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「無視」の意味とは?
周囲から「無視」された時や、「無視」されている人を見るのは辛いですよね。今回は「無視」する人の心理から、「無視」されやすい人の共通点まで詳しく解説します。
意味
「無視」は、辞書では「存在価値を認めないこと、あるものをないがごとく見なすこと」と説明されています。話しかけても答えてくれない、挨拶してもスルーされる、そんな日常のちょっとした行為でも、された側はひどく傷つくものです。
無視…存在価値を認めないこと。また、あるものをないがごとくみなすこと
出典:小学館 デジタル大辞泉
反対に「無視」する側はというと、何か気に食わないことがあった、対象者に対する勝手な嫉妬や妬みがあるなどの理由により、その行為を働きます。
「無視」する人の3つの心理
自分が怒っていると、他の人を「無視」する人も多いもの。「無視」する人はどのような心理状態なのでしょうか?
嫉妬していて、気に入らない
相手に対して劣等感を抱いていたり、嫉妬していたりする場合に、「無視」をする人が多いです。気に入らない相手のことは「無視」をして突っぱねることで、相手へ抵抗をしています。自分にはないものを持っている相手に声を掛けられ、応じたら自分の負けを認めているようなものだと感じてしまうのでしょう。
相手を嫌っていることを態度で示したい
「無視」をすることで、「自分はあなたのことが嫌いです」ということを本人に伝えたいという考えをもつ人もいます。普通は、苦手な感情を持っている相手にも表向きには当たり障りなく接するものですが、「無視」する人は、あえて嫌悪感を出すことで相手との関わりを絶とうとするのです。
気持ちを態度で示すことで、「できればもう関わろうとしないでくれ」ということをアピールしたいという心理が働いています。
相手を気遣う余裕がない
自分のことで精一杯で余裕がない時は、人のことを気遣えない場合があります。例えば、社内で自分の仕事に追われている時、他の人に声をかけられても耳に入ってこない、なんてことも。仕事や家庭の問題などを抱えている人はイライラしやすく、余裕がなくなってしまうがゆえに、人へのあたりが強くなってしまうのです。
「無視」されやすい人の特徴
知らず知らずのうちに人から嫌われたり、人を遠ざけたりしてしまうような言動を取っている可能性があります。「無視」されやすい人の特徴を確認していきましょう。
自己中心的で、自分の話ばかりする人
自己中心的な会話をする人は、周囲から避けられる傾向があります。会話はキャッチボールが大切なはずなのに、「自分が、自分が」と、自分の話ばかりをしている。そんな人は、相手の気持ちを考えていないのが明らかなので、周りから避けられてしまいます。すると、次第に扱いづらい相手として認識され、最終的には無視をされるという結果に結びついてしまうのです。
かまってほしい人
周りの人に相手をしてほしいから、人に甘えたり泣きついたりする、いわゆる「かまってちゃん」も「無視」されやすいです。「かまってちゃん」は、相手の事情も気にせず、とにかくちょっかいをかけてしまいます。そんな日々が続くと相手側も疲れて、「無視」したくなってしまうかもしれません。
空気が読めない人
関わっている人をイラつかせ「無視」されてしまうのが、空気が読めない人。場の空気が凍るような発言を平気でしたり、迷惑をかけたりするような人は、「関わりたくない」と思われてしまいがち。基本的に人から距離をとられ、「無視」されるという流れが生まれます。総じて、コミュニケーションを円滑にとれない人は、「無視」されやすいといえるでしょう。
「無視される夢」の意味って?
夢の中で誰かに「無視」された経験はありませんか? 「無視される夢」というのは、精神的に過敏になっていることの表れです。「人から嫌われてしまったらどうしよう」という強い不安が、夢を引き起こしています。
ただ「無視される夢」は、ほとんどが逆夢(実際には逆のことが起こるといわれる夢)だと考えられています。そのため、夢の中で「無視」してきた相手とは、反対に現実で親しくなっていくことを示唆していると言われています。
類語や敬語表現は?
「無視」の類語・敬語表現を確認し、理解を深めましょう。
類語:「洟も引っ掛けない」
「洟も引っ掛けない」とは、「眼中に置かず相手にしない。見向きもしない」(出典:小学館 デジタル大辞泉)という意味です。「あいさつしても洟も引っ掛けない」といった用いられ方をします。
他にも、「黙殺」「度外視」「目もくれない」「尻目にかける」などが、「無視」の類語として挙げられます。最近は、「スルーする」との言い方もあります。
敬語表現:「ご放念ください」
「無視してください」の敬語表現は、「ご放念ください」です。「放念」とは、「気にかけないこと、心配しないこと」を意味します。「無視する」の丁寧語で、ビジネス文書や電話口で用いられる言葉です。
英語表現は?
「無視」を英語で伝える場合には、どのように表現すればよいのでしょうか?
無視
「無視」は、文脈によって用いられる単語が異なります。「(ルールや規則など)を無視する、軽視する、無関心である」という意味の場合、「disregard」という単語が適切です。また、「(人・物・事)を意図的に無視する、見ないふりをする」という場合は、「ignore」が用いられます。
無視できない
「あのチームは無視できない存在だ」というように、「無視できない」を形容詞的に用いることがあります。その場合は、「not able to ignore」や「non-ignorable」などで表現されます。
無視してください
相手に「~については無視してください」といった意味合いで使う場合の表現もあります。ビジネスなどでは、「考慮外である、検討対象としない、考慮しない」といった場合に「disregard」もよく使います。「Please disregard this email.」(「このメールは無視してください」)というように表現されます。
無視する側の心理も知ることが大切
今回は「無視」について取り上げ、「無視」する人の心理や、「無視」されやすい人の共通点を解説しました。「無視」されたら誰しも不快感を抱きます。カッとなるのではなく、冷静になって大人の対応をしていきましょう。そのためにも「無視」する側の心理を知って、良い人間関係を築くためのヒントにしてみてはいかがでしょうか。
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