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痩せたあと「リバウンド」しないための対処法って、ある?
ダイエットに成功した!と、思ったのもつかの間。すぐにリバウンドしてしまった―という経験はありませんか?
リバウンドとは、「はね返ること」「はね上がること」という意味。頑張ってダイエットをしたのにもとの体重に戻るばかりか、それ以上に増えてしまうことも多いから泣けてきますよね。
では、なぜリバウンドをしてしまうのか―。リバウンドしたら対処する方法はあるのでしょうか。
リバウンドは体の「防衛反応」
リバウンドをしてしまう理由のひとつは、過度な食事制限です。食事の量を急激に減らすと、体は少ないエネルギーで活動できるように“省エネモード”になります。体重は減りやすくなりますが、その後食事の量を戻すと、今度は栄養を維持するために体内に蓄えるようになる―いわば“防衛反応”的なことが起こるのです。
またダイエット中に我慢が続き、ストレスが蓄積されていくこともリバウンドの原因です。コルチゾールというストレスホルモンが分泌されると、食欲を抑える働きを持つ幸せホルモン・セロトニンが減少するため、食べたい気持ちが増してしまうことも考えられます。
一方でリバウンドしない人のダイエット方法はというと、短期集中型よりも長期分散型であることが多いです。過度な食事制限よりもバランスの良い食事を意識する、短期間で結果を出そうと激しいトレーニングをするより、続けやすい適度な運動を習慣化するなど、心身ともにストレスを溜めにくいことがポイントになってきます。
「リバウンドしたらまた食事制限をする」というように、ダイエットとリバウンドを繰り返していると、筋肉が落ちて痩せにくく太りやすい体になるという説も。ダイエットに取り組むときは、リバウンドしにくい長期的なをこころがけたいところです。
そこで今回は、ダイエット中はもちろん「ダイエット後の体重維持」にも役立つストレッチと筋トレの方法をご紹介。
【ストレスを感じる時】吐く息を意識。気持ちを静めるストレッチ
ダイエット中にイライラ・ストレスを感じる時は、吐く息に意識を向けて気持ちを静めましょう。
STEP 1:正座で座り、つま先を立てる。
▲足は重ねず、かかとを自然に開いて正座で座ったらつま先を立てます。
STEP 2:腕を体の前でクロスさせ、肩のあたりに添える。
▲クロスした腕は、どちらが上でもOK。違和感のないほうで姿勢を整えましょう。手の位置は肩の下あたり、届く人は肩甲骨が目安です。
自分のことをギューッと抱きしめるように、苦しくなりすぎない程度の力加減をしましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】背中を丸める。
▲吐く息に合わせてゆっくりと背中を丸めます。あごを引き、首のうしろから体の背面をカーブさせましょう。
肩甲骨と肩甲骨のあいだを広くしたら、吸う息で肩甲骨周辺をふんわりと膨らませます。〈回数:10呼吸~〉
【落ち込みを感じる時】吸う息を意識。気持ちを上向きにするストレッチ
停滞期は自己肯定感が下がってしまいがちです。気持ちを上向きに切り替えたい時は、吸う息に意識を向けたストレッチをおこなってみましょう。
STEP 1:両脚を前に伸ばして座る。
▲脚は揃え、ひざを伸ばします。左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて骨盤を立てたら、頭頂からお尻までできるだけ真っすぐな姿勢を保ちましょう。
STEP 2:手を体のうしろにつく。
▲手の位置は肩の下が目安。指先は体に向け、手のひらを床にしっかりつけます。
STEP 3:【息を吸いながら】目線を上げる~【息を吐きながら】頭をうしろに倒す。
▲首は痛めやすい部位なので、ゆっくり動かします。まず目線を上げていき、無理のないところまで頭をうしろに倒しましょう。
肩をうしろに引いて左右の肩甲骨を中央に寄せていき、胸を開いたら体の前面に心地良い呼吸を送ります。〈回数:5呼吸〉
【あぐら】でお尻を持ち上げる!「腕」「お腹」「背中」を同時に鍛える筋トレ
キツくない筋トレ1つめは、あぐらからお尻を持ち上げて腕、お腹、背中の筋肉を中心にアプローチしていきます。
STEP 1:あぐらで座る。
▲ここでも左右の座骨に均等に体重を乗せ、骨盤を立てて腰が丸まらないように姿勢を整えます。
STEP 2:右足の甲を左太ももに乗せる。
▲右脚を前に出して床から持ち上げたら、足の甲を左太ももに乗せます。左手は体のうしろにつきましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】お尻を持ち上げる~【息を吐きながら】胸・お腹を突き出す。
▲吸う息に合わせてゆっくりお尻を持ち上げます。左手と左脚で体を支えてお尻の位置を高くしたら、吐く息に合わせて胸・お腹をグーッと突き出しましょう。右腕は頭の先にふんわりと垂らします。
反対側も同様におこないましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
【プランク】で顔を上げ下げ、代謝を上げる「体幹」トレーニング
体幹(首から下、腕、脚を除いた胴体部分)、背中、腕、前ももを中心に体の広い範囲の筋肉にアプローチできる「プランク」は代謝UPにも効果的!ここでは「プランク」に動きを加えて、強度を少し上げていきます。
STEP 1:四つ這いになる。
▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。
ポイント:手の人差し指を正面に向け、中指~小指はやや外側に開きましょう。ひじを軽く緩めると、脇が締まって姿勢が安定しやすくなります。腰で天井を押すイメージを持ち、反らせすぎないように!
STEP 2:「プランク」の姿勢を取る。
▲片ひじずつ床につき(肩の下)、片脚ずつうしろに伸ばしてつま先を立て「プランク」の姿勢を取ります。体幹を意識しながらお腹とお尻に力を入れて、頭~かかとまで一直線に体を支えましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】目線を斜め上に向ける。
▲お腹を床に近づけるイメージです。
STEP 4:【息を吐きながら】目線をヘソに向ける。
▲今度はお腹を持ち上げるイメージ。腰に負担をかけないように体の状態を確認しながら、呼吸に合わせて繰り返します。〈回数:20回~〉
食べ過ぎてしまった…【仰向け】で寝ながらお腹周りのストレッチ1
つい食べ過ぎてしまった時は、食後2~3時間以上空けてからお腹周りのストレッチをして消化を促しましょう。
STEP 1:かかとのあいだに腰を下ろす。
▲脚を腰幅に開いてひざ立ちになったら、かかとのあいだに腰を下ろします。
STEP 2:上体をうしろに倒して仰向けになる。
▲手を体のうしろについたら、少しずつ上体を倒していきます。ひじをつき、ゆっくり仰向けになりましょう。ひざに違和感がある場合は、両ひざを外側に開くと姿勢が楽になります。
STEP 3:【息を吸いながら】両腕を天井方向に伸ばして、手のひらを合わせる。
▲腕は、肩から真っすぐ上に伸ばします。
STEP 4:【息を吐きながら】腕を左に倒す。
▲両腕を左に倒し、顔も左に向けましょう。左右のお尻を床につけたまま、胴体部分の心地良いねじれを感じます。
反対側も同様におこないましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
食べ過ぎてしまった…【立位前屈】でお腹周りのストレッチ2
続いてもお腹周りのストレッチです。ここでは、立った姿勢で前屈をするので、満腹感がおさまった状態で体調と相談しながらおこなってください。
STEP 1:脚を大きく開いて立つ。
▲脚は、腰幅の2倍を目安に大きく開きます。重心はややかかと寄りに、尾骨(背骨の1番下、しっぽのような骨)を引き込んで腰が反りにくい姿勢を整えましょう。
両腕を頭上に伸ばします。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を前に倒す。
▲股関節を折りこむように引き込み、上体を前に倒します。手の位置は足指の前が目安、両手のひらを床にペタッとつけましょう。
姿勢がツラい場合、ひざを曲げてもOK!
STEP 3:【息を吸いながら】右腕を天井方向に持ち上げる。
▲右腕を横から持ち上げ、肩から真上に伸ばします。手の指先が遠くを通るように意識しながら、スーッと持ち上げましょう。目線は右手の指先です。
反対側もおこないます。〈回数:左右各5呼吸〉
以上、ダイエット中または痩せたあとにできるだけリバウンドしないための運動とその方法をご紹介しました。
ぜひ参考にしてみてください。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。