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家族構成、正しく書ける?
就職時の履歴書や公的な書類を役所などに提出する際、家族構成の欄でつまづいた経験はありませんか? どこまでの範囲をどのように書いたらいいのか悩んだ人も多いのではないでしょうか。また、どうして家族構成を記載しなければならないのか、その理由なども疑問に感じますよね。本記事では、家族構成の正しい書き方や注意点について、丁寧に解説します。
家族構成はどこまで記載すればいいの?
一般的に、家族の定義には、自分が結婚していなければ、親と未婚の兄弟姉妹が含まれます。もし自分が結婚している場合においては、配偶者と未婚の子供が、自分の家族にあたります。わかりやすく言うと、生計が一緒の人は家族の範囲に入りますね。ペットを飼う家庭においては、もちろんペットも家族の一員! と考える人も多いと思いますが、公的に提出する書類の中では含める必要はありません。ご注意を。
どんな場合に家族構成を問われるの?
では、どのようなシーンで家族構成を問われるのでしょうか。具体的には、先に挙げた履歴書の他、学校や幼稚園などに入学・入園する際の提出書類、税金や保険、不動産関連の書類、クレジットカードの申込書などが挙げられます。これらの書類では家族構成を問われる場合が多く、正しく回答できるように記載方法を理解しておくことが大切です。
家族構成を記載する時のポイント
そうはいっても、家族構成を質問されるシーンは日常生活においては頻度が少ないもの…。いざ回答する時に、続柄や記載する順番などを忘れてしまっている人は多いと思います。次に、家族構成を記載する際のポイントをわかりやすく解説します。
1:続柄
通常市販されている履歴書は、フォーマットができているため基本的にその通りに記入をすれば大丈夫です。また大抵の場合、必要な情報の範囲がわかりやすく明示されているので、不要な家族構成を書いてしまうことなどは避けられるでしょう。
続柄の書き方については、簡潔に書くことがポイント。父親であれば「父」、母親であれば「母」といった具合です。常に、自分を基準にした続柄(関係性)を記載すれば問題ありません。
2:まず最初に世帯主
履歴書にフォーマットがない場合もあるかもしれません。その時は、記載する順番に注意が必要です。家族構成の順番は、まず世帯主から。世帯主とは、世帯の中心人物のことで、世帯側が決定し報告をします。年齢や収入は関係なく、誰がなっても問題はありませんが、生計を立てる主要人物、収入が一番高い人がなるケースが一般的なようです。
3:世帯主以外は年齢順に記載
家族構成の最初に世帯主を記載したら、その他の家族は、基本的に年齢順となります。一般的には同居している全員の名前が入る場合が多いですが、まだ生計をともにしていない婚約者がいる場合などもあるかもしれません。その場合は、家族構成の一番最後に「同居人」として記載します。
4:「本人」「兄弟姉妹」「子」
家族構成の中に自分を含める場合も多くあります。その際は「本人」と記載するのが正しいです。また兄弟姉妹については、「兄」「姉」「弟」「妹」とそれぞれ記載をしますが、自身の子どもについては注意が必要。子どもの場合は、性別や生まれた順は関係なく「子」と記載するだけでOKです。
シーン別家族構成の書き方
一般的な家族構成の書き方を説明してきました。次は「こんな時はどうやって書くの?」といったような少し例外的なシーンの記載方法を解説します。
一人暮らしの場合
上述したように、家族構成は基本的に生計が一緒の者、同居している者を含みますが、一人暮らしの場合はどうしたらよいのでしょうか。一人暮らしの人は、住民票に記載されているのは本人のみとなりますので、家族構成は本人のみ、そして世帯主も本人となります。公的書類で、家族構成と世帯主を分けて記載するような場合は、家族構成の欄には何も記載しないで問題ありません。
親と同居している場合
自分が結婚した後も、親と同居しているというケースも多くあるでしょう。自分が世帯主となっている場合は、世帯主(自分)の家族を年齢順に記載します。その後ろに続けて、親を記載するのが正しい書き方です。
家族構成を開示する理由は?
勤務先に提出する履歴書などは、「そもそも本人以外は関係ないのでは?」と疑問に思いませんか? なぜ家族構成を提出する必要があるのでしょうか。また他の公的書類の中にも、一見家族は無関係と思われるケースがあると思います。
家族構成の開示を求める理由は、その書類によって多少異なるものの、大きな目的はひとつ、身元を保証するためです。家族構成は、どのような家族関係があって、身内にこのような人がいるということを明らかにするために記載をします。
面接で家族構成を聞くことはNG
採用面接などで家族構成について触れることは、厚生労働省より「応募者の適正・能力とは関係ない事柄で採否を決定しない」として、配慮すべき事項に挙げています。なぜなら、本人には責任のない家族構成を理由に、間接的に偏見が生まれ、人権侵害や就職差別につながってしまう恐れがあるためです。また、宗教的な思想や信条に関係する内容も不適切とされています。
最後に
公的書類の「家族構成」の書き方について、理解は深まりましたでしょうか? あまり求められる機会がないため、いざという時に記載範囲や続柄の書き方がわからなかったり、イレギュラーな場合に困ってしまうことがあるでしょう。公的な書類ですので、正しく記載できるように本記事を参考になさってくださいね。
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