目次Contents
この記事のサマリー
・「隣の芝生は青い」は、他人のものが自分のものよりよく見えるという意味のことわざです。
・この言葉は、“The grass is always greener on the other side of the fence.” の訳語です。
・類語には、「隣の花は赤い」や「隣の糂粏味噌(じんだみそ)」などがあります。
隣の芝生は青い… そんな気分になるのは、あなたが弱いからではありません。人は比べる材料が増えるほど、他人のよさを強く感じやすいものです。
まずは、言葉の意味とニュアンスを押さえ、英語の言い方や由来、似たことわざを確認していきましょう。
「隣の芝生は青い」の意味は?
「隣の芝生は青い」という言葉の意味は、何でも他人の物はよく見えるということ。英語のイディオム(慣用句)“The grass is always greener on the other side of the fence. ”の訳語です。
辞書では次のように説明されています。
隣(となり)の芝生(しばふ)は青(あお)い
《The grass is always greener on the other side of the fence.の訳語》何でも他人のものはよく見えるものである。隣の花は赤い。隣の糂粏味噌(じんだみそ)。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』(小学館)によると、英語圏では「今ある状況に満足しにくく、別の場所や状況ならもっと幸せになれると思い込みがちな人」について言うと説明されています。
テレビや新聞、ネットニュースやSNS、さまざまな情報が、耳や目から入ってくることが多い昨今。キラキラした人や華やかな人の情報に触れるたびに、気持ちが揺れ動くこともあるでしょう。そうした場面で、隣の芝生が青く見えるように感じることもあるかもしれません。
一方で、自分自身に目を向けてみると、頑張っていたり、努力していたり、他の人にはない良い点が必ずあるはずです。そんな「自分の家の芝生の青いところ」を見つけておきたいですね。

「隣の芝生は青い」時の心理状態
他人のことを羨ましく思ったり、嫉妬したり。そのように感じてしまう心の状態は、どんな時に起こるのでしょうか? 代表的な例を3つ挙げていきます。
自己肯定感が低い
自分を否定的に捉えてしまい、他者と比較して自分を劣っていると感じやすい状態にあります。他人からの評価を重視し、自分に対する評価が厳しくなりがちな場合も。過去に失敗してしまったことや、批判されたことなどを意識してしまい、自信を持ちにくいと感じる人もいるかもしれません。
そうした場合は、自分の成功体験に焦点を当て、自分の強みを認識したり、ポジティブな言葉を使うことを心がけるといいかもしれません。
現状に満足していない
自分が置かれている状況に不満を抱き、物事がうまくいっていないと感じている状態にあります。将来に対する不安や焦りを感じている場合もあるでしょう。どんなことでもネガティブな感情につながってしまい、できたことや成果を見逃してしまうことが考えられます。
小さなことでもいいので、ちょっとした成功や前向きな感情に目を向けることが大切です。何か目標を設定し、具体的に行動し、進歩を感じると、満足感が出てくるでしょう。
目標がない
自分に具体的な目標がなく、将来に向けての計画や方向性が定まってない状態です。目標がないと感じると、何事に対してもモチベーションが上がりにくく、日々の活動に充足感を感じにくい場合もあるでしょう。
自分が興味や関心があることを軸に、目標を設定することから始めてみるといいかもしれません。ファーストステップとして、自分はどんなことに興味があるか、書き出してみましょう。

「隣の芝生は青い」の類語
「隣の芝生は青い」には、似た意味を持つことわざがあります。ここでは3つ紹介しましょう。
隣の花は赤い
他人の物はなんでもよく見えることのたとえです。人の花は赤い、とも表現します。古くは「よその花はよく見える」などと言い、「隣の花は赤い」が定着するのは、明治になってからのようです。
内の米の飯より隣の麦飯
自分の物より、他人の物は何かにつけてよく見えることを表します。自分の家で食べる米の飯よりも、隣の家の麦飯の方がおいしく思える、という意味。
麦飯といえば、今では健康食というイメージが強いですが、時代や状況によっては「米飯より劣るもの」と受け止めていたこともあったようです。「内の飯より隣の雑炊」という表現もあります。
隣の糂粏味噌(じんだみそ)
隣の糂粏味噌のほうが香ばしく感じるように、よそのものはなんでもよく見えることをいいます。糂粏味噌は、こうじと糠と塩を混ぜてならしたもの。あまり美味しくはない糂粏味噌も、隣のものだと美味しそうに見えるという表現です。同じ食事でも、他人の家の食事は美味しそうに見えることがありますね。
参考:『故事俗信ことわざ大辞典』、『デジタル大辞泉』(ともに小学館)
「隣の芝生は青い」時の対処法
対処法を知っていれば、他人と比較して落ち込むことも軽減されそうです。ここで、マスターしておきましょう。
自分が心地いいと感じる時間を過ごす
人に自慢したり、「いいね」を求め、SNSにアップするために、どこかに出向いたり。他人に目を向けるのではなく、自分が一番リラックスできる時間を過ごしましょう。
休日はゆっくり起きる、天気のいい日に少し遠出してみる、お気に入りのカフェで本を読む、など。スマホを家に置いて、外出してみるのもいいかもしれません。
「隣の芝生は青いものだ」と認識する
誰でも「隣の芝生は青い」と感じることがあります。一方で、他人から見れば、あなたの方が青い芝生に見えている場合もあるでしょう。隣の芝生は青いものだと認識しておけば、気持ちも軽くなるのではないでしょうか。
みんな違って、みんないい。他人の青さも、自分の青さも、それぞれに違いがあるといえます。
自分で自分を認める
「自分で自分を褒める」ことも大事ですが、その前にまず、自分を認めることから始めてみましょう。「今日はプレゼンがうまくいった」「タスクを1つこなせた」「ウォーキングで5000歩、歩いた」。どんなことでも構わないので、できた自分を認めてあげましょう。
自分を認める体験を少しずつ積み重ねることで、自信を持てるようになります。まずは、実行できそうなことから、始めてみてください。

「隣の芝生は青い」に関するFAQ
ここでは、「隣の芝生は青い」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「隣の芝生は青い」は、どんな意味ですか?
A. 他人の持ち物や環境が、自分のものよりよく見えてしまうことのたとえです。
Q2. 英語ではどう言いますか?
A. “The grass is always greener on the other side of the fence.”といいます。
Q3. 「青い」って、本当に青色のことですか?
A. 色の説明というより、芝が青々として生き生き見える、という比喩表現です。
最後に
他人がやっていることや、チャレンジしていることは気になるところ。それがとっても素晴らしく、素敵なことに感じてしまい、「私なんて… 」と感じてしまうことも、ありますよね。隣の芝生は青く見えやすいものですが、自分の芝生にも目を向けてみることを、お忘れなく。他人の芝生を意識するより、自分の芝生を青く立派に育てることを心がけましょう。
TOP・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock



