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「自分勝手」な人とはどんな人のこと?
「あの人にはいつも困らせられる…」「こっちの都合も考えずに…」という自分勝手な人は身のまわりにいませんか? そんな人の特徴を知って、対処法を身につければ、悩まされることが少しは減るかもしれません。
自分勝手な人とは、どんな人のことをいうのでしょう。言葉の意味から考えてみます。
◆自分勝手の意味
自分勝手とは、他人の都合を考えず、自分のことだけを考えることを言います。身勝手ともいいます。いずれにせよ、自分中心のものの考え方をしている人のことです。
【自分勝手(じぶんかって)】
[名・形動]《「じぶんがって」とも》他人の事は考えず、自分の都合だけを考えること。また、そのさま。身勝手。手前勝手。「―な行動」
<「小学館 デジタル大辞泉」より>
◆自分勝手とわがままは類語? それぞれの違いとは
似た言葉に「わがまま」があります。わがままとは、自分の感情や考えのままに行動すること、自分の思った通りに振る舞うこと。「自分勝手」も「わがまま」も自分の思いや感情が中心にあるという点では同じといえます。
【我が儘(わがまま)】
(1)[名・形動]自分の思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。気まま。ほしいまま。自分勝手。「―を通す」「―な人」
(2)[連語]《代名詞「わ」+助詞「が」+名詞「まま」》自分の思いのまま。「―に誇りならひたる乳母の」〈源・常夏〉
<「小学館 デジタル大辞泉」より>
では、「自分らしく」ということと、「自分勝手」「わがまま」はどう違うのでしょうか。端的に言うと、相手の都合を考えているかどうか、に両者の違いがありそうです。自分らしくありたいからといって相手の都合を無視していては、それはただの「自分勝手」。全体の中の自分をしっかりと把握したうえで、自分の価値観を大切にして行動することができれば、それは「自分らしく生きる」ということになるでしょう。
自分勝手な人の10の特徴と心理を診断
では、自分勝手な人とはどんな人なのでしょう。10の特徴を挙げてみます。
相手の気持ちや立場を考えることができない
自分勝手な人は、とにかく自己中心的な考え方をします。「自分だったらどうするか」「自分が同じことをされたら、どんな気持ちになるか」ということを全くと言っていいほど考えません。自分が満足するかどうかが常に最優先課題なのです。
「自分勝手」だと思われている自覚がない
[1]の特徴の裏返しですが、自分勝手な人は、自分を客観視することが苦手です。自分の気持ち、つまり「やりたい」「やりたくない」、「好き」「嫌い」といった感情が最優先されており、周りにそれがどう見えているかについては二の次。迷惑をかけている自覚がないのですから、改善するのは難しそうです。
自分勝手な人のまわりには、気弱な人や親切で寛大な人が多いので、下手をすると「自分は意思表示がしっかりとできる人間だ!」などと、自身の身勝手さを長所だと考えてしまうことすらあります。
人から親切にされるのは当たり前だというような態度をとる
自分勝手な人は、自分のことが大好きです。それ自体はとてもいいことなのですが、相手のことを考えませんから、相手も当然自分のことが好きだと思っています。だから、親切にされても当たり前。感謝するということをあまりしません。「親切にしてもらったのだから、わたしも…」などという気持ちもないのです。
頼みを聞いてくれる人を見つけたら、とことん頼る
自分勝手な人は、自分の言動を受け入れてくれる人が好きです。そして、そういう人を見極めるのがとても上手。頼まれたらイヤと言えない気弱な人や、どんな人にもやさしい人を見つけるとすぐに近寄っていきます。この行動はほぼ無意識。嗅覚としか言いようがありません。
自分の思い通りにならないと不機嫌になったり、やる気をなくす
幼い子どもは、まだまだ自分中心です。自分の思い通りにならないことがあると、癇癪を起こしたり、途端に投げ出してしまったりすることがよくあります。自分勝手な人も同様。大人になり切れていない面があり、気に入らないことがあると怒り出したり、黙り込んだり。不機嫌になっても解決しないのに、そんなことはお構いなしなのです。
自分がしたいことしかやりたくない
自分勝手な人は、「あとのことは、したい人がやればいい」とでも言うように、自分のしたいことしかしません。この傾向はプライペートだけでなく、仕事でも同様です。「自分に甘く、人のことはどうでもいい」という、身勝手な人の代表的な特徴の1つです。
人によって態度を変える
自分勝手な人が嫌いなもの、それは「面倒なこと」。できるだけ楽をしていたいのです。その考えは人間関係にも発揮されるので、相手によってコロコロと態度を変えます。甘え上手な人が多く、上司や地位の高い人には媚びを売り、後輩など目下の人には突然高圧的に出ることも。また、厳しい人には近寄らず、扱いやすい人に用事を押し付けるといった行動もよくみられます。
人当たりはいいので初見では正体がわからず、人によって評価が分かれる
[4]でも述べましたが、自分勝手な人は、自分の言うことを聞いてくれる人が大好き。自分にとって都合の良い人を見つけるために、いろいろな人と広く浅く付き合います。いつも笑顔で社交的な振る舞いをするので、第一印象としては「明るくて、いい子」という印象を与えることも。とはいえ、人間観察の鋭い人には、すぐに身勝手だと見抜かれてしまうのです。
自分の話は聞いて欲しがりだが、他人の話は聞かない
自分勝手な人は、いつも自分がいちばん。特に根拠もなく、自分の意見に自信を持っています。そこへ周囲が矛盾を指摘したり、諭したりすれば、途端にご機嫌はナナメに。その内容が、たとえ助言やアドバイスであっても耳を貸しません。
たとえ自分に非があったとしても認めず、責任転嫁する
自分勝手な人は、言い訳が上手。自分に原因や落ち度があったとしても認めません。「指示が不適当だった」「自分がしたのではない」などと、平気で責任転嫁をします。ひどい時には嘘をついてでも、自分の非を認めないのです。
自分勝手な彼氏・旦那、自分勝手な女友だち、自分勝手な職場の上司・同僚への対処法
あなたの周りにも、上記の10の特徴に当てはまる自分勝手な人がいるのではないでしょうか。真面目に取り合っていると、逆ギレされるのがオチですから、賢く対処しましょう。具体的にはどうすればいいのでしょうか。
自分勝手な人だとわかったら、距離を保ち、極力関わらない
まずは関わらないことです。自分勝手な人に嫌われると、当たり散らされたり、周囲にあらぬことを吹き込まれたり、とにかく厄介です。逆に好かれるのも困りもの。やりたくないことを全部押し付けられたり、自分の気分次第でまとわりつかれたり…。「この人、ちょっと自分勝手かも」と感じたら、一定の距離を保って、深い関わりは避けたほうが無難です。
自分が譲れるラインを決め、断るときはハッキリと
自分勝手な人は、ハッキリと断られると逃げていきます。常にギスギスした雰囲気でいる必要はありませんが、自分がイヤだと思うことにはハッキリと「NO」を。そうすれば無闇に頼られることはなくなるでしょう。
自分勝手な彼氏・夫とはしっかり話し合い、ふたりで改善していく
彼氏や夫など、近い距離で過ごすパートナーが身勝手となると、放っておくわけにはいきません。大変ではありますが、都度、お互いの気持ちを話し合い、2人ともが心穏やかにやっていけるよう、一緒に改善していきましょう。
自分勝手な女友だちには、自分の意思をはっきり示す
女友だちの場合には、油断をするとベッタリ… という場合がありますので、ここはしっかりと自分の意思を伝えましょう。気に入らないことをいうと怒られるかも… と恐れる必要はありません。それで離れていくのなら、あなたは利用されていただけなのですから。
自分勝手な上司・同僚には、具体性を常に求める
相手の都合を考えない指示や依頼、感情論の押し付けなどは、たとえ上司であってもするべきではありません。ですが、会社や職場で人間性を諭すのも適切ではないでしょう。理不尽な指示や依頼を受けた場合には、できるだけ細かく指示を仰いでみましょう。「いつまでに必要ですか」「何部コピーすればいいですか」「データの形式はどうしておけばいいですか」など、具体的なことをたくさん尋ねるのです。自分勝手な人は、面倒なことが嫌いなので、そのうち、あなたに声をかけなくなるでしょう。
真面目に取り合わず賢く対処して
身近なところに自分勝手な人がいると、本当に厄介。さらに、本人には自覚がないのですから、なかなか改善も望めそうにありません。「困ったな…」と思う人が周りにいる場合には、今回お伝えした対処法で上手に距離を保ってみてください。
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