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2025.09.04

経緯には「いきさつ」や「たてぬき」などの読み方があるって知っていた? 類語もチェック

経緯は「けいい」とも読みますが、「いきさつ」や「たてぬき」「たてよこ」と読むことがあります。それぞれの意味や使い方を、例文を通して見ていきましょう。また、類似する意味で使う言葉も紹介します。

経緯とは? 読み方別に意味と例文を紹介

経緯には、次の読み方があります。

・けいい
・いきさつ
・たてぬき
・たてよこ

読み方が異なると意味も異なります。各読み方の意味や使い方を例文を通して見ていきましょう。

なお、経緯の「経」は、「けい」や「たて」「たていと」などの読み方があります。織物の縦糸や縦方向、南北方向、上下の方向などの意味を持つ漢字です。

一方、経緯の「緯」には、「い」や「ぬき」「よこいと」などの読み方があります。織物の横糸や横方向、東西・左右の方向など、「経」と対になる意味を持ちます。

けいい

経緯を「けいい」と呼ぶときには、次の意味を持ちます。

・縦糸と横糸
・縦と横
・南北と東西、経線と緯線、経度と緯度
・物事の道筋や顛末
・秩序を立てて治め整えること

経緯(けいい)は日常会話でもよく使われる言葉です。いくつかの例文から使い方を見ていきましょう。

・なぜ君が怒っているのかわからない。怒りに至った経緯を話してくれないだろうか
・経緯がわかるように時系列で説明しましょう
・地図を見れば経緯がわかる

会話ではおもに「物事の道筋、顛末」の意味で用いられる傾向に。事の発端から結末まで、あるいは物事全体を指して「経緯」と表現することがあります。

けい‐い〔‐ヰ〕【経緯】
[名](スル)
1 縦糸と横糸。
2 縦と横。
3 南北と東西。経線と緯線。また、経度と緯度。
4 物事の筋道。いきさつ。顛末。「事件の経緯を話す」
5 秩序を立てて治め整えること。
「本朝支那の言語文字を―して用うること千有余年」〈西村茂樹・明六雑誌一〉

出典:小学館 デジタル大辞泉
(c)AdobeStock

いきさつ

経緯は「いきさつ」とも読み、物事の込み入った事情や事の成り行き、事件の経過を指す言葉です。日常会話では、次のように使います。

・容疑者は観念したのか、これまでの経緯を静かに語り出した
・流し読みしただけでは、主人公が国王の心を捉えた経緯が理解できなかった
・どういった経緯か知らないが、君と私の父が知り合いと聞いて驚いた

文脈によっては「いきさつ」を「けいい」と読んでも問題ありません。

いき‐さつ【経=緯】
物事のこみいった事情。事件の経過。「これまでの経緯を語る」

出典:小学館 デジタル大辞泉

たてぬき

経緯を「たてぬき」と読むときは、次の意味を持ちます。

・機(はた)、織物の縦糸と横糸
・縦と横
・事の始終、詳しい事情

日常会話では「けいい」と読むことが一般的といえます。文脈に沿っているなら、「けいい」と読んでも問題ありません。

たて‐ぬき【▽経▽緯】
1 機はたの縦糸と横糸。けいい。
2 縦と横。けいい。
3 事の始終。すべて。
「源氏、狭衣―に覚え、歌詠み、連歌を好みて」〈十訓抄・一〉

出典:小学館 デジタル大辞泉

たてよこ

経緯は「たてよこ」と読むこともあります。縦と横、あるいは縦糸と横糸の意味で使われます。

・その絵は経緯が反対なのではないだろうか。時計回りに90度回すと、しっくりと来るようだ
・経緯が隙間なく並んでいるため、ずっしりと重く感じる
・彼女の歴史は機織り機の経緯のように複雑に絡み合っている

「たてよこ」は経緯とも表記できますが、縦横と記載することが一般的です。確実に「たてよこ」と読ませたいときは、縦横と表記するほうがよいでしょう。

経緯と類似する意味で使う言葉

経緯を「物事の道筋」の意味で使うときは、次の言葉と置き換えられるケースもあるでしょう。

・経過
・背景
・事情
・顛末
・過程

いずれも事の発端から結末といった意味で使われる言葉ですが、使用するシチュエーションやニュアンスが異なります。それぞれの使い方を例文を通して見ていきましょう。

(c) Adobe Stock

経過

「経過(けいか)」とは、時間が過ぎ去ることです。「経過する」のように動詞として使われることが一般的です。

・彼女を最後に見てから20年の歳月が経過した
・映画が面白くてあっという間に終わった。3時間も経過したとは思えなかった
・何も思いつかないまま試験時間が経過した

また、「経過」は、ある時間内の物事の進行や変化の具合、成り行きの意味でも使われます。

・手術の経過は良好です。来週には退院できるでしょう
・試合の途中経過を教えてほしい
・経過に問題がなくても、結果が思わしくないことはあるだろう

限定的な用法ですが、「経過」は小さな天体が大きな天体の前面を通過する現象を指すこともあります。

背景

「背景(はいけい)」とは、絵画や写真などの後景や、主要題材を引き立たせる背後の光景を意味する言葉です。

・人を撮影するときは、背景をぼかすとよい
・その絵の背景には、作者の鬱屈した思いが表現されている
・絵を描くときには、主題だけでなく背景にまでこだわってほしい

また「背景」は、物事の背後にある事情や、裏から支える勢力といった意味もあります。

・その事件は見かけほど単純ではない。政治的な背景が絡んでいるようだ
・背景を知れば、彼女が単に明るい人というわけではないことがわかる
・経済的な背景から、彼は留学を断念した

人物の行動や意思決定を理解する際、その人の背景を理解することは欠かせません。たとえば、生い立ちや経験、出会った人などが、その人の背景を構成するといえます。

事情

「事情(じじょう)」とは、物事がある状態に至るまでの理由や状態、その結果のことを指す言葉です。

・明日はやむにやまれぬ事情があり、参加できません
・事情が許す限り、捜査に協力します
・ヨーロッパにおける脱炭素化の事情について、彼はかなり詳しいようだ

また、名詞に事情をつけて、特定の状態や状況を指すこともあります。

・住宅事情
・交通事情
・道路事情

「経緯」は最初から最後といった流れを指す傾向にありますが、「事情」はそのものを取り巻く環境を指す点が異なるといえるでしょう。

顛末

「顛末(てんまつ)」とは、事の最初から最後までのいきさつのことです。

・事の顛末を聞かせてほしい
・顛末を知っている人は限られている
・その顛末を知ったところで、私にはどうすることもできない

なお、「顛」には「いただき(頂)」の意味があり、「顛末」とつなげることで上から下まで全部といったニュアンスで使われます。

過程

「過程(かてい)」とは、物事が変化・進行して、ある結果に達するまでの道筋のことです。

・進化の過程で尾にあたる部分が退化したと考えられる
・結果だけでなく過程も大切だ
・一つひとつの過程を丁寧に踏むことで、研究に深さが加わる

経緯は「物事が変化した事情」、過程は「物事が変化した道筋」を意味する点が異なるといえるでしょう。

言葉をシチュエーションに合わせて使い分けよう

経緯は「けいい」と読むのが一般的ですが、「たてぬき」や「たてよこ」などと読むときもあります。読み方によって意味が異なるため確認しておきましょう。

また、物事の変化を指す言葉は、経緯以外にも多数あります。それぞれ使われるシチュエーションやニュアンス、詳細な意味が異なるため、適切に使い分けることが大切です。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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