髪ダメージを防ぐために知っておきたい4つのポイント
夏は、頭皮や髪にとって過酷な季節。そして、夏が終わった頃、急激に乾燥がはじまり、夏に受けたダメージとあいまって、頭皮環境や髪のダメージが明るみに…。今年こそ、夏のダメージに負けないために、一足先に頭皮や髪にまつる危険信号をチェックしてみませんか?
聖心美容クリニック 統括院長 鎌倉達郎医師に、夏の髪ダメージの危険信号を教えてもらいました。
■チェック1.強い紫外線ダメージの放置
夏を越えた頃、紫外線の頭皮への影響は深刻になっています。
頭皮は髪で紫外線から守られていますが、薄毛に悩む人は頭皮まで紫外線が届きやすく、皮膚のコラーゲンのダメージを招き、毛周期がさらに乱れて薄毛が進行してしまう…という悪循環に陥りやすい季節に。
紫外線はキューティクル剥離や毛髪内部の空洞化にも繋がります。
■チェック2.朝シャン&ドライ不足
汗のかきやすい夏は、朝にシャンプーをする習慣のある人もいるのでは?
朝は時間の限りもあるため、どうしても洗い方やすすぎが、いい加減になりがち。
髪の長い女性は特に、シャンプーの洗い残しや、髪を乾かしきれないことがダメージにつながりやすくなります。
■チェック3.夏バテによる栄養不足
抜け毛が起こる原因はさまざまですが、栄養不足も原因のひとつ。
夏は暑さから食欲不振になりがちで、頭皮や髪に十分な栄養が届かない状態になることがあります。
その結果、髪がしっかり成長せず抜け毛が生じてしまうことも。抜け毛の原因は、生活習慣の乱れやホルモンバランスの乱れなども考えられます。
鎌倉先生によると、「健康な頭皮と髪を作るには、タンパク質と補酵素となるビタミンC・B・A・E、ミネラル、亜鉛など、髪に必要な栄養をしっかりとることが重要です。また、女性は夏には貧血になりやすいので、鉄分も意識して摂りましょう。」とのこと。
■チェック4.まとめ髪
蒸し暑い夏はとくに、髪をまとめている女性が多いのでは? しかし、髪を引っ張ることで、毛根やキューティクルを傷つけたり、蒸れやすくなったり、髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。
「目もとの引き上げや輪郭のリフトアップになるからと必要以上にきつく結ぶことは、おすすめしません」と鎌倉先生。接客業などで日ごろから髪をきつくまとめている人は、牽引性脱毛症で悩むことも珍しくないため、注意が必要です。
ちなみに「牽引性脱毛症」とは、ポニーテールやお団子ヘアなど、髪をまとめる髪型を長く続けることによって、前髪の生え際や分け目の髪が徐々に薄くなっていく脱毛症。まとめ髪によって、髪の毛が強い力で引っ張られ、毛包が委縮してしまいます。毛包が委縮すると、毛を作る細胞の働きが止まり、新しい毛が生えてくなくなってしまうのです。
夏の終わりは、ただでさえ頭皮や髪が疲弊している時期ですが、毎日の習慣やケア不足によって、ダメージが進んんでしまうことも。ダメージが起きる前に、今夏、紫外線に注意したり、栄養を十分にとったりと、対策していきましょう♡
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…聖心美容クリニック 統括院長 鎌倉達郎医師
宮崎県出身。宮崎医科大学医学部卒業。横浜市立大学医学部形成外科臨床教授。2016年日本美容外科(JSAS)会長。IMCAS Scientific Committee,board member.
JSAPS会員。日本美容外科医師会会員。日本形成外科学会会員。日本外科学会認定医。日本再生医療学会会員。日本臨床抗老化医学会員ほか。