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2024.07.17

上梓の意味や読み方は? 出版や発行とはどう違う? 言葉の由来や例文も紹介

上梓とは「じょうし」と読み、書物を出版するという意味です。紙媒体だけでなく、電子書籍にも使う言葉です。似た言葉に出版や発行、刊行などがありますが、それぞれ意味は異なります。本記事では上梓の意味や使い方、類義語・対義語を紹介します。

上梓とは?

上梓とは「じょうし」と読み、2つの意味がある言葉です。ここでは、上梓の意味や言葉の由来、使い方についてみていきましょう。

意味は2つ

上梓は、2つの意味があります。ひとつは「文字や絵などを版木に刻むこと」という意味です。現代のような印刷技術が普及するまでは書物を版画のように印刷しており、絵や文字を彫りつける木版として版木が使われていました。

もうひとつは「書物を出版する」という意味です。現代では、主にこちらの意味で使われています。「​​論文をまとめて上梓する」といった使い方をします。

じょう‐し
[名](スル)《梓 (あずさ) (キササゲ)の木を版木に用いたところから》
1 文字などを版木に刻むこと。
2 書物を出版すること。「論文をまとめて—する」

出典:小学館 デジタル大辞泉

言葉の由来

古い時代の印刷は版木に文字や絵を刻んで出版物を製作しており、何枚もの版木を作る必要がありました。昔の中国ではこの版木に梓(あずさ)という木が使われていたようで「梓に上す」と表現していたようです。

印刷技術が発達した現代でも、文字を版木に刻むことを「梓に上げる」という言葉で表すことがあります。

電子書籍にも使う

上梓は、主に「書物を出版する」という意味で使われており、「書物」とはおもに小説や写真集、図鑑などの冊子のことです。冊子は、のりや糸を用いて綴じたものを指します。紙に印刷されていない電子書籍も、「上梓」を使うことができます。

一方、新聞や広告、チラシなどの印刷物は冊子ではなく、上梓という言葉は使いません。

床に置かれた本
(c)AdobeStock

上梓の例文

上梓の例文をみて、使い方を確認しましょう。

・彼のこれまでの人生を振り返る書籍が、5月に上梓されることになった

・20年も前に上梓された小説は、今でも多くの人に読まれている

・彼は自叙伝を上梓することになり、準備を進めている

・10周年記念で上梓された写真集は好評で、予想外の売れ行きだった

・だいぶ前に絶版になった小説が、電子書籍として上梓されることになった

上梓の類義語・言い換え表現

上梓には次のような類義語・言い換え表現があり、代わりに使える言葉です。

・出版(しゅっぱん)
・発行(はっこう)
・刊行(かんこう)
・発刊(はっかん)

どれも書物を出版するという意味で共通していますが、細かい意味は異なります。それぞれ、詳しくみていきましょう。

昔の印刷
(c)AdobeStock

出版

出版とは、販売・頒布する目的で印刷などの方法により文書や図画を複製し、書籍や雑誌の形態で販売または頒布することです。

書籍や雑誌を出す際に使われる、最もオーソドックスな言葉といえるでしょう。上梓とはほぼ同じ意味で使われ、電子書籍にも使えます。

〈例文〉
・5年の歳月を経て、小説の続編がようやく出版されることになった

・彼の論文は来年出版される予定で、現在編集が進められている

発行

発行とは、書籍や雑誌・新聞などを印刷して、世の中に出すことです。上梓は冊子を出版するときに使われますが、発行にはそのような制限がありません。ほかにも、紙幣や債券・証明書、定期券などを作り、通用させるという意味で使われます。

また、ビジネスでは請求書や納品書などの文書についても「発行する」と表現することがあります。

〈例文〉
・その書籍は前回の売れ行きが好調だったため、今回は発行部数を増やす予定だ

・部署は請求書が届かないという取引先からの報告を受け、急いで再発行の手続きを進めた

刊行

刊行とは、書籍・雑誌などを印刷して世に出すことです。上梓や出版とほぼ同じ意味で使われます。ただし、学術書や美術書など、専門的な書物に使われることが多いでしょう。

また、上梓や出版はそのときだけのイメージがありますが、刊行は定期的な出版で使われることも多い傾向がみられます。

〈例文〉
・展覧会で飾られた絵画は、美術全集として〇〇出版社から刊行される

・その財団法人では、刊行物を1年に4回刊行している

発刊

発刊とは、書籍や新聞、雑誌などの文や図画を印刷して世に出すことです。継続して出版される雑誌や新聞など「定期刊行物」と呼ばれるものを最初に出すときに使い、「創刊」と表現することもあります。

〈例文〉
・その雑誌が発刊されたのは2000年で、20年以上の長い歴史がある

・〇〇出版社では新しい雑誌が発刊されることになり、表紙には有名タレントが起用された

上梓の対義語

書物を出版するという意味の上梓は、対照的な表現として「絶版」「廃刊」があげられます。どちらも、世に出していた書物の印刷・販売をやめる、もしくはそのような状態にあるという意味で、上梓とは反対の意味といえます。

本を取ろうとしている手元
(c)AdobeStock

絶版とは、一度出版した本の版を廃棄して再び発行しないことや、その本を指す言葉です。「版を絶つ」ことで、出版社が出版する権利を失っている状態を指します。

在庫がなく入荷未定の状態は、出版社が増刷すればまた購入できるようになるため、絶版とはいえません。この場合は、品切重版未定といいます。

品切重版未定の状態で一定の期間が経過すると増刷の見込みが薄いことから、絶版と呼ばれることもあります。

〈絶版の例文〉
・昔、読んでいた書籍をもう一度購入したいと思って調べたら、絶版になっていた

一方で廃刊とは、新聞・雑誌などの定期刊行物の刊行を廃止することです。定期刊行物だけに使う言葉で、単発で出版される書物には使用しません。

一時的に刊行を中止する「休刊」とは異なり、今後の発行が完全になくなり、二度と復活しないことを表します。

〈廃刊の例文〉
・その雑誌は創刊からわずか1年で廃刊になった

上梓の意味を正しく理解しよう

上梓とは書物を出版するという意味で、出版とほぼ同じ意味で使わる言葉です。似た言葉に発行や刊行、発刊がありますが、意味合いも使う場面もやや異なります。意味を理解して、上手に使い分けましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

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