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「知る人ぞ知る名店」などというように、よく使われる表現「知る人ぞ知る」。控えめながら、どこか惹かれる響きがありますよね。でも実際には、どんな意味を持ち、どんな場面で使われているのでしょうか? この記事では、「知る人ぞ知る」の意味や使い方、言い換え表現などを紹介していきます。
「知る人ぞ知る」とは? 意味をわかりやすく解説
まずは、「知る人ぞ知る」の意味を見ていきましょう。

「知る人ぞ知る」意味を確認
「知る人ぞ知る」の意味を辞書で確認します。
知(し)る人(ひと)ぞ知(し)る
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
広く知られてはいないが、ある一部の人にはその存在が非常によく知られている。
「知る人ぞ知る」とは、「限られた人にしか知られていないが、ある一部の人には非常によく知られている」という意味を持ちます。
「知る人ぞ知る」の使い方を例文で確認
「知る人ぞ知る」を使った例文とともに使い方を確認していきましょう。
このお店は、知る人ぞ知る名店です。
地元の人や通な人には有名だけど、一般的にはあまり知られていない飲食店などを紹介するような場面で使われます。「名店」という言葉と組み合わせることで、隠れた実力を持つ場所であることが伝わってきます。

深いテーマに引き込まれる、知る人ぞ知る映画です。
一般的な話題には上がらないが、一部の映画ファンなどに高く評価されている作品に対して使われます。「知る人ぞ知る」という表現が、その映画の“知る人にはわかる価値”を伝えています。
このブランド、知る人ぞ知るって感じで、持ってると通っぽく見られる。
一見するとシンプルでも、実はこだわりが詰まったファッションや雑貨のブランドなどを語るときに用いられます。感度の高い人たちが選ぶようなものを指す場合にぴったりの表現です。
「知る人ぞ知る」の言い換えや類語はある?
ここでは「知る人ぞ知る」に似た意味を持つ言葉を紹介していきます。
通好み(つうごのみ)
「通好み」は、その道に詳しい人やこだわりのある人に好まれるものに対して使われます。作品や料理、商品などに対して使われることが多いでしょう。

玄人受け(くろうとうけ)
「玄人受け」は、専門的な知識や経験を持つ人に高く評価される様子を表します。広く人気があるわけではないけれど、質の高さやこだわりが伝わるものに対して使われる表現です。
「知る人ぞ知る」は英語でどう言う?
「知る人ぞ知る」を英語で伝えたいときは、“a connoisseur would know”という表現が使われます。「通の人なら知っている」という意味を表す、慣用表現です。
例文:A connoisseur would know that that Japanese sweet is a fine piece of work.(その和菓子は知る人ぞ知る逸品だ。)
引用:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
最後に
「知る人ぞ知る」という表現には、控えめでありながらも、そのものの魅力や価値を強調して伝える力があります。あまり知られていないけれど、誰かにそっと教えたくなるようなものや場所。そんな気持ちを表す言葉として、使える場面がいろいろありそうですね。
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