やんわり断るときのポイント4つ
人との関係を円満な状態に保つためには、お願いをすべて受け入れるのではなく、意に沿わないものについてはうまく断ることが大事です。やんわり断るときのポイントは、大きく分けると以下の4つがあります。
・感謝の言葉や相手への気づかいを忘れない
・断るとはっきりわかる表現にする
・断定的表現は避け、角が立たない言い回しに
・断る理由は上手に伝える
それぞれのポイントを詳しくチェックしていきましょう。
1. 感謝の言葉や相手への気づかいを忘れない
やんわり上手に断るためには、感謝の言葉や相手への気づかいを忘れないことが重要です。
たとえば、「すみませんが~」からはじめる場合には必要以上に申し訳ないという気分になるうえに、相手にとっても「誘ったら悪かったかな」とネガティブな印象を持たれやすいです。「誘ってくれてありがとう」などといった感謝の気持ちをまず伝えるようにすると、最終的に断ったとしてもポジティブなイメージにできます。
また、感謝する言葉も含みますが、断る際は相手を応援する言葉などの気づかいの気持ちを表現するようにしましょう。
2. 断るとはっきりわかる表現にする
やんわり断る場合であっても、断るのかどうするのか、結論が相手に伝わるようにすることが重要なポイントです。断ることが気まずいからといって、曖昧に返事をし続けることや、返事をしないことなどしてしまうと、かえって人間関係が悪化してしまいます。
また、なるべく柔らかい表現を使おうとするあまり曖昧な表現をしてしまうこともあるものです。結局どうするのかが伝わらず、相手がどう対応をすればいいのかと困ってしまうことがあります。お断りをする際には、断るのだとはっきりわかる表現で伝えましょう。
3. 断定的表現は避け、角が立たない言い回しに
やんわり上手に断るためには、断定的表現を避けて角が立たない言い回しにすることもポイントのひとつです。「お断りします」という断定的な表現や「出席できません」という否定文は、相手からすると冷たく感じます。
断ることがはっきりわかる表現で伝えるとはいっても、いきなり「お断りします」や「出席できません」と伝えるのではなく、角が立たない言い回しを考えましょう。「せっかく声を掛けていただいたのに大変残念ですが……」など、先に印象を和らげるようなクッション言葉を付けるのがおすすめです。
4. 断る理由は上手に伝える
断る理由を上手に伝えることも、やんわり断るときの重要なポイントだといえます。断るのが苦手な人は断りの言葉をうやむやにしてしまうことが多いです。
しかし、「先約があるので~」などと理由をきちんと伝えると、ほとんどの場合は納得してもらえます。むしろ曖昧に言葉を濁してうやむやにしようとすると逆効果になってしまいかねないため、注意しましょう。
また、ばれやすい嘘の理由を伝えることもやめましょう。下手な嘘をつくくらいであれば、「家庭の事情で~」や「急な用事ができて~」など、具体的な理由は言わずにお断りするのがおすすめです。
ビジネスメールなどでやんわり断るには
メールなどの文章で連絡する場合には、直接話をするときよりも対応が冷たく感じさせてしまいがちだといわれています。ビジネス上のやりとりで相手に対してお断りをしなければならない場合であっても、相手を不快にさせないためにはメールなどの媒体でもやんわりとうまく断ることが重要です。直接過ぎる表現は控え、メールの体裁や言葉の選び方に注意しましょう。
それでは、やんわり断るときの基本形や活用できる決まり文句、やんわり断る際の例文をチェックしていきます。
やんわり断るときの基本形
やんわり断るときの基本形は、「残念な気持ち」と「できない理由」を伝え、「代わりの案」を提案することです。たとえば、ご飯に誘われたとしたら「ぜひ行きたいのですが、今日は予定が入っていて…… 来週の金曜日はいかがですか」などと伝えるといいでしょう。
なお、メールでやんわりと断るときには、依頼や提案に対する感謝を伝え、はっきりお断りしてその理由をいい、お詫びの文言と成功を祈っていることなどを盛り込むのがおすすめです。
断り方の決まり文句を活用
ビジネスメールなどでやんわり断る際は、断り方の決まり文句を活用すると良いでしょう。決まり文句を上手に使えばやんわり断りやすくなるうえに、仕事ができる人だという印象を持ってもらえます。
断り方の決まり文句の例は、以下のとおりです。
・今回は見送らせていただくことになりました。
・まことに不本意ではありますが……
・ご期待に添えず申し訳ございません。
やんわり断る例文
ビジネスシーンでやんわり断る際の例文をチェックしていきましょう。ビジネスでは断り方を間違えてしまった場合に会社での評価が下がる可能性があるため、上手に断れるかどうかが重要です。
今回は、「上司や先輩から飲みに誘われた場合」と「忙しいときに仕事を頼まれそうな場合」という2つのパターンについてご紹介していきます。
上司や先輩から飲みに誘われた場合
飲み会などに誘われた場合には、断ることへの謝罪や参加しない理由、本当であれば参加したかったとの言葉を伝えると良いでしょう。
メールで回答する場合には、以下のように伝えます。
このたびはプロジェクトの打ち上げにお誘いいただき、ありがとうございます。
残念ですが、その日は家庭の都合があり、参加できません。
次の機会がありましたら、ぜひ参加させていただきたいと思います。
忙しいときに仕事を頼まれそうな場合
忙しいときに仕事を引き受けてしまい、最終的に期日に間に合わないことやクオリティが下がってしまうこともあるでしょう。これではかえって迷惑が掛かってしまうため、できない仕事は上手に断ることが大事です。
忙しいときに仕事を頼まれそうな場合には、お断りを入れつつ「○○日までなら対応できます」などと代案を伝えると、できる限り対応しようとしていることを伝えられます。
「申し訳ないのですが、今抱えている仕事があるためその仕事をお引き受けすると期限内に終えられなさそうです。○○日までにしていただければ対応できそうですが……」などと伝えると良いでしょう。
プライベートのメールなどでやんわり断る例文
プライベートのメールなどでも、やんわりとお断りをしたいことはあるものです。今回は、「友達からのお誘いやお願いを断る場合」と「恋愛系のお誘いを断る場合」について、やんわり断る際の例文をチェックしていきましょう。
友達からのお誘いやお願いを断る場合
ランチや飲み会などのお誘いがあったけれど断りたい場合には、以下のように伝えると良いでしょう。
「声を掛けてくれてありがとう。あいにくその日は予定があって……。申し訳ないけれど、今回はやめておく。また誘ってね」
また、友人からお願いをされた場合には断りにくく感じがちですが、断りたいときははっきりと伝えたほうが良いです。曖昧にせずに、できないということをはっきり伝えましょう。
恋愛系のお誘いを断る場合
恋人や片思いをしている相手からのお誘いを断らなければならない場合には、断ることを残念に感じていることをしっかりと伝えることをおすすめします。「いきたくないから断られたのかも」と相手に思われてしまわないように、会える日を具体的に提案すると良いでしょう。
この場合のお断りは、以下のように伝えます。
「誘ってくれてありがとう。すごくいきたいんだけど、今は仕事が忙しくていけそうにないの。○日ならいけるんだけど、どうかな?」
もしも気のない相手から恋愛系のお誘いがあった場合には、具体的な代替日は伝えないようにして、変に期待させないようにしましょう。
メールでやんわり断る方法を理解しよう
人間関係を円満に保つためには、お願いをすべて受け入れるのではなく、意に沿わないものはうまく断ることが大事です。やんわり断るときのポイントは、大きく分けると以下の4つがあります。
・感謝の言葉や相手への気づかいを忘れない
・断るとはっきりわかる表現にする
・断定的表現は避け、角が立たない言い回しに
・断る理由は上手に伝える
また、メールなどの文章で連絡する場合には、直接話をするときよりも対応が冷たく感じさせてしまいがちだといわれています。直接過ぎる表現は控え、メールの体裁や言葉の選び方に注意しましょう。
メールなどでやんわり断る方法を理解して、今後の生活に役立たせましょう。
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