的な意味を確認し、誤解が起こりやすい理由を整理していきます。

(c)Shutterstock.com

「以降」の基本的な意味と使い方

「以降」は、ある時点を基準に「それより後の時間や順序」を表す言葉です。例えば「17時以降にご来場ください」「10月以降の予定は未定です」など、その基準の時点を含んだうえで、その後の時間帯を指すケースが一般的です。

辞書では次のように説明されています。

い‐こう〔‐カウ〕【以降/×已降】
ある時からのち。「平安時代―」「四月―」
→以後[用法]
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「以降=その日を含む」は本当?

「◯月1日以降」と書かれているとき、その日を含むのか気になりますよね。この疑問は検索でも非常に多く見られます。結論としては、多くの場合「含む」と解釈されます。例えば「4月1日以降にご来社ください」とあれば、1日を含めた日程が対象とされるのが一般的です。

ただし、すべての人がその前提を共有しているわけではないため、誤解が生じることも。実務では、あえて「当日を含む」「翌日から」といった具体的な表現に置き換えることが、トラブルを防ぐポイントです。

「以降」の使用シーンと注意点

ビジネスや契約の場面では曖昧さが命取り。ここでは、代表的な使用場面と注意点を整理します。

ビジネスメールでの注意点と表現例

「会議は4月1日以降にお願いします」などの表現は、発信者にとっては明確でも、受け取り手にとっては「1日は入るの?」という疑問が残ります。

実際、筆者も社内会議でこの表現を巡り日程調整がこじれた経験があります。こうした事例を避けるには、「4月1日を含む」「4月2日から」といった、より具体的な言い換えが有効です。

法的・契約文書での「以降」使用の注意点

契約書や規約などの文書では、「以降」という言葉にも慎重な使い方が求められます。『法律用語辞典 第5版』(有斐閣)では、「以降」は「基準となる一定の日時から起算して、その後の時間的間隔または連続」を表すと定義されています。

特に、ある日を起点として反復的・継続的に行われる行為に関して用いられるケースが多い点は押さえておきたいところです。

(c)Shutterstock.com

「以降」と混同しやすい言葉との違いと使い分け

「以後」「以来」「このかた」など、似た意味を持つ言葉は多くありますが、使い方を誤ると意味が通じづらくなってしまいます。ここでは、それぞれの語の違いと、適切な使い分け方をわかりやすく解説します。

「以後」と「以降」の違い

「以後」と「以降」はどちらも「その時点を含めて、それより後」を示す言葉です。ただし使い方には微妙な差があります。

「以降」は、時間の経過や歴史的な流れに重点を置くことが多く、「2020年以降、リモートワークが定着した」というように、ある時点から続く事実や変化を語る際に使われます。

「以来」や「このかた」との違い

「以来」や「このかた」は、ある時点から現在まで継続している状態を表す点で、「以降」とは異なります。

例えば「2000年以来、彼女は長野に住んでいる」は、“2000年から今までずっと”を示しています。また「20年このかた、母には会っていない」は、「20年前から現在まで一度も」という継続性が強調される表現です。

『デジタル大辞泉』(小学館)でも、これらの語の用法が区別されており、文章の目的に応じた言葉選びが求められることが分かります。

「いつから・いつまで」だけでなく、「継続しているのかどうか」に注目すると、自然な使い分けができるようになります。

参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

「以降」を英語で表現すると?

英語で「以降」を表す際に最も一般的で汎用性が高いのは、“on or after”という表現です。例えば、「7月1日以降にご提出ください」は、“Please submit the form on or after July 1.” となります。

この表現は、「その日を含んだうえで、その後の期間」までをしっかりカバーできるため、ビジネスメールや契約文書でも安心して使えます。

一方、“after July 1”とすると、7月2日以降を指すため、7月1日を含めたくない場合にはこちらが適切です。

当日を含めたい場合は“on or after”が適切です。

参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)

(c)Shutterstock.com

誤解を防ぐ「以降」の言い換えと表現テクニック

「以降」をあえて使わず、明確な表現を選ぶのもひとつの手です。ここでは、相手との認識のズレを防ぐための、より具体的で明確な表現方法を紹介します。

「以降」を使わない具体的な言い換え例

例えば「4月1日以降に開始します」とだけ書くと、「1日を含むのか含まないのか?」と読み手が迷ってしまうことも…。そんなときは、「4月1日から開始します」または「4月2日より開始します(※1日は含まず)」というように、具体的な日付で明示するのがおすすめです。

誤解を避ける姿勢は、ビジネスでも日常のやり取りでも好印象につながるでしょう。

ややこしい場面ではどう伝える?

「当日の夕方以降が対象」など、少し複雑な条件が絡む場合は、「4月1日の午後6時以降」や「4月1日の18時以降有効」など、時刻まで明確に記載するのがベストです。

実際、筆者も以前「夕方以降に対応します」とだけ書いたことがあり、「何時から?」と問い合わせが来たことがあります。それ以降は、なるべく時刻まで具体的に書くようにしています。小さな配慮が、信頼されるコミュニケーションにつながることを実感した一件でした。

「以降」に関するFAQ

ここでは、「以降」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1:「以降」はその日を含みますか?

A1:含みます。

ただし、受け取り手によっては誤解が生じることもあるため、具体的に明示するのが望ましいでしょう。

Q2:「以降」と「以後」はどう違いますか?

A2:同義です。

「以降」は、時間の経過や歴史的な流れに重点を置くことが多いでしょう。

最後に

「以降」は便利な言葉である一方で、使い方によっては誤解や混乱を生みやすい表現でもあります。この記事で紹介したポイントを押さえておけば、曖昧な印象を与えることなく、信頼される言葉遣いができるはずです。ビジネスでもプライベートでも、自分の意図を正確に伝えるために、ぜひ参考にしてみてください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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