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2024.02.21

不倶戴天とは? ビジネスシーンでも使う? 言葉の由来や例文、類似表現を紹介

不倶戴天とは、同じ世界に生きていたくないほどの恨みや憎しみを表す言葉です。「なんだか相性が悪い」といった程度の間柄には、使わないことがポイントです。本記事では、不倶戴天の由来や意味、類似表現をまとめました。例文や使い方も紹介しますので、参考にしてください。

不倶戴天とは?意味と読み方

不倶戴天は「ふぐたいてん」と読み、生かしてはおけないほどの強い恨みや憎しみを持っていることや、憎み合う間柄のことを指す四字熟語です。時代劇をよく観る方であれば、聞き覚えのある言葉かもしれません。

「不倶」には「共にいない」という意味があり、「戴天」には「天をいただく」、つまり「この世に生きていること」という意味があります。このふたつの言葉を組み合わせると、「同じ空の下では生きられない」という意味になります。

相当な恨みや憎しみを表す

同じ空の下では生きられないほどの強い憎しみを指す言葉であるため、「なんとなく馬が合わない」といった程度の間柄に使うのは適切ではないでしょう。軽い気持ちで「不倶戴天の相手」などと使うのは、避けるのが賢明です。

言葉の由来

不倶戴天という言葉の由来は、中国の戦国時代の書物『礼記(らいき)』に書かれた一文といわれています。礼記とは、戦国時代の儒学者が書いた、礼に関する解説書のことです。

礼記の中の「父の讐(あだ)は倶(とも)に天を戴(いただ)かず」という文章を訳すと、「父を殺した相手とは、同じ空の下で生きてはいけない」となります。

この文章は本来、「息子は、父を殺した相手に必ず仇討ちをするべきだ」といった意味合いです。そこから、「共に生きられない、つまり命懸けで報復しなければならないほど深く憎むこと」を指すようになったといわれています。

戦の中の武将のイメージ写真
(C)AdobeStock

【例文付き】不倶戴天の使い方

不倶戴天は、大変強い憎しみや恨みを表す言葉であるため、歴史物の映画やドラマなどに登場する機会が多いといえるでしょう。ここでは、不倶戴天を使った例文や、ビジネスシーンでの取り扱いについて解説します。

不倶戴天を使った例文

不倶戴天を使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。

・ふたりの戦国武将は、不倶戴天の敵として何度も死闘を繰り返してきたが、決着はつかずにその日を迎えた。
・不倶戴天の相手が目の前に現れたため、飛びかかりたくなる衝動を抑えた。
・その出来事によって、顔も見たことのない相手に不倶戴天の憎悪を抱くようになった。

ビジネスシーンではあまり使われない

不倶戴天は、ビジネスシーンではあまり使われない四字熟語であるといえるでしょう。歴史上の人物やドラマの登場人物同士をたとえる表現として使う際には、問題はありません。しかし、あからさまな敵をつくらないことが基本のビジネスにおいて、不倶戴天の相手がいることはあまり望ましくないといえます。

たとえ仕事や取引におけるライバルであっても、「不倶戴天の間柄」などと表現すると、相手との関係性が悪化するリスクがあるため、注意が必要です。

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不倶戴天の類語・言い換え表現

不倶戴天には、似たような意味で使える言葉がいくつかあります。類語・言い換え表現として、たとえば以下の言葉が挙げられるでしょう。

・怨敵
・恨み骨髄に徹する
・漆身呑炭
・遺恨

それぞれの意味や使い方などを解説します。

喧嘩するビジネスパーソンふたりのイメージ写真
(C)AdobeStock

怨敵

怨敵は「おんてき」と読み、恨みのある敵を意味する言葉です。不倶戴天と同様に、ビジネスシーンや日常会話ではあまり使われない言葉といえるでしょう。

恨み骨髄に徹す

恨み骨髄に徹すは、「うらみこつずいにてっす」と読み、心の底から深い恨みを持っていることを表します。「恨み骨髄に達す」は誤りであるため、注意しましょう。

「徹す」は「奥深くまで貫き通る」という意味であり、骨の芯、つまり体の奥まで染みこむほど恨みが強いことを表現する言葉です。

漆身呑炭

漆身呑炭も、不倶戴天と似たような意味を持つ四文字熟語のひとつです。「しっしんどんたん」と読み、「仇を討つためなら、どのような苦労もいとわない」という意味を表します。

「漆身」は漆を身体に塗りつけることであり、「呑炭」は炭を飲むことです。身体に漆(うるし)を塗ることで肌をかぶれさせ、炭をのんで声を変え相手に自分の正体を暴かれないようにして、仇を討ちにいく様子に由来しています。

漆を身体に塗ることも、炭をのむことも簡単にはできません。しかし、これらを我慢して行ってでも必ず仇を討つという、強い恨みと決意を感じる言葉といえます。「戦に負けて以来、漆身呑炭の日々を送った」というように使います。

遺恨

遺恨は「いこん」と読み、忘れられないほどの強い恨みを意味する言葉です。遺恨の「遺」には後に残るという意味があるため、一時的な恨みではなく、長期間にわたって恨み続けることを表します。「遺恨を残さないように対策する」などと使います。

頭を抱えて悩む様子の人の写真
(C)AdobeStock

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不倶戴天を正しく使おう

不倶戴天は、相手を生かしてはおけないほどの、強い恨みや憎しみを表現する四字熟語です。

なんとなく相性が悪い、気が合わないといった程度の関係に使う言葉ではない点を押さえておく必要があります。軽い気持ちで使ってしまうと、相手との関係を悪化させる可能性があります。

由来は、中国の戦国時代の書物である「礼記」に書かれた一文という説が有力です。また、不倶戴天の類語・類似表現には、「怨敵」「恨み骨髄に徹する」「漆身呑炭」「遺恨」などが挙げられます。不倶戴天とセットで覚えることで、語彙が広がるでしょう。

メイン・アイキャッチ画像:(C)AdobeStock

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