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2025.03.18

「かわぎし」以外の「河岸」の読み方は? 意味・語源を解説!|河岸段丘・河岸見世についても紹介

「河岸」とは、「川沿いで荷物の積み下ろしをする場所」や「繁華街」、「川のほとり」を指します。この記事では、「河岸」の意味や語源、「河岸段丘」、「河岸を変える」という表現、「河岸見世」について紹介します。

「河岸」を素直に読めば、「かわぎし」ですが、他の読み方を知っていますか? 使われる場面によって、読み方や意味が異なります。地形や市場に関連する用語として使われるほか、慣用表現として日常会話にも登場しますよ。

この記事では、「河岸」の読み方や意味、語源について見ていきましょう。

「河岸」とは? 読み方・意味・由来を解説

まずは、「河岸」の読み方から確認していきます。

「河岸」の読み方と意味

「河岸」は、「かし」、「かわぎし」、「かがん」と、3通りの読み方があります。特に「かし」は、市場を指す言葉として使われてきました。辞書の定義を確認してみましょう。

かし【河‐岸】
《戕牁(かし)を立てる所の意からか》
1 川の岸。特に、船から荷を上げ下ろしする所。
2 川岸に立つ市場。特に、魚市場。
3 飲食・遊びなどをする場所。
4 「河岸見世」の略。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「河岸(かし)」は、もともと川沿いで荷物の積み下ろしをする場所を指していましたが、そこから発展し、市場や繁華街を表すようになりました。一方で、「河岸(かわぎし)」は川のほとりを指し、自然地形としての意味が強いです。

この違いを理解することで、適切な場面で使い分けることができるでしょう。

繁華街 イメージ
(c) Adobe Stock

「河岸(かし)」の語源は?

「河岸(かし)」という言葉の語源には、いくつかの説があります。ここでは、代表的な2つを紹介します。

1つ目の説は、「戕牁(かし)」に由来するものです。「戕牁」とは、船をつなぐために川の中に立てる杭のことで、この杭を設置する場所が「河岸(かし)」と呼ばれるようになったと考えられています。

2つ目の説は、「かはぎし(川岸)」が省略されたものという考え方です。「かわぎし」という言葉は現在も使われていますが、かつては発音の変化により「かし」と短縮され、荷のやり取りが行われる場所を指すようになったという説です。

いずれの説においても、「河岸(かし)」は水辺に関連する場所として発展したことが分かりますね。

「河岸段丘」とは? でき方・地形的特徴を解説

「河岸段丘(かがんだんきゅう)」は、川沿いに形成される地形の一つです。河川の流れと地殻変動の影響を受けて作られる階段状の地形で、日本各地にも広く分布しています。ここでは、河岸段丘の形成過程やその特徴について解説していきましょう。

河岸 イメージ
(c) Adobe Stock

「河岸段丘」のでき方

河岸段丘は、河川沿いに広がる台地状の地形で、平坦な「段丘面」と、それを区切る「段丘崖」によって構成されます。もともと川が流れていた場所が、長い時間をかけて侵食や隆起を受けることで形成されるものです。

この地形は「河成段丘」とも呼ばれ、かつての川の流路や氾濫原が、川の侵食作用によって現在の河床よりも高い位置に取り残されることで生まれます。

河岸段丘の成因には、気候の変化や海面の上下動、地殻変動、火山活動などが関係しています。

日本では、平野部や山間部の河川沿いに広く見られ、農業用地や都市開発にも利用されることが多い地形です。特に、群馬県の沼田市などは典型的な河岸段丘の地形が広がる地域として知られています。

参考:『世界大百科事典』(平凡社)

「河岸を変える」とは? 意味・由来・使い方

「河岸(かし)を変える」という表現を聞いたことがありますか? この言葉の意味について見ていきましょう。

「河岸を変える」の意味

「河岸を変える」は、「飲食や遊び、稼ぎなどの場所を変える」ことを意味します。​例えば、居酒屋での飲み会の後、カラオケに場所を移す際などに「河岸を変えよう」と使われますよ。​

ちなみに、漫画『ワンピース』(尾田栄一郎/集英社)では、作中で光月おでんが「河岸を変えよう‼︎」というセリフを使いました。

「河岸見世」とは? 江戸時代の風俗文化

「河岸見世(かしみせ)」という言葉を聞いたことはありますか? これは、江戸時代に存在した遊女屋を指す言葉です。詳しく見ていきましょう。

江戸時代 イメージ
(c) Adobe Stock

「河岸見世」とは?

「河岸見世」とは、江戸時代の新吉原にあった格式の低い遊女屋を指します。遊郭の外側、お歯黒どぶと呼ばれる堀に沿った東西の河岸(かし)に軒を連ねていたことから、この名前がつきました。正規の遊郭に比べて料金が安く、簡素な造りの店が多かったため、庶民にも利用しやすい場所だったといわれています。

「河岸女郎」とは?

「河岸女郎(かしじょろう)」とは、「河岸見世」に所属していた遊女のことを指します。一般的な遊郭にいる高級遊女とは異なり、下級の娼家に所属していました。そのため、正規の遊女よりも待遇が厳しく、客を選ぶ自由も限られていたとされています。

最後に

「河岸」という言葉は、さまざまな意味を持つ奥深い言葉です。地形や江戸時代の文化まで、幅広い分野で使われています。言葉の背景を知ることで、より深い理解が得られるかもしれませんね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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