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2026.02.20

雲心月性は無欲で清らかな心を表す四字熟語。言葉の成り立ちや例文で意味を深掘り

雲心月性(うんしんげっせい)とは、世俗の名誉や利益を求めない、無欲な心を指す言葉です。雲や月をたとえとして、高く澄んだ心を指しています。本記事では、雲心月性の意味や言葉の由来、類義語・対義語を解説するとともに、例文による使い方も紹介します。

雲心月性とは?

雲心月性は「うんしんげっせい」と読み、執着や私欲にとらわれない、澄んだ心の在り方を表す四字熟語です。

ここでは、言葉の意味や成り立ち、禅の教えとの関係について解説します。

無欲なことを表す四字熟語

雲心月性は「無欲」や「無心」といった精神的境地を表す言葉です。雲や月といった自然の姿になぞらえ、人の心が本来持つ静けさや清らかさを示しています。雲は風に任せて形を変え、月は私心なく静かに輝く存在とされます。その姿になぞらえ、名利や評価にとらわれず、自然体で生きる心を表現した四字熟語です。

日常語として使われることは多くありませんが、禅宗(坐禅による修行を通じて悟りを開くことを目指す宗派)では、人が目指す理想的な精神状態を表す言葉として大切にされてきました。

欲に振り回されず、物事をあるがままに受け止める姿勢こそが、雲心月性の核心といえるでしょう。

うんしん‐げっせい【雲心月性】
雲や月のように高く澄んだ心。世俗の名誉や利益を求めようとしない、無欲で清らかな心。

出典:小学館 デジタル大辞泉
(c)Adobe Stock

言葉の成り立ち

「雲心」は雲のようにとらわれのない心、「月性」は月のように澄み切った本性を指します。

いずれも自然を通して人の精神を表すたとえであり、古くから修行者の理想像として用いられてきたとか。人の都合や自分本位な考えにとらわれず、自然の流れに身を任せて生きる心の持ち方を表しています。言葉の構成そのものが、静けさと清浄さを感じさせる表現といえるでしょう。

雲心月性の使い方・例文

雲心月性について理解を深めるために、具体的な例文をいくつかみていきましょう。

・彼は成果や評価に一喜一憂せず淡々と仕事に向き合っており、その姿勢はまさに雲心月性を表している
・トラブルが起きても感情的にならず冷静に対応する彼女の態度は、雲心月性という言葉がぴったりだ
・雲心月性の心構えで顧客に対応することで、相手の立場に寄り添った判断ができるようになった
・昇進や評価に執着せず、自身の役割を誠実に果たす姿は、ビジネスの現場における雲心月性の好例といえる
・忙しい業務の中でも雲心月性を意識することで、不要なストレスを抱え込まずに仕事を進められる

雲心月性の類義語

雲心月性には、次のような類義語があります。

・清廉潔白(せいれんけっぱく)
・無欲恬淡(むよくてんたん)

いずれも雲心月性と同じく、欲にとらわれない心境を表す言葉です。

それぞれの意味を解説します。

青空
(c) Adobe Stock

清廉潔白

清廉潔白は、心や行いが清く、私利私欲に左右されない様子を表す四字熟語です。不正や欲望から距離を保ち、正直で誠実な生き方を示す点で、雲心月性と共通します。

ただし、清廉潔白は道徳性や倫理観の高さに焦点をあて、社会的評価や人格の潔さを強調する意味合いがあるといえるでしょう。

〈例文〉
・不正を一切許さず、公私のけじめを大切にする彼の姿勢は、清廉潔白と評価されている
・その政治家は金銭面でも行動面でも疑念を持たれることなく、清廉潔白な人物として信頼を集めている

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無欲恬淡

無欲恬淡とは、欲を持たず、心が穏やかで落ち着いている状態を表す言葉です。名声や財産に執着せず、静かな心で日々を過ごす姿勢を表す点で、雲心月性と似ているといえます。

雲心月性が雲や月といった自然の比喩によって精神性を描くのに対し、無欲恬淡は心理状態を直接的に言い表している言葉です。感情の起伏が少なく、淡々と生きる理想像を示す言葉といえるでしょう。

〈例文〉
・名声や地位にこだわらず静かに研究を続ける彼の生き方は、無欲恬淡という言葉がぴったりだ
・無欲恬淡な態度で物事に向き合えば、周囲に流されず自分のペースを保てるだろう

雲心月性の対義語

雲心月性には、次のような対義語が挙げられます。

・意馬心猿(いばしんえん)
・狡猾(こうかつ)

無欲で清らかな心を表す雲心月性に対し、これらの言葉は欲望や雑念を抱える様子を表します。

言葉の意味をみていきましょう。

座って考えている人のイラスト
(c)AdobeStock

意馬心猿

意馬心猿は、心が定まらず、欲望や雑念に引き回される状態を表す四字熟語です。馬や猿が落ち着きなく動き回る様子をたとえ、人の心が外界の刺激に左右される様子を表しています。

雲心月性が静かで澄んだ精神状態を理想とするのに対し、意馬心猿は修行の妨げとなる煩悩の象徴といえます。

〈例文〉
・誘惑の多い環境では心が落ち着かず、意馬心猿の状態に陥りやすい
・雑念に振り回されて集中できない様子は、まさに意馬心猿といえる

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狡猾

狡猾は、ずる賢く、自分の利益のために策略を巡らす様子を表す言葉です。利己的な考えから離れた雲心月性とは反対に、欲望や計算が行動の中心にあるといえます。

感情や欲に支配されるだけでなく、他者を利用しようとする意図が含まれるため、否定的なニュアンスが強い言葉です。純粋さや無私の精神を重んじる価値観のもとでは、狡猾は対極的な言葉といえるでしょう。

〈例文〉
・彼は表向きは協力的だが、裏では利益を得ようと立ち回る狡猾な人物だ
・狡猾な手段で競争相手を出し抜こうとするやり方は、周囲の信頼を失う原因になる

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現代に活かす雲心月性の考え方

現代社会は、情報過多や競争、ストレスに満ち、外部の評価や成功への執着が精神の不安定さを生みやすい環境です。

このような状況の中で雲心月性の考え方は「今この瞬間」に目を向け、過去の後悔や先の不安に振り回されずに生きる姿勢と調和します。

余計な思い込みを手放して物事を受け止めることで、人との関わり方や自分自身の成長にも柔軟さが生まれ、心を落ち着かせることにつながります。雲心月性の考え方を日々の生活の中で意識することで、忙しい毎日の中でも穏やかに過ごせるようになるでしょう。

雲心月性の意味を正しく理解しよう

雲心月性は、私欲や執着にとらわれず、自然体で澄んだ心を保つ生き方を表す言葉です。本記事では、言葉の意味や成り立ち、雲心月性が示す精神性についてみてきました。

類義語や対義語、例文をあわせて学ぶことで、単なる「無欲」ではなく、柔軟で穏やかな心の在り方を示す言葉であることがわかります。

日常やビジネスの場面でも活かせる考え方として、雲心月性の意味を正しく理解しましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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