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2025.04.30

「此処」何と読む?「彼処」の違いは? 表記で変わる距離感に注目

「此処(ここ)」とは、場所にとどまらず、状況や時間、文脈によって意味が変える言葉です。この記事では、「此処」の意味や使い方、「彼処」、「此処彼処」の違いを紹介します。

「此処」という漢字を見て、「なんて読むの…?」と少し戸惑った人も多いのではないでしょうか? よく使われる言葉ですが、漢字で書かれると印象が変わるものです。この記事では、「此処」の読み方や意味、例文や「彼処」との違いを見ていきましょう。

「此処」とは? 読み方と意味を解説

まずは、「此処」の読み方と意味を確認していきましょう。

「此処」の読み方は「ここ」

「此処」は「ここ」と読みます。ひらがなだと馴染みのある言葉ですが、漢字で書かれると、少し硬い印象を受けるかもしれませんね。

看板
(c) Adobe Stock

「此処」の意味

「此処」の意味を辞書で確認しましょう。

こ‐こ【×此▽処/×此▽所/×此/▽是/×爰/×茲】
[代]近称の指示代名詞。
1 話し手が現にいる場所をさす。「私の生家は―からそう遠くはない」
2 話し手や周囲の人が現に置かれている状況や程度、または局面をさす。「事―に至ってはもう手の打ちようがない」「―まで言っても、まだ分かってくれないのか」
3 現在を中心としてその前後を含めた期間をさす。
㋐今まで。「―一、二年というもの、病気ばかりしていた」
㋑これから。「―数年で街もすっかり変わるだろう」

㋐話し手が、自分をへりくだっていう。この身。わたくし。
「―にも心にもあらでかく罷るに」〈竹取〉
㋑話し手の近くにいる人を、軽い敬意を込めていう。こちらの人。あなた。
「―に御消息やありし。さも見えざりしを」〈源・紅梅〉

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

まず基本的には、「話し手がいる場所」や「目の前の場所」を示します。例えば、「此処から見える景色が好きです」といった使い方がそのひとつです。

それだけでなく、「此処に至っては仕方がない」など、話し手や聞き手が置かれている“状況”や“局面”を表す場合もあります。

また、「此処数年」など、時間を示すときにも使われますよ。この場合は、「いまを中心とした前後の期間」という意味になります。

古くは、「わたくし」や「こちらの人」といったへりくだった表現としても使われることがありましたが、現代ではあまり見られません。

このように、「此処」は場所にとどまらず、状況や時間、文脈によって意味を変える言葉です。

「此処」を使った具体的な例文を紹介

ここでは、「此処」という言葉がどのような場面で使われるかを具体的に見ていきましょう。

「此処からすべてが始まった気がする」

この例文での「此処」は、物理的な場所だけでなく、物語や人生の“出発点”を象徴するような使い方をしていますね。特定の思い出や転機を振り返るときに選ばれる表現です。

ここからはじまり
(c) Adobe Stock

「此処まで来ても、まだ迷いが残っている」

この例文では「此処」が“現時点”や“状況の到達点”を示しています。

「此処しばらくは、忙しい日が続きそうです」

「此処しばらく」は、これから少しの間という未来を含んだ時間の言い回しです。漠然とした予測をやわらかく伝えるときに適しています。

「此処」と「彼処」、「此処彼処」の違いを確認

「此処」に似た表記に「彼処」や「此処彼処」があります。それぞれの違いを見ていきましょう。

辞書
(c) Adobe Stock

「彼処」との違い

「彼処」は、「あそこ」と読みます。辞書には、次のように説明されています。

あそ‐こ【▽彼▽処/▽彼▽所】
[代]
1 遠称の指示代名詞。話し手と聞き手の双方が承知している場所や状況、人などをさす。
㋐あの場所、または、例の場所。あすこ。「―に見える店」「また―で待ってるよ」
㋑あのような程度。あれほど。「―まで仲が悪いとは思わなかった」
2 三人称の人代名詞。あの人。彼。
「此の事―と少将ともろ心に」〈宇津保・嵯峨院〉

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「此処」が話し手のいる“近く”を指すのに対して、「彼処」は話し手や聞き手からある程度距離のある場所や人、状況を指す表現です。例えば、「此処にある本」といえば自分の目の前の本ですが、「彼処にある本」といえば少し離れたところにある本を指します。

「此処彼処」との違い

「此処彼処」は、「ここかしこ」と読みます。辞書には、次のように説明されています。

ここ‐かしこ【×此▽処▽彼▽処】
[代]指示代名詞。こちらやあちら。あちこち。ほうぼう。「毎日、―を遊び歩く」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「此処彼処」は、「此処」や「彼処」のように特定の場所を指す言葉ではなく、それらを含めたさまざまな場所を広く示す表現です。「あちらこちら」「あちこち」と言い換えると、よりイメージがしやすいでしょう。

例えば、「此処に咲く花」は“今、目の前にある場所”を表すのに対し、「此処彼処に咲く花」は“あちこちの場所に花が咲いている”ことを表します。

最後に

「此処」は、見た目には少し難しく感じるかもしれませんが、意味はとてもシンプルな言葉です。ひらがなで書くことの多い言葉ですが、ときには漢字で書いてみるのもいいかもしれませんね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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