妊娠を望む女性にとって、卵子についての知識はとても重要なものです。卵子の数や老化について知っているかどうかで、妊活が大きく変わってくる可能性さえあります。正しい知識を身につけ、妊活を始めるタイミングを逃さないようにしましょう。
卵子の数には限りがあるってホント?
卵子はもともと胎児のときから体の中に備わっています。しかし、それ以上に新しくつくられることはなく、どんどん減っていくものなのです。
出生時には200万個ぐらいあった卵子は、思春期にはなんと20~30万個まで減ってしまいます。そして、排卵のたびに500~800個というペースで減少。25歳では10万個、35歳頃には5万個、そして40代になると数千個になってしまうのです。閉経時にはほぼ0になってしまいます。卵子の数は無限ではなく、限りあるものなのです。
サプリや運動では卵子の老化は防げない
卵子は数が限られているだけではなく、年齢とともに老化していきます。老化した卵子は受精しにくくなり、妊娠が難しくなっていきます。
妊活の一環としてサプリを摂る、運動をする、といったことも行われています。喫煙や偏った食生活、睡眠不足などで卵子がより老化しやすくなるのは確かです。ですから、妊娠に向けてサプリや運動を取り入れる、禁煙する、バランスの良い食生活を心がけるといったことは大切なことではあります。
しかし、卵子はミトコンドリアがつかさどるものであり、サプリや運動などでは卵子の老化を防ぐことができないのが実情なのです。また、妊娠に際し、自分の卵子の老化の状態を把握したい場合は、病院での検査が必要になります。
女性のライフスタイルの変化と妊活の遅れ
時代の流れとともに女性のライフスタイルが変わり、女性も社会に出て活躍することが多くなりました。社会での役割を果たす一方、結婚の時期が遅くなり、それにつれて妊娠を考える年齢も上がってきています。妊娠したいと思ったときには、卵子の数がかなり減り、老化も進んでしまっているという状況になっている場合があるのです。
妊活と仕事の両立が困難と感じる人は87%!
厚生労働省の2017年の調査によると、妊活をしながら仕事をしている女性のうち87%もの人が妊活と仕事の両立を困難だと感じています。
卵子の数の減少と老化が進めば進むほど妊娠が難しくなり、妊活にかかる時間や費用、身体的負担なども大きくなっていきます。そうなればますます仕事との両立が難しくなる悪循環に陥ってしまうのです。ですから、妊活は卵子の数が多く老化が進まないうちに、なるべく早く行うのがベストといえるでしょう。
eggsLABのアプリでは、卵子保有数予測を知ることができます。是非一度、ご自身の数を確認してみてくださいね。
医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。