皆さんは、「こだわりが強い人」というと、どのような人をイメージしますか? ちょっと融通が効かない人、強い意志を持っている人などが思い浮かぶ方もいるかもしれません。「こだわりが強い」人は、ときに細かいことを言ってきたり、自分のこだわりを相手に押し付けてくることもあるので、付き合いにくい… と困っている人もいるのでは。今回は、そんな「こだわりが強い人」の特徴や付き合い方のポイントを紹介します。
「こだわりが強い」は褒め言葉? 正しい意味とは
そもそも「こだわり」とはどのようなことを指すのでしょうか? 「こだわる」に置き換えて意味を調べてみると、「物事を妥協せず、とことん追求する」という前向きな意味の他に、「難癖をつける」「ちょっとしたことを必要以上に気にする」という意味もあるようです。実は後者の意味が本来の「こだわる」の意味なんですよ。
ですから、よく仕事にストイックな人への褒め言葉として「こだわりがありますね」と言うことがありますが、良い意味がある反面、ネガティブな意味合いも含まれていることを頭に入れておきましょう。誤解を防ぎたいなら、「信念を持っている」「ポリシーがある」などと言い換えてみると良いかもしれません。
「こだわりが強い人」の特徴とは?
「こだわりが強い」と言われる人には、どんな特徴があるのでしょうか? 性格や言動の特徴をチェックしてみましょう。
1:自分の意志を曲げない
「こだわりが強い人」は、自分の考えや価値観に自信を持っています。周囲の人がアドバイスをしたり、何か意見することがあっても、「人は人、自分は自分」というスタンスを崩しません。
周囲の意見に流されず、自分らしさを貫くことは長所と言えますが、その反面頑固な人と思われてしまうこともあるようです。
2:自分のルールを持っていて協調性がない
「こだわりが強い人」は、生活の中に自分なりのルールを持っています。朝にするルーティーンが決まっていたり、食べ物や持ち物にこだわりがある人も少なくありません。
確固としたポリシーがあるので、周囲の人に合わせたり、協力して作業をすることに強いストレスを感じることも。誰かと一緒に行動するよりも、単独行動を好む傾向があるようです。
3:完璧主義
「こだわりが強い人」は、物事をとことん追求しないと気が済まない性格。完璧主義と言うこともできるでしょう。仕事や趣味においても、一切の妥協を許さないストイックさがあり、一つのことを極めることが得意。自分がやってきたことに対して誇りを持っているのでプライドが高く、ちょっと頑固な一面もあるようです。
「こだわりが強い人」の長所・短所とは?
以上のような特徴がある「こだわりが強い人」ですが、短所ばかりではありません。自分自身や身の回りの人に当てはまる点がないか、みていきましょう。
長所
「こだわりが強い人」には、粘り強さや強い信念、そしてクオリティの高いものを作り上げる技術や専門知識があります。自分が興味を持った分野に対しては、納得できるまでやり続けるなど努力を惜しみません。
「ここが足りない」と思ったら、完璧になるまでやらないと気が済まない性格なので、完成度の高い作品や仕事をすることができるのです。自分の信念や世界観を持っている人も多く、職人やクリエーター、研究者などが向いているかもしれませんね。
短所
「こだわりが強い人」は、一つのことに集中する癖があるので、臨機応変に対応することが苦手な傾向があります。何かをやっている途中に、他人に作業を止められたり、口出しされるとイラッとしてしまうこともあるようです。
また、空気を読まずに発言したことが「偉そう」だと思われて、周囲に敵を作ってしまうことも。上手く人とコミュニケーションをとることができず、対人関係が苦手だと感じる人も多いでしょう。
「こだわりが強い人」との付き合い方
「こだわりが強い人」は、ちょっとしたことにこだわる癖があるので、付き合うのが面倒くさい… と感じる人もいらっしゃるはず。自分の恋人や職場の仲間がこのタイプに当てはまる場合、どのように接すれば良いのでしょうか? 付き合うときのポイントを押さえておきましょう。
1:聞く姿勢を見せる
「こだわりが強い人」は、自分の考えや価値観に誇りを持っています。そのため、相手から意見を否定されたり、「それは違う」と反論すると怒ってしまうことも。一旦怒らせてしまうと、全く意見を聞き入れてもらえなくなり、関係を修復するのに時間がかかることも考えられます。
「こだわりが強い人」と上手に付き合うには、相手がこだわっている部分に理解を示すことが大切です。頭ごなしに否定せず、「そういう人なんだと」割り切って接してみましょう。
2:近すぎず遠すぎずの距離感で接する
職場などの身近なところに「こだわりが強い人」がいる場合には、程よい距離感を心がけましょう。「こだわりが強い人」は職人気質で無口なタイプもいますが、中には口うるさく自分のこだわりを押し付けてくる人もいます。
ことあるごとに「そのやり方は違う」と否定されると自分自身が疲れてしまいますし、強いストレスを感じてしまうはず。他人のこだわりに共感できないと感じた時は、無理に合わせずほどよい距離感で接しましょう。
3:短所ではなく個性だと捉える
「こだわりが強い」ことを短所ではなく個性と捉えると、相手の見方も変わるはず。「こだわりが強くて面倒だけど、その分仕事を抜かりなく、責任を持ってやってくれる」など、良い面を見つけてみては。相手の得意なことを認めることで、困ったときには質問をしたり、頼み事ができるようになるはずです。
最後に
「こだわりが強い人」の特徴や付き合い方などはチェックできましたか? 自分の意見を曲げない、細かいことにこだわるなどめんどうくさいと思われがちな「こだわりが強い人」。しかしその反面、「自分の意見を持っている」「妥協した仕事をしない」「自分で決めて行動できる」などの長所もあります。
良いところは見習いつつ、こだわりを押し付けてくる場合には、しっかりとこちらの意思を伝えることも大切です。身の回りに当てはまる人がいるときには、参考にしてみてくださいね。
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