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2024.10.10

社会人なら知っておきたい!「尊敬の念」の意味や類語、使い方の例文について解説

「尊敬の念」という言葉は、言葉を見たり聞いたりすることはあっても、プライベートではあまり使わない表現ですよね。「尊敬の念を抱いております」や「尊敬の念に堪えません」など、ビジネスシーンや、かしこまった場で使う機会があるので、正しい使い方を知っておきたいものです。ここでは、「尊敬の念」の意味や使い方について紹介していきます。

「尊敬の念」とは

「尊敬」という言葉は、日常的によく使う言葉ではありませんか? あなたの近くにも、きっと尊敬できる人がいることでしょう。「○○さんを尊敬しています」や、「○○さんの仕事に対する姿勢を尊敬しています」などのように、その人自身や、その人の態度や姿勢などに対しても使うことがあるかもしれません。

では、「尊敬の念」という言葉はどうでしょうか? 言葉を見たり聞いたりする機会はあっても、実際に使う機会は少ないのかもしれません。まずは、「尊敬の念」の意味から紹介します。そして、混同されやすい「畏敬の念」との違いも見ていきましょう。

「尊敬の念」の意味

「尊敬の念」の読み方は、<そんけいのねん>です。「尊敬」と「念」の2つの言葉の、それぞれの意味から解説します。まず「尊敬」の意味は、「その人の人格やその人の行為・業績などが優れていることを認めて敬うこと」。そして「念」という字の意味は、「思い」「気持ち」「心づかい」などです。

2つの言葉を合わせた「尊敬の念」は、対象となる人の「人格や行為・業績などを認め、敬う思いや気持ち」を表しているといえます。

プライベートではあまり使わない表現かもしれませんが、ビジネスシーンやかしこまった場で使う機会はあるでしょう。「尊敬の念」を使う際の対象は、「人」であることを覚えておきましょう。

拍手している人の写真
(c)Shutterstock.com

「畏敬の念」との違い

「畏敬の念」は、<いけいのねん>と読みます。「畏敬」の「畏」という字には、「うやまい、かしこまる」という意味があります。そして、さらに「敬」という漢字を加えることで、「崇高なものや偉大な人を、おそれ敬う気持ち」という意味に。

「尊敬の念」と似ているため、混同しないように注意が必要です。「尊敬の念」を使う対象は「人」であるのに対して、「畏敬の念」は、「神仏や大自然など」「偉大な人」といった、崇高な存在に対して使います。

たとえば、「歴史を感じる建造物に畏敬の念を覚えた」と使うことはできますが、これを、「歴史を感じるこの建造物に、尊敬の念を覚えた」と使うのは間違いといえるでしょう。

「尊敬の念」の使い方を例文でチェック

「尊敬の念」は、人に対して使う言葉ということがわかりました。次は例文を用いて、「尊敬の念」の使い方を確認しましょう。

(c)Shutterstock.com

「尊敬の念を覚える」

「覚える」は、「からだや心に感じる」という意味で使われています。そのため「尊敬の念を覚える」は、「尊敬する気持ちを感じる」という意味。「彼女の素晴らしいスピーチに、尊敬の念を覚えた」のように使うことができます。

「尊敬の念を抱く」

「尊敬の念を抱く」は、<そんけいのねんをいだく>と読み、対象となる人に対して、「尊敬する気持ちを持つ」という意味になります。

「創業者に対して、全社員は尊敬の念を抱いています」という文章であれば、「素晴らしい功績や人格を持つ創業者に対して、全社員が尊敬する気持ちを持っている」という意味だと解釈できます。

「尊敬の念に堪えません」

「堪えない」には、「とても感動して表に出さずにはいられない」という意味があります。「抑えられないほどに、尊敬している」「尊敬せずにはいられない」という気持ちを表しています。

「尊敬の念を覚える」や「尊敬の念を抱く」よりも、さらに尊敬する気持ちを強く伝えたい時には、この表現が良いでしょう。

また、同じような意味で使う表現として「尊敬の念を禁じ得ない」があり、こちらも「尊敬せずにはいられない」というニュアンスになります。

「尊敬の念」の類語にはどのようなものがある?

「尊敬の念」を使った表現を例文で紹介しました。次に「尊敬の念」と同じような意味で使われる類語には、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。

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敬意を表する

「敬意」とは、「尊敬する気持ち」を指しています。そのため「尊敬する気持ちを態度や言葉で表すこと」を、「敬意を表する」と使います。同じような表現に「敬意を払う」があります。「払う」は、「心を向けたり注いだりする」という意味がある言葉です。

この「払う」と「表する」という言葉に大きな違いはありませんが、「敬意を払う」よりも、「敬意を表する」の方が、尊敬する気持ちを心の中だけではなく、態度などに表しているニュアンスが受け取れます。

表彰状を読み上げるシーンなどで、「ここに深く敬意を表するとともに」という表現がされているのを、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

尊敬の眼差し

「尊敬の眼差し」は、<そんけいのまなざし>と読みます。「尊敬の念」や「敬意を表する」などと比較すると、いつもの他愛ない会話の中にも、登場する馴染みのある言葉かもしれません。

「眼差し」は「目つき、目の表情」のこと。そのため「尊敬の眼差し」は、「誰かを見る際に、目や表情に尊敬する気持ちが表れている」ことを指します。

周りにあなたが心から尊敬する人はいませんか? その人を見る目は、きっと「尊敬の眼差し」になっていることでしょう。

リスペクト

誰かを尊敬しているという表現に「○○さんをリスペクトしています」や、「マジ、リスペクト」などの言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。 「リスペクト」とは、「尊敬」や「敬意を表す」という意味の英語「respect」のことです。

テレビなどのメディアに登場するミュージシャンなどが、あえて日本語の「尊敬」を使わずに、「リスペクト」を使っているシーンも見かけます。「尊敬」の意味だけではなく、「尊敬しているからこそ、影響を受ける」というニュアンスも含まれている場合があるようです。

「リスペクトしています」など、日本語として使う場合、プライベートな会話では問題ありませんが、ビジネスシーンや目上の方に使う言葉としては不適切なケースもあるので注意しましょう。

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最後に

「尊敬の念」の意味や使い方を解説しました。話し言葉として使う機会は少ないかもしれませんが、ぜひ、この機会に覚えておきましょう。本当に心から尊敬している人に出会った際に、手紙などの文章でさりげなく使えるといいですね。また、自分自身も「尊敬の念」を抱かれるような人間に成長していきたいものです。

TOP画像/(c)AdobeStock

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