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2025.11.18

冷酷で恥知らず?「人面獣心(じんめんじゅうしん)」の正しい意味や使い方を確認

「人面獣心(じんめんじゅうしん)」は、人の顔をしていながら心は獣のような人を意味します。冷酷で恥を知らないことを表す四字熟語です。本記事では「人面獣心」の正しい意味を紹介。具体的な使い方もあわせて確認しましょう。

「人面獣心」の意味とは

「人面獣心」とは、顔は人間、心は獣という意味の四字熟語です。おもに、獣のように冷酷な心をもつ人を表します。恩を知らない恥知らずという意味ももつ言葉です。

読み方は「じんめんじゅうしん」ですが、「にんめんじゅうしん」でも誤りではありません。

日常会話では、周囲からの恩に無関心だったり、無慈悲だったりして残虐な人を指すケースが多いでしょう。

じんめん‐じゅうしん〔‐ジウシン〕【人面獣心】
《「史記」匈奴伝から》顔は人間であるが、心はけだものに等しいこと。恩義や人情を知らない者、冷酷非情な者のたとえ。ひとでなし。にんめんじゅうしん。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「人面獣心」と「人面獣身」の違い

「人面獣身」は、「人面獣心」と読み方が同じで意味が異なる同音異義語です。漢字のとおり、顔は人間、身体は獣という意味があります。

妖怪や化け物を表すニュアンスがあり「人面獣心」と「人面獣身」、漢字が一文字違うだけで意味が大きく異なるため、使用する際は十分に気を付けましょう。

・実家の古い寺には、夜な夜な人面獣身が現れるという言い伝えがある
・幼少のころ祖母の家に泊まると、いつも人面獣身にまつわる怪談を聞かされた

握手しているビジネスパーソンのイラスト
(c)AdobeStock

「人面獣心」の使い方

「人面獣心」は、冷酷な人柄を表す言葉です。ネガティブな要素を含むため、使用時は状況や相手との関係性に注意する必要があります。

場合によっては、「人面獣心」という言葉が失礼に当たるかもしれません。以下の活用法を参考にしてみましょう。

・出世のためには手段を選ばず、平気で周囲を裏切るなんて。まさに人面獣心といったところだ
・かつてあれほどお世話になった人なのに… 。仕事が成功したとたんに挨拶にも行かなくなるなんて、これを人面獣心と言うのだろうね
・恩義を知らない人面獣心な行為に、周囲から非難の声が上がった
・誰もが目を覆うような、残酷な事件の犯人が逮捕された。どうも被害者の身近な存在だったらしい。疑われることなく被害者に近付くとは、よほど人面獣心な人物だったのだろう

「人面獣心」の類語「鴟目虎吻(しもくこふん)」

「鴟目虎吻」は、「人面獣心」と似た意味を持つ言葉です。おもに「人相」を表します。

そもそも「鴟目」とはフクロウのような目つき、残忍な人相のこと。虎の口を意味する「虎吻」をつけることで、凶悪さを併せ持つ人相を表現しています。

「人面獣心」が獣のような心をもつ人そのものを指すのに対し、「鴟目虎吻」は顔つきを指すという違いがあるといえるでしょう。

・仕事を失ってからの壮絶な人生が、温和な彼の人相を鴟目虎吻へと変えてしまった
・恐ろしい事件を引き起こす人物すべてが、鴟目虎吻な顔つきとは限らない
・その年最大となる格闘技のイベントには、鴟目虎吻な顔つきのメンバーが集結した

メガネ 本
(c) Adobe Stock

「人面獣心」の対義語「鬼面仏心(きめんぶっしん)」

「鬼面仏心」は漢字の通り、鬼のように恐ろしい顔つきでありながら、仏を思わせるやさしい人柄を表します。人は見かけによらないことや、人を見た目で判断すべきではないことを説く言葉です。

使用時は、心がやさしい様子を伝えられる一方で「見た目が怖い」というニュアンスが含まれる点に気を付けましょう。

・いつも仏頂面で近寄りがたい同僚が、雨のなか野良猫にやさしくする姿を見かけた。鬼面仏心、人を見かけで判断してはいけないなと反省した
・簡単には笑顔を見せない上司には、部下を決して見放さない鬼面仏心な一面がある
・周囲から人相がよくないと言われている彼だが、実は鬼面仏心なだけかもしれない

「冷酷」や「恥」に関することわざ

ここからは、「人面獣心」のような冷酷さや恥に関することわざをみていきましょう。

・鬼の目にも涙
・取り付く島もない
・恥を知らねば恥かかず

いずれも見聞きしたことはあっても、具体的な意味となるとわからない点が多いかもしれません。正しい意味とともに、使用例も参考にしてください。

悪い顔をしている人のイラスト
(c)AdobeStock

「鬼の目にも涙」

「鬼の目にも涙(おにのめにもなみだ)」は、どんなに非情な人も、ときには涙を流すことがあるという意味のことわざです。人々から恐れられる鬼を、思いやりのない人にたとえています。

頭に角を生やし鋭い牙をもつ鬼は、古くから冷酷で無慈悲な人を表す言葉として用いられてきました。同様のことわざには「鬼も頼めば人食わぬ」などがあります。

・プロジェクトが成功すると、いつも厳しい上司は1人その場を離れ、そっと涙を流した。まさに鬼の目にも涙といったシーンだった

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「取り付く島もない」

「取り付く島もない(とりつくしまもない)」は、頼る余地がなく、冷たくあしらわれるさまを表す言葉です。航海に出たものの周囲に島がなく、休憩できない様子に由来しています。

助けを求めた先で冷たくされたり、頼る隙がなかったりという状況で活用できることわざです。

・同僚に相談したいことがあったのだが、担当の仕事で手一杯らしく取り付く島もなかった

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「恥を知らねば恥を掻いたことがない」

「恥を知らねば恥を掻いたことがない(はじをしらねばはじをかいたことがない)」は、恥ずかしさなど知らない人を指すことわざです。

もともと「恥ずかしい」という心を知らない人は、恥をかくような場面に遭遇しても気にすることがありません。そのような人に何かを期待しても無駄であり、恥という感覚をもたないことこそ、何より恥ずかしいという意味があります。

・日頃から常識はずれな言動で知られている彼が、また取引先で失礼な態度をとったらしいね。恥を知らねば恥かかず、もう注意する気にもならないよ

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冷酷さを表す「人面獣心」の使い方に気を付けよう

「人面獣心」は、獣のように非情な心や、恥知らずなさまを表す四字熟語です。同音異義語に「人面獣身」がありますが、こちらは妖怪を意味します。

また、まったく反対の意味をもつ四字熟語には「鬼面仏心」があります。こちらは見た目によらず、やさしい心の持ち主を指す言葉です。

「人面獣心」は冷酷さ、「鬼面仏心」は見た目の怖さなどを表します。いずれも正しい意味を理解したうえで、使い方に気を付けつつ会話に取り入れていきましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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