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この記事のサマリー
・「深謀遠慮」とは、遠い将来を見据えて周到に計画することです。
・もとは中国の『過秦論』に登場し、日本語にも定着しました。
・類語には「思慮分別」「千思万考」「百術千慮」、対義語には「軽挙妄動」「短慮」があります。
「深謀遠慮(しんぼうえんりょ)」は、遠い将来まで見据えて、周到に計画を立てることを意味する四字熟語です。政治・経済・人間関係など、慎重さと戦略が求められる場面でよく用いられます。
本記事では「深謀遠慮」の正しい意味や語源、使い方に加えて、誤解しやすい類義語・対義語との違いについてもわかりやすく解説します。
「深謀遠慮」の読み方と意味
「深謀遠慮」という言葉を見て、見慣れない言葉だなと感じる人は多いでしょう。日常会話やビジネスシーンでもほとんど見ない四字熟語かもしれませんね。
まずは、読み方と意味から確認していきましょう。
読み方と意味
「深謀遠慮」は、「しんぼうえんりょ」と読みます。「はるか先のことまで深く考えて計画を立てること」を意味します。
しんぼう‐えんりょ〔‐ヱンリヨ〕【深謀遠慮】
《賈誼(かぎ)「過秦論」上から》遠い将来のことまで考えて周到にはかりごとを立てること。深慮遠謀。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

由来は中国の書物
「深謀遠慮」は、中国の学者であり政治家でもあった、賈誼(かぎ)による中国の書物『過秦論』に由来します。
「深慮遠謀」という言葉もある
「深謀遠慮」と、漢字表記などがとても似ている「深慮遠謀」。「しんりょえんぼう」と読みます。「深慮」は深い考えや、深く考えをめぐらすことを指し、「遠謀」は遠い将来まで見通したはかりごとという意味。辞書では「深謀遠慮」と同義とされていますので、言い換え表現として使えるでしょう。
「深謀遠慮」の使い方
ここからは、「深謀遠慮」の使い方を見ていきましょう。例文とともに紹介します。
例文を紹介
《例文》
・部長の発表した計画書を読み込むと、深謀遠慮であることがわかる
・彼女の深謀遠慮な性格に助けられ、チーム状況が好転した
・彼の仕事に対する深謀遠慮な姿勢に憧れる人は多い
「深謀遠慮」は、人となりや性格、仕事に取り組む姿勢を表す際に使えます。
《例文》
・歴史をたどると、大きく時代が動いた裏には深謀遠慮の策があったと考えられる
・勢力争いや権力争いはもちろんのことだが、恋愛でも将来を見据えて慎重に行動する様子を「深謀遠慮」と表現することがある
作戦や策略を語る場面では、先の展開まで見据えて周到に計画するという意味で「深謀遠慮」が使われることがあります。
「深謀遠慮」という言葉を日常的に使うことは、それほど多くないでしょう。しかし、会話はもちろん、スピーチなどで登場することもありますので、使い方も把握しておきたいですね。

「深謀遠慮」と似た言葉
「深謀遠慮」と似た四字熟語を紹介します。語彙力アップにつながりますので、ぜひチェックしてください。
「思慮分別」(しりょふんべつ)
「思慮分別」とは、物事の道理や正邪・善悪などを注意深く判断することを意味します。また、その能力や判断を指すことも。「思慮」は、注意深く心を働かせて考えることやその考えを指し、「分別」は物事の道理をよくわきまえていることです。
この言葉は「深謀遠慮」と似た意味を持ちますが、「先を見通す」というニュアンスは含んでいません。
《例文》父は、思慮分別のある行動をとることができる人だった
「千思万考」(せんしばんこう)
「千思万考」は、あれこれと思いをめぐらすことを表す四字熟語。また、その思いや考えを指すこともあります。「千思」は、いろいろ思うこと、「万考」はさまざまに考えをめぐらすという意味です。
《例文》私がA課長を尊敬するのは、千思万考の人だからです
「百術千慮」(ひゃくじゅつせんりょ)
「百術千慮」は、いろいろと方法を考え、思慮をめぐらせることという意味を持ちます。
《例文》部長は百術千慮で指示を出すため、スタッフは確実に成長する
「深謀遠慮」と反対の意味を持つ言葉
「深謀遠慮」と反対の意味を持つ言葉を確認していきましょう。
「軽挙妄動」(けいきょもうどう)
深く考えずに、軽々しく行動することを意味します。「軽挙」は軽はずみな行ないを意味し、「妄動」は考えもなくむやみに行動することを表します。
《例文》彼の明るさは素晴らしいが、軽挙妄動なところが気にかかる
「短慮」(たんりょ)
「短慮」も反対の意味を持つ言葉です。考えがあさはかなことや思慮の足りないことを表します。
《例文》結果を見ると、彼女の決断は短慮だったと言わざるをえない

「深謀遠慮」に関するFAQ
ここでは、「深謀遠慮」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「深謀遠慮」の正しい意味は何ですか?
A1. 遠い将来を見据えて、深く考え周到に計画を立てることです。
Q2. どのような場面で使われますか?
A2. 政治や戦略、ビジネスなど、先を見通した計画を語る場面で用いられます。
Q3. 類義語や言い換えはありますか?
A3. 「深慮遠謀」「思慮分別」「千思万考」「百術千慮」などが挙げられます。
最後に
日常生活で使うことは少ないものの、「深謀遠慮」はスピーチや講演などでは時折登場します。この機会に、意味や使い方を把握しておきたいですね。
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