「物は試し」とは? 意味や使い方
「物は試し」とは、物事はやってみなければ成否やよしあしは分からないという意味の言葉です。
・ここで論じていても始まらない。物は試しだ。とりあえずやってみよう
・物は試しというけれど、失敗した場合のリスクを考えると一歩踏み出せない
・物は試し。当たって砕けろ
「うまく行くだろうか」と悩むよりも、実際に試してみるほうがよいといった意味で使われる傾向にあります。
「物は試しに」とは?
「物は試し」と言い切る場合もありますが、「物は試しに」と文章を続けることもあります。
・物は試しにやってみたものの、知識のなさを痛感させられた
・彼にできることなら、わたしにもできるだろう。物は試しにやってみよう
・物は試しにしてみたら良いと言うが、そんなに簡単なものではない
「物は試しに」のフレーズの後には「やってみる」や「してみる」が続くことが一般的です。
物は試し
出典:小学館 デジタル大辞泉
物事はやってみなければ、その成否やよしあしはわからない。実際に試してみるのがよいということ。
「物は試しよう」とは?
「物は試しよう」という表現を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、実際には「物は試しよう」という言葉はなく「物は使いよう」と混同した表現と考えられます。
「物は使いよう」とは、物は使い方一つで、役に立ったり立たなかったりするものであるという意味です。次のように使います。
・新しく買ったハサミがどうにも使いづらい。物は使いようというが、まったく役に立たないものもあるものだ
・このアプリは誰が考えたのだろう。物は使いようというから、誰かの役には立つのかもしれないが、わたしには不便さしか感じない
・物は使いようというから、使い勝手が悪いときには工夫をしてみよう
「物は試し」と「物は使いよう」は、それぞれの意味を正しく理解し、使い分けるようにしましょう。
「物は試し」の言い換え表現
「物は試し」の言い換えに使われることがある表現としては、次のものが挙げられます。
・挑戦(する)
・テスト(する)
・検証(する)
・試行(する)
・旗を揚げる
いずれも「とにかくやってみる」といった意味の言葉ですが、使われるシチュエーションやニュアンスが異なります。それぞれの意味や使い方を例文を通して見ていきましょう。

挑戦(する)
「挑戦(する)」とは、戦いや試合に挑むことです。次のように使われます。
・チャンピオンの挑発に応じ、世界戦に挑戦することになった
・彼はわたしに挑戦状を叩きつけた
・挑戦するなら、勝つ気持ちで取り組まないと相手に失礼だ
また、困難な物事や新しい記録などに立ち向かうことを指して「挑戦」と表現することもあります。
・わんこそばの世界記録に挑戦するつもりだ
・富士山登頂に挑戦したいが、体力に不安がある
・困難な相手だからこそ、挑戦したいという思いが強まっている
挑戦とは「戦いに挑む」という言葉ですが、戦いは常に争いごととは限りません。「自分の限界」や「怠けたいという気持ち」など、心情的な事柄にも使われることがあります。
テスト(する)
「テスト(する)」とは、学力や能力などの度合い・状態を試すことです。
・仕事への適性があるかテストをした
・ペーパーテストでよい点を取れても、実務面において優れているかは別問題だ
・知能テストを受けた
また「テスト(する)」は、事物の良否・性能などを試して調べるといった意味で使われることも。たとえば「ブレーキテスト」や「テスト放送」、「テスト飛行」などの言葉が挙げられます。
検証(する)
「検証(する)」とは、実際に物事に当たって調べ、仮説などを証明することです。
・彼は自説の正しさを検証するために、大がかりなプロジェクトを立ち上げた
・評判を鵜呑みにするのではなく、しっかりと自分の耳や目で検証したい
・検証するには時間がかかりますが、どうしますか?
裁判官や捜査機関が、直接現場の状況や人・物を観察して証拠を調べることも「検証」といいます。その場合は「現場検証」や「実地検証」などと表現されることがあります。

試行(する)
「試行(する)」とは、試しにやってみることや試みることです。
・新しい学習法を試行した
・まだ試行期間だからなんとも言えないが、手ごたえは感じている
・論じていても埒が明かない。とりあえず試行してみよう
同一条件のもとで繰り返し実験や観測を試みることも「試行(する)」と表現します。
旗を揚げる
「旗を揚げる」とは、実際に旗を掲げるときにも使われますが、新しく事を起こすことや新たに事業を始めることを表現するケースも。
・新党の旗を揚げた
・チャレンジスピリットに溢れた彼女が旗を揚げたからには、意欲的に取り組むことは容易に予想できる
・大学時代の仲間が集まり、IT関係の会社の旗を揚げた
「旗を揚げる」には、兵を挙げるや軍を起こすといった意味もあります。
まずは「物は試し」にやってみよう
慎重に行動するのも一つの生き方ですが、新しい事柄にチャレンジするのも大切なことです。
迷ったときは「物は試し」と挑戦してみるのもよいかもしれません。新しい世界が開けることや、自分自身の限界を超え、新しい自分を発見することもあるでしょう。
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