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アクティブ女子も頭脳派女子も「ボルダリング」に注目!
ヨガインストラクター&美容ライターの高木沙織です。
Oggi.jpでは、いつもはヨガやストレッチ、エクササイズのやり方を寄稿させてもらっているのですが、今回は私が今ズブズブと沼っている「ボルダリング」についてお付き合いいただけるとうれしいです。
さて、ボルダリングといったら、2020年にスポーツクライミングがオリンピック種目として正式に採用されたことでも認知度が上昇しましたよね。とはいえ、なかなか「実際にやってみよう」とは思い至らないのが正直なところではないでしょうか。かく言う私もそうでした。
自分の体と、最低限の道具だけで人口壁を登る「ボルダリング」
ではまず、ボルダリングとは―。
ボルダリング(bouldering)の語源「boulder」には、大きな岩という意味があります。そのボルダーに「ing」をつけたのが、ボルダリング。
大きな岩に登る…だなんて言われてしまうと、ゴツゴツと険しい岩肌や急な斜面をガシガシ登るパワフルな姿が思い浮かぶかもしれません。ですが、いわゆるボルダリングジムと呼ばれる場所でおこなうのは、自分の体と最低限の道具だけを使って人工壁を登るフリークライミングの一種。
岩がゴロゴロと転がっているわけではない…もとい、それっぽいものはありますが一応ご安心を。
見渡す限り壁、壁…点在する突起物は何?
私がボルダリングジムに初めて足を踏み入れたのは、今から9か月ほど前。
レッスンを担当しているヨガスタジオにボルダリングジムが併設されていて、「ちょっと気になる!」と軽い気持ちで覗いてみたのがきっかけ。
当たり前だけれど、そこに広がるのは普段の生活では目にすることもない光景です。ただただポカン…としてしまったのを覚えています。
ほとんどの人が「ここで何をしたらいいの?」状態になるのは、想像に難くありません。でも、スタッフの方がちゃんとルールを説明してくれるので大丈夫!
ちなみに得も言われぬ威圧感を醸し出しているのは、人工的に作られた3~5メートルほどの壁面「クライミングウォール」。そして、そこに点在する無数のカラフルな突起物、「ホールド」に他なりません。
めちゃくちゃざっくり言うと、ボルダラー(ボルダリングをする人)はこの壁と、そこにくっ付いたホールドを頼りに上に登っていかなくてはならないのです。
押さえておきたいポイントは、クライミングウォールには傾斜の違いがあるということ。角度が90度以下に設定されて、奥に傾いた「スラブ」。それと、床に対して垂直な「垂壁」。さらに、手前に傾いた前傾斜の壁があるのが、一般的。そこに並ぶホールドの形や色、大きさはさまざまです。
なかにはピエロの顔のようなものまであって、遊び心が感じられます。
さらにホールドのまわりをよく見てみると、そばには目印になるマーク(ここでは色つきのテープ)が。これがグレード(級)を示しています。
同じ色・同じマークがついたホールドだけを使って、スタート地点からゴールを目指すのがルールというわけです。たとえば、筆者が今取り組んでいる中級寄りの「5Q」のコースであれば…
上の写真で○印をつけたピンク色のホールドだけを使って壁を登るわけです。
こんなふうに基本ルールを教わったあとは、実践あるのみ!
ボルダリングは体と頭を使うスポーツ
ボルダリングの基本ルールを学んだら、次はクライミングシューズ(レンタルシューズがあるジムがほとんどです)を選びます。
普段24cmのスニーカーを履く私は、EUサイズで37をチョイス。
ところが、ぎゅうぎゅうと痛いんです…足の指が。もう、履いた瞬間から痛い! 「このサイズ、絶対に違う」と思いきや、つま先を曲げることで足指に力が入りやすくなるので、ホールドをしっかり踏むためにもこのギュッとした感覚は必要不可欠なのだとか。
服装でいうと、Tシャツと伸縮性のあるロングパンツ(登っている最中にひざをぶつける恐れがあるため)、それと靴下さえ用意すればOK。
手汗で滑らないように、液体チョークを塗り込んでも〇。
準備万端でいざ課題(コース)に取り掛かります! ところが、どのホールドに手や足をかけたらいいのかさっぱりわからない…。ときには、登っている途中で迷子になることも…。
ふと下を見ると、高くて怖い! 「はしごを登る体力があればゴールできる」と言われている簡単な課題でさえ、目的のゴールにたどり着けません。
なぜなら、ボルダリングは直感・筋力・体力だけでなく「スタートを見つける→目線を上げて、使っていいホールドの配置を確認する→ゴールの位置を確認する」というように、ルートや体の使い方を頭で考える必要があるからだとあとから知ります。
そうは言っても、頭で考えたことに体がスッと順応してくれるわけはなく、ヘンテコな動きと失敗の繰り返し。
だからこそ、ゴールできたときには「やった!」という大きな達成感が得られます。仕事やプライベートでは頑張ることが当たり前になりがちな日々の中で、こういった感覚を味わうことは難しく、喜びもひとしお。
1つの課題をクリアしたら、同じ級もしくは上の級の別の課題が待っています。挑戦~達成を繰り返すことができるので、飽きがきません。
力を入れ続けた指はブルブルと震え、中身の入ったコーヒーカップを持つのに注意が必要だったり、前腕がギチギチ・パンパンの筋肉痛に見舞われたりしても定期的に通い続けられたのは、「やればできるんだ!」という自信を心に浸透させたかったからだと思います。
こうしてボルダリングが習慣として根付いてからというもの、体には嬉しい変化とちょっぴり悩ましいいくつかの変化も起こりました。
果たしてどんな変化があったのかは、後半でご紹介します!
〈後編に続く〉
※ 写真提供『株式会社BEACH TOWN Community Park YASHIO』
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。