なんて送っていいかわからない…「お断りメール」
ビジネス上、どうしても相手の要望を断らなければならない場面は出てきますよね。ですが、丁重に断る際に、何て伝えたらいいのかわからない、そんな人も多いのでは? ビジネスシーンでは、断り方ひとつで取引先との信用関係が一気に壊れてしまう可能性もあり、非常に重要です。
本記事では、そんなビジネスシーンでの「お断りメール」の上手な書き方を解説。書く際のポイントや注意点、定番フレーズについても触れていきますのでぜひ参考にしてくださいね。
「お断りメール」の大事なポイント
「お断りメール」を送る際には、必ず押さえておきたいいくつかの大事なポイントがあります。ぜひ覚えておいてくださいね。
曖昧な表現はNG!「結論」をしっかりと!
大事な取引先の要望をどうしても断らないといけない時は、なかなか勇気がいりますよね。ですが、ビジネスシーンにおいて、曖昧な表現は後々のトラブルに発展してしまう可能性があるため、ご法度です。「検討します」や「○○の部分については了解しております」などではなく、きちんと「お断り」する旨を相手に伝わる言葉で明記することが非常に大切になります。
ソフトな伝え方を意識する
ビジネスである以上、はっきりと「お断り」の旨を伝えることは大事ですが、ビジネスマナーにも配慮したいとこと。ただ一言「お断りします」とぶっきらぼうな返答では、社会人の資質を疑われてしまいます。特にメールの文面は、捉え方次第で冷たい印象になってしまうため、できるだけソフトな表現を意識しましょう。
「大変恐縮ですが」や「誠に残念ながら」だと、クッション言葉と言われるワードを「お断りします」の前に付けくわえることでやわらかな印象になります。また、最後に「ぜひ次の機会によろしくお願いいたします」などと前向きなフレーズを添えるのもおすすめです。
相手への配慮は忘れずに!
また、これもビジネスマナーの基本ですが、相手に対する敬意や感謝の気持ちを添えることも、好印象を与えます。例えば、「大変ありがたいお申し出をいただき恐縮ですが」など相手への配慮を伝えることで、不快な気持ちにさせることなく断ることができるでしょう。
「お断りメール」でよく使われる定番フレーズ
ビジネスにおける「お断りメール」の定番フレーズをいくつか紹介します。シーンによって使い分けてくださいね。
「お役に立てず申し訳ありません」
相手の要望や依頼を叶えられない時に使えるフレーズです。取引先からの要望に対応できない時はもちろん、社内での問い合わせなどにも使うことができます。
「ご期待に沿えず誠に申し訳ありません」
こちらも相手の要望に対しお断りをするとき、最後に添える定番フレーズです。言い回しとして「ご要望に沿えず」や「ご希望に沿えず」などもあります。取引先や上司に対し、謝罪と敬意を含めた表現方法です。
「この度は見送らせていただくこととなりました」
採用などでお断りをする際によく使われるフレーズです。「見送らせていただく」という表現も「お断りメール」ではよくでてきますので、覚えておくとよいでしょう。「お断りします」よりもソフトな印象を与えることができます。「見送る」の他、「見合わせる」という表現も頻出ワードです。
「せっかくの機会ですが、辞退させていただきます」
「辞退」も「お断りメール」で使えるワードです。リーダー選出やセミナー登壇などの申し出を断るときなどに使えます。「せっかくの機会ですが」というクッション言葉も覚えておいてくださいね。
使い方をメール文例でチェック!
「お断りメール」を、実際のメール文例で紹介します。
新規取引先からの営業を断る場合
取引を断る際には、今回断ることなった結果と謝罪の意、また相手の会社に対する配慮をメールに織り込みましょう。今回は成約に至らなくても、今後ビジネスチャンスが出てくる可能性もありますので、関係性を壊さないためにも丁寧な断り方が非常に大切です。
また、他の取引先とつないでくれるパイプ役になってくれる可能性もあるため、一度もご縁がないからといって、縁を切ってしまうことはビジネスチャンスを逃すことにもつながりかねますので、常に丁寧な姿勢を意識してくださいね。
「平素よりお世話になっております。
○○商事株式会社の田中でございます。
先日はご多用中お打合せどうもありがとうございました。
社内にて慎重に検討を重ねました結果、
残念ながら、今回はお取引をお見送りさせていただくこととなりました。
ご期待に沿えない形となり大変申し訳ございません。
ぜひまたの機会がございましたら、何卒よろしくお願いいたします。
末筆ではございますが、貴社のさらなるご発展をご祈念申し上げます」
人事採用を断る場合
人事採用の「お断りメール」は、志願者へ結果がしっかりと伝わることが重要ですので、ほぼ決まった文面になります。相手を全否定しないよう曖昧な表現をしたり、長々とした文面は避けるようにしましょう。
「平素よりお世話になっております。
○○株式会社の鈴木でございます。
この度は、弊社の営業職採用にご応募いただきまして、
誠にありがとうございました。
社内で慎重に検討を重ねた結果、誠に残念ではございますが、
今回は採用を見送らせていただく結果となりました。
ご希望に沿えず申し訳ございません。
□□様の今後益々のご活躍をお祈りいたしております」
最後に
ビジネスシーンでの「お断りメール」、いざという時に何て書いていいかわからないと困ってしまいますよね。「断るのは勇気がいるし、相手との関係性を壊してしまったら…」と不安になる人も多いでしょう。上述したようなポイントをしっかりと押さえて、相手への配慮を示せば不快な気持ちにさせることなくきちんと伝わります。紹介したクッション言葉も、ビジネスシーンでは使えるフレーズですので、ぜひ覚えておいてくださいね!
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