目次Contents
「面子」という言葉は、日常会話やビジネスシーン、さらには麻雀の用語としても使われます。それぞれの場面で異なる意味を持つため、まずは基本的な読み方や意味を確認していきましょう。
「面子」とは? 読み方と基本的な意味
まずは、「面子」の読み方から確認していきます。
「面子」の読み方と意味
「面子」は「めんこ」もしくは「メンツ」と読みます。ここでは「メンツ」と読む場合の意味を辞書で確認しましょう。
メンツ【面子】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
《中国語 》
1 体面。面目。「―を立てる」「―がつぶれる」「―にかかわる」
2 マージャンを行うためのメンバー。転じて、会合などの顔ぶれ。「―がそろう」
3 マージャンで、3個でひとそろいとなる牌(パイ)の組み合わせのこと。四つの面子と一つの雀頭(ジャントウ)で、上がりの形となる。
「面子」は「体面」のことを指し、日常会話では「面子を保つ」「面子を潰す」といった形で使われることが多いでしょう。また、麻雀を行うのに必要な人から転じて、集まりの顔ぶれを指すこともあります。
一方、「面子(めんこ)」と読む場合は、紙製の玩具を指します。表面に絵が描かれた円形または長方形のものが一般的です。この記事では、「面子(メンツ)」の意味や使い方について詳しく見ていきましょう。

「面子(メンツ)」の類語・言い換え表現
「面子」と似た意味を持つ言葉はいくつかあります。状況に応じて適切な表現を選ぶことで、より伝わりやすくなりますよ。
体面(たいめん)
「体面」は、世間に対する誇りや面目、または世間体を指します。「面子」と同様に、他人からどう見られるかを重視する場面で使われます。
例文:「彼は自分の体面を保つために、厳しい判断を下した」
面目(めんぼく)
「面目」は、世間からの評価や評判を意味します。「面子を保つ」と同じように、「面目を保つ」「面目を潰す」といった表現で使われることが多いでしょう。
例文:「このプロジェクトの成功で、彼の面目が保たれた」
世間体(せけんてい)
「世間体」は、周囲の人々の目にどう映るかを指します。特に、他人からの評価を気にする場面で用いられます。
例文:「世間体を気にしすぎると、本当にやりたいことができなくなる」

ビジネスシーンでの「面子を潰す」「面子を保つ」「面子を立てる」「面子が立たない」の具体的な使い方を紹介
「面子を潰す」、「面子を保つ」、「面子を立てる」、「面子が立たない」という表現は、ビジネスシーンでもよく使われます。それぞれの意味と具体的な使い方を紹介していきましょう。
「面子を潰す」とは?
「面子を潰す」とは、相手の体面や名誉を損なうことを意味します。例えば、会議の場で誰かのミスを指摘しすぎると、相手の面子を潰してしまうことがあります。人間関係を良好に保つためには、相手の立場を考慮することが重要です。
例文:「部下の面子を潰さないように、注意は個別に伝えるべきだ」
「面子を保つ」とは?
「面子を保つ」とは、自分や組織の体面を守ることを指します。特に、企業間の交渉や契約の場では、譲歩しすぎると自社の面子が保てなくなることもあるでしょう。そのため、適切なバランスを取ることが求められます。
例文:「譲歩しすぎると、我が社の面子が保てなくなるので、慎重に対応する必要がある」
「面子を立てる」とは?
「面子を立てる」とは、相手の立場を尊重し、体面を保たせることを意味します。ビジネスの場では、交渉やプレゼンの際に、取引先の意向を適切に反映させることが、相手の面子を立てる行為につながります。
例文:「上司の面子を立てるために、会議ではあえて発言を控えた」
「面子が立たない」とは?
「面子が立たない」とは、体面が保てず、恥をかくような状況になることを意味します。例えば、リーダーとしての発言が軽視されたり、相手に無視されたりするような状況が挙げられるでしょう。
例文:「課長の頭越しに部長に相談したら、課長の面子が立たないだろう」

「面子」の英語表現
「面子」は英語にすると、文脈によって異なる表現が使われます。状況に応じて適切なフレーズを選んでください。
「面子を保つ」の英語表現
「面子を保つ」は、英語では “save face” という表現が一般的に使われます。これは、自分や相手の体面を守る行動を指します。また、「面子を保つための方法」という意味では、“face-saving measure” という表現もあります。
例文:“To save face, he apologized publicly.”(面子を保つために、彼は公に謝罪した。)
「面子を潰す」の英語表現
「面子を潰す」は、“lose face” が適切な表現です。これは、自分の評判や名誉が損なわれる状況を指します。
例文:“If he fails the project, he will lose face.”(彼がプロジェクトに失敗すれば、面子を潰すことになる。)
最後に
相手の面子を立てることや、自分の面子を保つことは、スムーズなコミュニケーションを取る上で重要な要素となります。相手への配慮を忘れないことで、円滑な人間関係を築きたいですね。
TOP画像/(c) Adobe Stock