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2024.04.04

【一石二鳥】の意味とは? 言葉の意味や由来、使い方について紹介!

「一石二鳥」とは、一つのことをして同時に二つの利益をあげることを指す言葉。ビジネスシーンでは、たとえとして用いられることが多いでしょう。この記事では、由来や類語なども紹介しますので、参考にしてくださいね。

「一石二鳥」とは?

「一石二鳥」という言葉の意味を聞かれて、上手く説明できなかったということはありませんか? 「一石二鳥」は利益や効果をあげたと実感した時に使われる言葉。うれしい時に使うことが多いでしょう。

まずは「一石二鳥」という言葉の意味と読み方を見ていきましょう。辞書で調べた内容を紹介します。

意味と読み方

いっせき‐にちょう〔‐ニテウ〕【一石二鳥】
読み方:いっせきにちょう

一つの事をして同時に二つの利益・効果をあげること。一挙両得。「—の名案」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

漢字の表記から見ると、「一つの石を投げて、一度に二羽の鳥をうちおとす」という意味であることがわかりますね。この意味から、効率的に動いて成果を得ることの大切さを説く際に、たとえとして用いられることがあります。

由来は西洋のことわざ

「一石二鳥」は、 西洋のことわざである「To kill two birds with one stone」(一つの石で二羽の鳥を殺す)が由来だとされています。この英語表現を四字熟語に訳したのが「一石二鳥」。よく知られている四字熟語の一つと言えるでしょう。

「いっこくにちょう」と読みがちですが、それは誤り。正しい読み方は「いっせきにちょう」ですので、間違えないようにしたいですね。

「一石三鳥」「一石四鳥」もある?

「一石二鳥どころか、一石三鳥だよ!」のような表現を聞いたことがあるかもしれません。三つ以上の利益や効果を得られる際に、「一石三鳥」「一石四鳥」と表すことがあります。実は、これらの言葉は造語。「一石二鳥」をアレンジした言葉です。

(c) Adobe Stock

「一石二鳥」を使おう

ここからは、「一石二鳥」という言葉の使い方を紹介します。例文をあげますので、チェックしてくださいね。「一石二鳥」は、名詞として使うと考えてください。

《例文1》社会人が集まるスポーツチームに入ったら、運動することが習慣になり、友達が増えた。まさに「一石二鳥」だ。

社会人になり、運動不足を気にする人も多いかもしれません。例文は、スポーツチームに入ったことで、「運動不足解消」と「友達が増えた」という二つの効果を得られたことを表しています。社会人になると、プライベートで新しい人と出会う機会は減りがち。「一石二鳥」を表すよい例と言えるでしょう。

《例文2》彼が考え出したのは、ブランドの認知度向上と業務効率化のどちらも実現する「一石二鳥」の戦略だった

認知度向上と業務効率化の促進に尽力する企業は多いでしょう。例文では、どちらも実現するアクションプランを考え出したことを表しています。「一石二鳥」の仕事術や戦略を生み出すのは容易なことではありませんが、だからこそ「一石二鳥」を狙うのが大切とも言えます。

「一石二鳥」の類語って?

ここからは、「一石二鳥」の類語を紹介します。例文も一緒にチェックしてくださいね。

「一挙両得」

一つのことを行なって、同時に二つの利益を得ることを指すのが「一挙両得」です。読み方は「いっきょりょうとく」。「一石二鳥」と同義と考えていいでしょう。「一挙両得を狙う」「一挙両得になる」「一挙両得だ」のように使います。

《例文》彼女の提案通りに実行すれば、「一挙両得」を狙えるに違いない

「一挙両全」

一つのことをなすことにより、二つのことが上手く行くことを表すのが「一挙両全」。「いっきょりょうぜん」と読みます。「両全」とは、二つとも失うことなく全うしていることを表す言葉。「一石二鳥」と近い意味を持つ言葉と言えるでしょう。「一挙両得」と同じような使い方をします。

《例文》自室の整理整頓をがんばったら、思わぬところからお金が出てきた。部屋もきれいになったので、「一挙両全」だ

(c) Adobe Stock

「一石二鳥」の対義語は

「一石二鳥」の対義語も見ていきましょう。一つ目の言葉を知っている人は多いかもしれません。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」

同時に違った二つのことをしようとすると、結局どちらも成功しないという意味。この言葉も西洋のことわざが由来とされています。読み方は「にとをおうものはいっとをもえず」。

《例文》彼はいろんなことに手を出しているが、「二兎を追う者は一兎をも得ず」になりそうで心配している

「虻蜂取らず」

二つのものを同時に取ろうとして、両方とも得られないことを表すのが「虻蜂取らず」。「あぶはちとらず」と読みます。欲を出しすぎて失敗してしまうことをたとえている言葉です。

《例文》欲を張りすぎると、「虻蜂取らず」になってしまうよ

「石」に関連する言葉

「一石二鳥」のように、「石」を使った言葉を見ていきましょう。いろいろな言い回しがあるので、ぜひチェックしてください。

「一石を投じる」

反響を呼ぶような問題を投げかけることを表すのが「一石を投じる」です。読み方は「いっせきをとうじる」。

ある事柄において、新たな意見や問題を提示し、周りの人や世間の反響を呼ぶことを指します。水に石を投げると、波紋(水面に広がる輪のような波の模様)が生じますが、それが転じた言葉とされています。

《例文》うやむやになりかけていた問題に一石を投じる発言をした先輩は、とても頼りになる人だ

「石の上にも三年」

冷たい石の上でも、三年も座り続けていればあたたまってくるという意味。我慢強く辛抱することで、成功につながることをたとえた言葉です。読み方は「いしのうえにもさんねん」。何があっても継続して取り組もうということを表す際に使われています。

《例文》「石の上にも三年」と思って我慢してきたが、そろそろ限界だ

(c) Adobe Stock

「石にかじりついても」

「石にかじりついても」とは、どんな苦労をしても我慢してという意味。「石にかじりついてもやり遂げたい」「石にかじりついても成功したい」のように使うことが多いでしょう。「石に齧りついても」と漢字で表記することもあります。

《例文》やっと起業にこぎつけたので、「石にかじりついても」成功したいと考えています

最後に

「一石二鳥」の意味や由来、使い方などをまとめました。一つのことをして、二つ以上の利益や効果を得ることを指す言葉であり、物事を効率的に行なうことの大切さを表していると解釈することもできます。効率化を重視するビジネスシーンにおいて、欠かせない言葉と言えるでしょう。「一石二鳥」を狙うのは大変ですが、意識しておきたいですね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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