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2024.07.26

ベンダーとは? ベンダーの種類やベンダーコントロール、サプライヤーとの違いまで解説

ベンダー(vendor)とは「売る人、売り主、売り手、行商人」のことです。日本においては、一般的に商品やサービスを提供する企業や個人を指す言葉と使われています。本記事では、関連用語から具体的な例まで紹介します。

ビジネス用語も、仕事柄よく見聞きする言葉もあれば、全く縁のない言葉もあります。この記事で紹介する「ベンダー」も、業界によっては「よく使いますよ」とおっしゃる読者もおられることでしょう。もしかすると、業界によっては異なる解釈や使い方もあるかもしれませんね。

本記事では、ベンダーの基本的な定義から関連用語、さらには具体的な例までをわかりやすく解説します。

ベンダーとは?

辞書で調べると、ベンダー(vendor)は「売る人、売り主、売り手、行商人」のことと記されています。英語では、ベンダーというとvending machine(自動販売機)を意味するとのこと。

日本においては、一般的に商品やサービスを提供する企業や個人を指す言葉と使われています。特にIT業界では、ソフトウェアやハードウェアを提供する企業を指すことが多いようです。また、製品を販売するだけでなく、システムの開発やサポートも行うことがあります。

(c) Adobe Stock

基本的な役割

ベンダーの役割としては、基本的に顧客が求める商品やサービスを、指定された条件で提供することです。例えば、IT関連のベンダーの場合、企業のニーズや要望に合わせたシステム構築やソフトウェアを提供して、納入後の運用や保守も担当します。

ベンダーの種類

一口にベンダーといっても、提供する商品やサービスの内容や種類によって、シングルベンダーとマルチベンダーに分類されます。それぞれ、簡単に説明しておきます。

シングルベンダー:特定のメーカーの製品のみを扱うベンダーです。例えば、ある特定のブランドのコンピュータのみを販売する企業などが該当します。

マルチベンダー:複数のメーカーの製品を取り扱うベンダーです。顧客のニーズに応じて、最適な製品を組み合わせて提供します。

ベンダーロックインとは?

ちょっと特殊なクライアントとベンダーとの関係について紹介しておきます。

新たにコンピューターシステムなどを導入する際に、ある理由から特定のメーカーの製品・システム・サービスを選択せざるを得ないことがあります。この場合、そのメーカーに完全に依存しなければならなくなり、他社への乗り換えが非常に困難になります。

こうした状態を、ベンダーロックインと表現します。

ベンダーロックインのデメリット

ベンダーロックインが、顧客とっていかなる状態をもたらすかは、すでに理解できると思います。ここでは、ベンダーロックインがもたらすであろう、デメリットに触れておきます。

コストの増加:特定のベンダーに依存することになるので、価格交渉力が弱まり、コストが増加する可能性があります。

技術の遅れ:他の最新技術やサービスを導入したくても、様々な縛りがあり変更することが難しくなります。結果的に、技術的な遅れが生じるリスクを負うことになります。

ベンダーロックインを避ける方法

ベンダーロックインを回避する手段はあるのでしょうか? やはり、システムの構築に着手する前に、ベンダーロックインのリスク回避や軽減を考えておくべきでしょう。たとえば、複数のベンダーを比較検討し、柔軟なシステム構成を心掛けることが重要です。

ベンダーコントロール(ベンダーマネジメント)とは?

システムエンジニアは、ベンダーとの関係を常に良好な状態に保つことが重要な任務の一つです。自社にとって必要なシステムやサービスを、ベンダーに発注し、適切に納入・運用されているかを監視することが求められます。こうしたシステムエンジニアの業務を総称して、ベンダーコントロールあるいはベンダーマネジメントと呼びます。

(c) Adobe Stock

ベンダーコントロールの重要性

ベンダーコントロールは、なぜ必要なのでしょうか? その重要性を、コスト削減、品質向上、リスク管理、関係構築、イノベーション促進の観点から説明します。

1.コスト管理

ベンダーの選定と契約条件の管理により、コストの最適化を可能にします。適正な価格で高品質なサービスを確保することを目指します。

2.品質管理

ベンダーのパフォーマンスを定期的に評価し、品質基準を満たしているか否かを確認します。これにより、製品やサービスの品質が維持されます。

3.リスク管理

ベンダーの信頼性を確保することで、サプライチェーンの中断や不履行のリスクを軽減できます。適切な契約条件を設定することで、リスクを最小限に抑えます。

4.関係構築

良好な関係を築くことで、柔軟な対応や長期的な協力関係を築けます。これにより、問題発生時にも迅速かつ円滑に対応できます。

5.イノベーション促進

ベンダーとの協力を通じて、新しい技術やプロセスの導入が可能になります。これにより、競争力を維持し、ビジネスの成長を促進できます。

ベンダーとサプライヤーの違いは?

紛らわしい、違いがよくわからないカタカナ言葉もあります。ベンダーとサプライヤーも、はっきりと理解できていないまま使っている方も見受けられます。それぞれ役割には違いがありますので、理解しておいてください。

ベンダー

ベンダーは、商品やサービスを最終的に顧客に提供する役割を担っています。例えば、ITベンダーがある企業へシステムを納入した場合、納入先企業は直接の顧客となります。

サプライヤー

サプライヤーは、製品や原材料をベンダーや他の企業に供給する役割を持っています。例えば、自動車メーカーに部品を供給する企業はサプライヤーと呼ばれます。

ベンダーの成功事例

ここでは、ベンダーとしての事業で成功している世界的企業を紹介しておきます。

1.Foxconn Technology Group

概要:台湾に本社を置く世界最大の電子機器受託製造(EMS)企業。

成功要因:Appleをはじめとする多くの大手テクノロジー企業の主要サプライヤーであり、製造効率と規模の経済を活用して成功しています。

2.Intel Corporation

概要:半導体チップの設計と製造を行うアメリカの企業。

成功要因:高性能なプロセッサを提供し、パソコンやデータセンターの市場で強力な存在感を持っています。また、研究開発に多大な投資を行い、技術革新をリードしています。

3.SAP SE

概要:ドイツに本社を置くエンタープライズソフトウェア企業。

成功要因:企業向けのERP(エンタープライズリソースプランニング)ソフトウェアの市場でリーダーシップを取り、多くの大企業にソリューションを提供しています。

4.TSMC (Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)

概要:世界最大の半導体ファウンドリ企業。

成功要因:高度な技術力と製造能力により、世界中の多くの半導体設計企業(例えば、AppleやNVIDIA)にチップ製造サービスを提供しています。

5.Cisco Systems, Inc.

概要:ネットワーク機器とソリューションを提供するアメリカの企業。

成功要因:インターネットの基盤となるネットワークインフラを提供し、企業のITインフラ整備において重要な役割を果たしています。


皆さんご存知の日本企業ですと、富士通株式会社、ソニー株式会社、パナソニック株式会社、キヤノン株式会社などがあります。

ベンダーの選定ポイント

会社の業務において、しばしば設備や機械、物品が必要になります。その際、いずれかのベンダーを選定することになります。ベンダーの選定にあたり、キーとなるポイントを示しておきます。

(c) Adobe Stock

信頼性

ベンダーの信頼性は非常に重要です。過去の実績や顧客からの評判をチェックし、信頼できるベンダーを選びましょう。

価格とコストパフォーマンス

価格だけでなく、提供されるサービスや製品の質も考慮することが大切です。コストパフォーマンスを重視して選定しましょう。

サポート体制

ベンダーのサポート体制も重要です。導入後のサポートが充実しているかどうかを確認し、長期的なパートナーシップを築けるベンダーを選びましょう。

最後に

ベンダーという言葉を、これまで漠然と理解していた方も、その意味や役割を理解いただけたのではないでしょうか? ビジネスの現場において、重要な役割を果たしているベンダーを正しく理解することで、ベンダーへの向き合い方も違ってくるのではないでしょうか?

ビジネスパートナーとしての関係構築の一助にしていただくと共に、この知識を活用して、賢いベンダー選びにお役立てください。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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