【目次】
・そもそもお風呂に入ることで得られる効果とは
・朝風呂することのメリット
・朝風呂することのデメリット
・朝風呂派が気をつけたい注意点
そもそもお風呂に入ることで得られる効果とは
免疫力が高まる
医師の杉山力一先生によると「毎日しっかりお風呂に入ることで免疫力が高まる」と言います。
「お風呂に入ると、カラダが芯から温まり、血液の循環がよくなります。すると、血液中に存在している免疫細胞が活性化し、免疫力の向上や健康的な体質に変わる効果が期待できると言われています。
また入浴は、41度の湯温に調整したバスタブに、ほんの10分~15分程度浸かるだけでも体温が1度上がり、それに伴って免疫力は5~6倍も高まるという嬉しい研究データも報告されています。
逆に、体温が1度でも下がると、女性の健康の要となる免疫力は5~6倍も低下してしまうので、シャワーだけではなく、バスタブに浸かる入浴習慣が免疫力を高めるベストな方法とされています」(杉山先生)
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美肌をゲットできる
「お風呂博士」こと株式会社バスクリン広報博士(スポーツ健康科学)の石川泰弘さんによると、毎日のお風呂は「透明感・均一感・潤い・滑らかさ・血色」の【美白5条件】が手に入ると言います。
透明感
まず一つ目は「透明感」。入浴により血行が促進されると、新陳代謝が促され肌に透明感が出てくるのだそう。
「透明感とは、まさに透き通る印象。くすみや濁りがない明るさは、美白肌の何よりの条件でしょう。くすみや濁りを一掃して透明感を手に入れるためには、代謝を整えて、血液を滞りのない状態にするのが大切。
お風呂に入ると、体温が上がり血行促進されるため、体の末端まで血液が巡り、酸素や栄養が届きやすくなります。同時に、体中の老廃物が排出されやすくなるため、全身の新陳代謝が促進されて、透明感のある肌に近づくのです」(石川さん)
均一感
次に「均一感」。代謝が高まることで色むら・くすみが解消されて肌に均一感が生まれるそう。
「肌の色よりも、むしろ色むらの有無が美白印象を大きく左右することに気づいていましたか? 色むらも、くすみや濁り同様、やはり、代謝の低下が原因。お風呂に入って代謝を高めることで、肌の均一感が生まれます。また、お風呂に入ると体温が上がり、冷えによる滞りも緩和されるのです。
お風呂でリラックスしながら、リンパマッサージをするのも、均一感を手にいれるにはとても効果的」(石川さん)
潤い
石川さん曰く、潤いは肌の明るさに大きく関係しているのだとか。
「お風呂は潤いにも密接に関係しています。お風呂上がりの肌の明るさに『ずっとこの明るさならいいのに』と思ったことはありませんか? それは、一時的に肌が水分を含んでいるから。実は、お風呂に浸かることで皮脂が流れ、角質に水分やNMF(天然保湿因子)などが一時的に入り込むからなのです」(石川さん)
そこで石川さんは、「保湿成分配合の入浴剤」の使用をおすすめしています。保湿剤が蓋の役割を果たし、全身の潤いを守ってくれるようです。
滑らかさ
さらにお風呂は、毛穴の汚れを取り除き肌表面を整えてくれる効果も期待できるそう!
「キメの乱れ、毛穴の目立ち… 肌表面の凹凸は影になって肌トーンが下がります。肌を滑らかにすることも、美白印象を手に入れるために重要なポイント。そのために、お風呂は一役買います。
お風呂には、全身まるごと『浸け置き』ができるというメリットがあります。お湯に肌を浸け置くことで、毛穴や汗腺などに詰まった汚れをじんわりと優しく取り除くことができ、キメが整ったり毛穴が目立たなくなったりと、肌表面が整うのです」(石川さん)
血色
お風呂に入ることで血行が促進されれば肌の血色がよくなり、さらには美白化粧品も行き届きやすくなるメリットもあるようです。
「血色が奥に透ける、生き生きとした『ほのピンク』の肌は、美白肌の理想形。まさに、お風呂上がりの肌の色です。お風呂には、水圧効果、温熱効果、浮力効果と大きく3つの効果があり、それぞれが血流をアップさせます。
お風呂に浸かると水圧で横隔膜が押し上げられ、呼吸の回数が増えることで心臓がより活発に働き、心肺機能が高まって、血流が促進。また、体内を血液が一周するのにかかる時間はおよそ1分間とされているため、20分間お風呂に浸かると、温められた血液が体内を20周することになり、血行が促進されます。
さらには、凝り固まっていた筋肉が浮力の効果でほぐれ、血流がアップ。それだけでほのピンクの肌色が手に入るのです。しかも、毎日バスタブに浸かるのを習慣にしている人のほうが、たまに浸かる人よりも体温が上がりやすいというデータもあり、結果血流がアップしやすいと言えます。
つまり、お風呂を習慣化することで、常にほのピンクの肌色に近づくというわけです。ちなみに、血行のいい肌は、美白化粧品にも届きやすいというメリットもあります」(石川さん)
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むくみを解消できる
医師の赤澤純代先生によれば、お風呂に入ることはむくみの解消にも効果的だと言います。お風呂でのマッサージがより効率的にむくみ解消へ導くのだとか。
「とくに、ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれ、血液を心臓へ戻すポンプ機能が期待できます。ふくらはぎが固い人は、体も固く血液が滞りがちなので、お風呂でよく揉み込んで筋肉を柔らかくすると全身も柔らかくなり、循環機能の回復に役立ちます」(赤澤先生)
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朝風呂することのメリット
体をシャキッとさせられる
朝お風呂に入ることで、眠気が残った体をシャキッと目覚めさせることができます。体が活発モードになり、一日を気持ちよくスタートさせられるでしょう。
寝汗を洗い流して清潔にできる
人は睡眠中、約500mlもの汗をかくと言われています。
汗をかいた体はもちろん、汗とともに排出された皮脂は、頭皮や顔に残り体臭の原因になってしまうことも。朝風呂をすることでこういった汗や皮脂をスッキリ洗い流すことができるので、清潔な状態で一日をスタートさせられます。
朝風呂することのデメリット
朝風呂だけでは睡眠障害につながる恐れが…
お風呂に入ること自体さまざまなメリットがありますが、「朝風呂だけ」では入眠や睡眠の質に悪影響を及ぼしてしまう可能性が…。医師の赤澤先生によれば、寝る前の体が冷えていると睡眠障害につながる恐れがあると言います。
「人は体温がストンと下がるときに眠りにつくのですが、体温が低いとこれ以上は下がらず、冷えで眠れない、ということが起きるのです」(赤澤先生)
朝風呂〝だけ〟ではなく、夜もしっかり入浴するといいですね。
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髪や頭皮のダメージにつながることも
夜の入浴同様、しっかりとケアする時間を作れるのなら良いですが、朝は時間に限りがあるため、どうしても洗い方やすすぎが疎かになりがち。
シャンプーやトリートメントの洗い残しがあったり、髪を乾かしきれず自然乾燥させてしまったり。朝という限られた時間では夜ほど丁寧に洗浄やケアができず、結果、頭皮や髪のダメージにつながってしまうことがあります。
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朝風呂派が気をつけたい注意点
体温とお風呂の温度差に注意
スッキリと目が覚め、快適な一日をスタートさせることができる朝風呂ですが、朝は一日の中でもっとも体温が下がるタイミングです。
医師の杉山先生は「体温とお風呂の温度差による健康被害が起きる可能性があるので十分注意が必要」だと言います。
杉山先生曰く、朝お風呂に入る際は以下の3つのポイントを守って正しく入浴することが大切だそう。
・白湯を飲み、体温をあげておく
・脱衣所やお風呂場を温めておく
・お風呂に浸かる際は、40度未満のお湯に数分
朝風呂が日課になっている人は、もう一度普段の入浴方法を見直して、健康的で正しい朝風呂を楽しみましょう。