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2025.08.07

「人の話を聞かない人」の心理と対処法|職場・家庭での実践術

「人の話を聞かない人」とは、単に「聞こうとしない」人だけではなく、話を聞いている「ふり」をしても、内容をまったく理解していなかったり、相手の意図を汲み取ろうとしなかったりする人を指します。この記事では、「人の話を聞かない人」によくみられる特徴や心理、性格、場面別実践対処法、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー

・話を聞かない人には主に「せっかち型」「上から目線型」「無関心型」の3タイプがあります。タイプ別にアプローチを変えるのが効果的。
・職場では「結論→理由」の順で話すと、聞かない上司・部下にも伝わりやすい。

職場でも家庭でも、なぜか「話が通じない人」に出会った経験はありませんか? 相手が聞いていないのか、自分の伝え方が悪いのか、会話がかみ合わない瞬間は、誰しも少なからず戸惑いを覚えるものです。

「人の話を聞かない人」は「困った性格」で片づけられがちですが、実は心理的・環境的な背景が関係していることもあります。

本記事では、そうした人の特徴や心理、対処法、伝え方の工夫までを、多角的な視点から考えていきましょう。

「人の話を聞かない人」とは?

まずは「人の話を聞かない人」とはどんな人なのかを探っていきましょう。

「人の話を聞かない人」=どんな人? 特徴と行動パターン

「この前も言ったよね?」、そんなセリフを、職場や家庭で思わず口にしたことはありませんか?

「人の話を聞かない人」とは、単に「聞こうとしない」人だけではなく、話を聞いている「ふり」をしても、内容をまったく理解していなかったり、相手の意図を汲み取ろうとしなかったりする人を指します。

具体的には次のような行動が挙げられます。

・話の途中で遮る
・質問の答えになっていない返事をする
・相手の表情やトーンに関心を示さない
・一方的に話題を変える

こうした行動は、コミュニケーションのすれ違いを生み、信頼関係を損ねる原因となります。

筆者自身、以前、上司に仕事の相談をした際、話の途中で「で、それってどうするの?」と被せられ、まったくこちらの意図が伝わっていなかった経験があります。

「人の話を聞かない」という言葉には、意図的か無意識か、また一時的か慢性的か…、といったさまざまな背景が潜んでいることを、まず押さえておく必要があります。

(c)Shutterstock.com

実は誤解も多い?「聞かない」と「聞けない」の違い

「人の話を聞かない人」と聞くと、「わざと無視している」「協調性がない」といった否定的な印象を持つ人も多いかもしれません。

しかし、その聞かない行動の裏に、実は「聞けない」事情があることも少なくありません。例えば、発達障害のひとつであるADHD(注意欠如・多動症)では、話を最後まで集中して聞くといったことが難しいケースがあります。

こうした聞けない状況を、「聞く気がない」と早合点してしまうと、誤った対応につながりかねません。

もちろんすべての人が病気というわけではありませんが、「聞かない人=性格の問題」と決めつけてしまう前に、一歩立ち止まってその背景を考えてみる視点が求められます。

なぜあの人は話を聞かないのか?|心理・性格の背景に迫る

「なんであの人は話を最後まで聞かないんだろう?」、その問いの背景には、性格の悪さでは片づけられない深層心理が隠れていることがあります。隠された心理や性格について、見ていきましょう。

自分中心? 防衛本能? 「聞かない人」の心理的メカニズム

まず考えられるのは、防衛本能です。人は、傷つくことや批判されることへの不安から、あえて相手の話を聞かない(=受け入れない)という選択をすることがあります。特に自尊心の強い人ほど、自分に都合の悪い情報には耳を塞ぎやすくなります。

また、支配欲やコントロール欲求が強い人の場合、他人の話に耳を傾けること自体が「自分の立場が脅かされる」ように感じられるケースもあるようです。

筆者自身、ある会議で提案を却下された際、相手がこちらの説明をまともに聞かず、「それよりこうしよう」と一方的に進めてしまったことがありました。後でその人が「自分が責められているように感じた」と漏らしていたのを思い出します。

つまり、「聞かない人」の多くは、自分を守るために「聞けない」状況に自らを追い込んでいたりするのです。この背景に気づけるかどうかで、対応の仕方も大きく変わってきます。

性格による違い|「せっかち型」「上から目線型」「無関心型」

「話を聞かない人」とひと口に言っても、その性格や背景には複数のタイプがあります。ここでは、特によく見られる3つのタイプを紹介します。

1:せっかち型|話のゴールだけを求めるタイプ

このタイプは、「結論は?」「で、どうしたいの?」と、話の途中で先回りしてしまう傾向があります。原因は「時間を無駄にしたくない」という効率志向が強すぎること。

悪気はないのですが、相手にとっては「遮られた」「軽視された」と感じることもあります。

2:上から目線型|自分が正しいと思い込んでいるタイプ

自分の考えを常に「正解」と捉えているため、他人の話に耳を傾ける必要がないと感じてしまうタイプです。これは、「自分はわかっている側」という立場を保ちたい欲求の表れともいえます。

職場では上司や年長者に多く見られがちです。

(c)Shutterstock.com

3:無関心型|相手や内容に興味がないタイプ

もっとも対応が難しいのがこのタイプ。そもそも話の内容や相手に対する関心が薄いため、意図的に「聞かない」というより、「聞く必要を感じていない」状態です。

感情の共鳴よりも「自分に関係あるかどうか」で話を選別する傾向があります。もちろん、人によってはこれらの要素が複数重なっている場合もあります。

重要なのは、「なぜ聞かないのか?」を見極めた上で、アプローチを柔軟に変えていくこと。タイプごとに対処法を考えることで、コミュニケーションのすれ違いは大きく減らすことができますよ。

職場・家庭での「話を聞かない人」への実践的対処法

ここでは、「話を聞かない人」に対して、どう対応したらいいのかを見ていきましょう。職場や家庭など場面別に紹介します。

職場での「話を聞かない上司・部下」への対応

職場で「話を聞かない人」と向き合うのは、ときに業務以上にエネルギーを使うもの。特に、上司や部下といった上下関係がある場合は、ストレートな言い方がしづらく、伝え方には配慮が必要です。

【上司が話を聞かない人の場合】

相手が立場的に上の存在である以上、「聞いていないですよね?」と正面から指摘するのは避けたいところ。そんなときは、「要点を先に伝えてから補足する」スタイルがおすすめです。

例:
「先ほどの件ですが、◯◯を選ぶ方向で進めてよろしいでしょうか?(※結論)
背景として、〜という理由がありまして…(※理由や補足)」

このように、結論→理由の順で話すことで、せっかちな上司や多忙な人にも話が通りやすくなります。

また、口頭よりもメールなどの記録が残る形での確認も効果的。後日の食い違いを防ぎ、冷静な再確認が可能になります。

【部下が「話を聞かない人」の場合】

一方で、部下が指示を聞き流していたり、確認不足でミスを繰り返したりする場合は、「理解の確認」を挟むことがカギになります。

例:「ここまでの説明で不明点はありますか?」「では、どう進める予定か一度教えてもらえる?」

こうした「確認の問い」を入れることで、聞いていないことを自覚させると同時に、相手の理解度をチェックできます。

加えて、「話を聞く姿勢」を高めてもらうには、相手の話もよく聞くという姿勢が土台になります。双方向の信頼関係を築くことが、結局は最も効果的な対処法となるのです。

夫・妻・親など、家庭でのケースと心がまえ

家族やパートナーとの会話で「全然聞いてないよね…」と感じたことはありませんか? 家庭という近しい関係では、かえって遠慮がなくなり、話を「聞いているつもり」で済ませてしまう人も多いものです。

例えば、夕食中に話しかけてもテレビやスマホに夢中で返事が適当。こうした積み重ねに、寂しさや怒りを感じる人も少なくないでしょう。

【家庭では「感情的に反応しない」ことが第一歩】

「なんでちゃんと聞いてくれないの?」と詰め寄っても、相手が防衛的になってしまい、逆効果になることがあります。

まずは落ち着いたトーンで、「私はこう感じている」と主語を「自分」にして伝えることを心がけましょう。
例:「あなたがスマホを見ながら返事するのを、私は少しさみしく感じるの」

【期待値を下げる・距離を取るという選択肢も】

どうしても改善されないときは、「この人は聞かないタイプ」と割り切り、適切な距離を保つことも大切です。心のスタンスを変えることで、期待によるストレスを軽減できます。

家庭内コミュニケーションは、完璧を求めすぎず、長期的な目線で「調整」していく意識が必要です。

(c)Shutterstock.com

「人の話を聞かない人」に関するFAQ

ここでは、「人の話を聞かない人」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「人の話を聞かない人」は改善できますか?

A. はい、改善の余地はあります。

ただし「指摘されて自覚する」ことが前提です。自覚のないままでは行動が変わる可能性は低いため、「一度話したことを何度も言われる」「周囲の空気が冷たい」といったフィードバックに気づけるかどうかがカギになります。

Q2. 「人の話を聞かない人」はどんな職場に多いですか?

A. 年功序列やトップダウンの文化が強い職場では特に目立ちやすい傾向があります。

自分の発言が常に正しいとされるような環境では、他者の意見を聞く必要性が薄れるため、話を遮る・聞き流すといった行動が常態化しやすくなります。

また、業務量が多く余裕がない職場でも、意図せず「聞かない態度」になってしまう人が増えがちです。

Q3. 「人の話を聞かない人」とうまく付き合うコツは?

A. 相手の聞きやすいタイミングを見極めて話しかけることが効果的です。

特に仕事場では、業務に集中しているときに話しかけると、内容が頭に残らないことも。相手のペースや表情を見ながら、事前に「今、少しお時間よろしいですか?」と断ってから話すだけでも、聞く姿勢を引き出しやすくなります。

最後に

「人の話を聞かない人」という存在は、職場でも家庭でも、時に私たちを悩ませるテーマです。けれども、その背景にある性格や心理的要因を理解し、相手との接し方や伝え方を少し工夫するだけで、コミュニケーションは驚くほど円滑になることがあります。

TOP画像/(c)AdobeStock

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