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ビジネスシーンで上司から仕事ぶりを褒められたり、お客様から嬉しい言葉をいただいた経験はありませんか? 喜びを感じつつ、「返事の仕方がわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
特に目上の人に褒められると、反射的に「そんなことありません」などと言ってしまいがちですが、謙遜しすぎるとかえって失礼にあたることも。そこで今回は、お褒めの言葉への返し方やおすすめのフレーズ、英語表現を解説します。褒められ上手になりたい方は、ぜひチェックしてみましょう。
お褒めの言葉への基本の返し方
まずは、褒められた時の基本の返し方をおさらいしておきましょう。普段謙遜しがちな人は、感謝の言葉に言い換えることで印象がよくなりますよ。
お褒めいただき、ありがとうございます。
褒められた時の返事として一番シンプルなフレーズです。褒められたときに「いえいえ」や「全然そんなことないです」などと否定から入ってしまいがちな人は、この言葉を意識して使うようにしてみましょう。前向きな言葉で応えることで、相手も「褒めてよかった」と感じるはずです。
お褒めいただき、恐縮です。
上司や取引先の人から褒められたときには、「恐縮です」を使うと良いでしょう。申し訳ないという気持ちが含まれているので、「お褒めいただきありがとうございます」や「お褒めいただき嬉しいです」よりも、かしこまった印象を与えられます。ビジネスメールで使うこともできますね。
お褒めいただき、光栄です。
「光栄」は、「名誉であること」「ほまれ」という意味。つまり、人から褒められたり、認められたりして名誉に思うことを「光栄」といいます。例えば、業績や行動を褒められた、重要な役目を任されたなどして誇らしい気持ちであるときに「光栄です」と表現します。「恐縮です」と合わせて覚えて、上手く使い分けましょう。
【上司・先輩へ】好感度がアップする上手な返し方のポイント
職場の上司や先輩などに、仕事の成果を褒められたとき。気の利いた返しをすれば「この人、デキるな」と、さらに一目置かれる存在になれるはず。褒められたときに意識すると良いポイントを紹介します。
敬意や尊敬の念を伝える
尊敬する上司や憧れの先輩から褒められると、「とんでもないことです」と謙遜したくなるもの。しかし、あまりに謙遜しすぎると、かえって相手の言葉を否定してしまうことになるおそれも。
そんなときは「もったいないお言葉です」と言い換えることで、謙遜しつつも褒めてくれた人への敬意や尊敬の念が伝わります。できるだけ前向きな言い回しをすることが、印象アップのポイントです。
周囲の人のサポートに感謝する
働いていると、他の人のサポートがあったからこそ乗り切れたと感じる場面も多々あるはず。上司や先輩から「よく頑張ったね」と褒められたときは「○○さんのおかげで成功しました」「おかげさまです」と感謝の気持ちを伝えましょう。自分だけの成果と捉えず、周囲の人への感謝の気持ちを口に出すことが、成長にもつながります。
具体的な内容をプラスする
「ありがとうございます」という感謝の気持ちとともに、具体的な内容をプラスしてみましょう。
例えば、職場の先輩に教えてもらったおかげで企画が通った、資格試験に合格したという場合には、「先輩の的確なアドバイスのおかげで試験に合格できました」などと伝えてみてはいかがでしょうか? 具体的な内容を一言加えることで、心のこもった返しができます。
【取引先やお客様】好感度がアップする上手な返し方のポイント
営業や接客業をしていると、お客様から「あなたに対応してもらえて、安心できました」「いつもお店に来るのを楽しみにしています」など、嬉しい言葉をいただくこともあるはず。そんなとき、誠意のある返事をすることで、今後の関係がさらに良好になります。心がけたいポイントをチェックしてみましょう。
ありがたいと思う気持ちを表情や態度で表す
お客様から褒められたときに、マニュアル通りの対応や憮然とした態度でいるのは印象が良くありません。嬉しい言葉をいただいたら、笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう。相手への敬意を示しつつ、心のこもった対応をすることが大切です。
今後もサービス向上に取り組む意欲を見せる
お店の商品やサービスを褒められたときには、「ご期待に添えるよう、今後も精進してまいります」と伝えてみては? お客様からいただいた良い評価を無駄にしないよう、「これからもサービス向上に取り組みます」という意欲を見せることで、より強い信頼感を持ってもらえるでしょう。
過度に謙遜しすぎない
お客様からのお褒めの言葉に対して、過度に謙遜しすぎないことも大切です。あまりに否定すると、自分の会社の商品やサービス自体を否定してしまうことにつながります。お客様によっては、「あなたは良いものだと思っていないサービスを提供しているの?」と捉えられてしまう可能性も。自分の仕事や商品に誇りを持って、お褒めの言葉を素直に受けとる姿勢を見せましょう。
英語表現は?
海外の人から褒められたときには、素直に「ありがとう(Thank you)」と感謝の気持ちを伝えましょう。基本的にお褒めの言葉は、相手からの肯定的な評価なので、謙遜しすぎると、相手の評価を否定していると捉われかねません。
「まずは感謝の気持ちを伝えてから、具体的な内容を付け加える」と覚えておくと理解しやすいでしょう。
Thank you for praising me.(褒めてくれてありがとう)
会話中に褒められた時の返しとして「Thank you」だけでも意味は伝わりますが、「Thank you for praising me」と表現することで、より丁寧な印象になります。謙遜して「全然まだまだです」と伝えたい場合にも、はじめは「Thank you」と感謝の気持ちを伝えることが大切です。
Thank you. I’m glad to hear that.(ありがとう。そう言ってもらえて嬉しく思います)
相手に褒められて嬉しい気持ちを伝えたい時のフレーズです。「I’m glad to〜」で「〜で嬉しく思っている」という意味になります。素直に嬉しい気持ちを伝えたほうが、褒めた相手も喜ぶはず。前向きな返し方なので覚えておくと役立つでしょう。
Thank you. It gives me a lot of motivation.(ありがとうございます。とても励みになります)
上司やお客様から激励の言葉をいただいたときには、このように返してみては? 「頑張っているね、これからも応援しているよ」などと言われると、こちらももっと頑張ろうと思えるはず。そんなときに「励みになります」と伝えることで、謙遜せずに感謝の気持ちを表現することができます。
嬉しさを素直に表現することで、相手も自分もハッピーに
褒めてくれるということは、相手があなたのこと高評価してくれている証。褒められたときに前向きな返事ができるようになると、「じゃあ次はこのプロジェクトをやってみない?」などと新たなビジネスチャンスにも繋がります。
褒められた時の返し方がいつも同じだったり、謙遜してしまう人は、この機会に返事のボキャブラリーを増やしてみてはいかがでしょうか?
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