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2024.01.29

「針小棒大」とは? 意味や使い方、類似表現なども詳しく解説

「針小棒大」とは、小さい物事を大きく誇張して言い立てることです。事柄がおおげさであることを表します。「針小棒大」の類語はいくつか存在し、言い換えも可能です。この記事では「針小棒大」の使い方や、英語での表現も解説します。

大したことでもないのに、重大ですごいことであるかのように話す人に会ったという経験は、多くの方が持っているのではないでしょうか?

ネットのブログ記事やビデオ動画などで、多くのユーザーの注目を集めるために、おおげさな見出しがついているということも珍しくありません。

このようなことを、「針小棒大」という四文字熟語で表現することが可能です。本記事では、「針小棒大」の使い方・類義語・英語表現について詳しく解説していきます。

「針小棒大」の意味について

「針小棒大」は、「しんしょうぼうだい」と読みます。意味は「小さい物事を大きく誇張して言い立てること、またはその様子」。針のように小さいことを、棒のように大きく誇張するということに由来します。

ネイルを塗る
(c)Adobe Stock

「針小棒大」を使った例文

次に「針小棒大」を使った例文を見ながら、実際の使い方を確認していきます。「針小棒大」は、一般的にはネガティブな文脈で使われるので、使い方には注意が必要です。

1:「友だちは、自分のダイエットの成果を針小棒大に話すのが好きで、少し減っただけでも大減量したかのように話す」

自分の友だちが少しの減量に成功したものの、まるで大減量したかのように話している例文です。うれしいと大げさに話したくなるものですね。減量などについては数値化できるものなので、客観的に「針小棒大」であるかを判断することができます。

2:「彼女は、自分の新しいネイルデザインについて、それがまるで一つのアート作品のように見えると言っていた。だけど、さすがに針小棒大かと思う」

相手が自分のネイルデザインを絶賛しているものの、それほどでもないように見えることから「針小棒大」ではないかと考えています。ただ、デザインやアートについては主観的な要素が大きく、数値化できるものではないことから、「針小棒大」を使うには注意が必要です。

3:「恋人が数分遅刻したことを、あたかも恋人が約束そのものを破ったかのように話したら、“針小棒大だ”と言われた」

恋人の遅刻を大げさに話したことが、「針小棒大」だと言われています。どれほどの遅刻が問題であると見なすかは、個人の主観も大きいところ。しかし、約束を破ったわけではないのであれば、話しぶりが「針小棒大」だと言われてしまうでしょう。

「針小棒大」の類似表現

「針小棒大」には類語があります。それらについても見ていきましょう。使い分けの参考にしてみてください。

金魚
(c)Adobe Stock

1:「尾鰭をつける」

「尾鰭」の読み方は、「おひれ」。尾鰭は「魚の尾とひれ」という意味に加えて、「本体以外に付け加わった余分なもの」という意味もあります。したがって、実際にないものをいろいろつけ加えて、誇張するということを表現。自分の体験談に少し尾鰭をつけて、話を盛り上げたという事例は少なくありません。

例文:
・「彼女は、自分のデートの話をする時、よく尾鰭をつける傾向にある」
・「彼は、自分の仕事の成功には尾鰭をつけて話し、それがまるで大きな取引成立のように周囲に話していた」

2:「虚勢を張る」

「虚勢を張る」の読みは、「きょせいをはる」。意味は、「外見だけは力があるかのように振る舞う。自分の弱点を隠すために、逆に強がった様子でいること」。言わば、「張子の虎」です。「虚勢」は、見かけ倒しの威勢や空元気のこと。自分の立場を良くするために、虚勢を張ることで、弱みを隠して相手に強く出るというのは、一種の駆け引きとも言えるでしょう。

例文:
・「彼女は経済状況が厳しいのに、友人に対しては虚勢を張って、生活は豊かであると話す。しかし、普段は節約の方法を探していた」
・「彼女は自分の仕事に自信がないのに、同僚に対して虚勢を張る。しかし、本当のところは悩んでいる」

3:「もったいぶる」

「もったいぶる」の意味は、「いかにも重々しく振る舞う」ということ。普通のことであっても、まるで重々しいように見せるというニュアンスがあります。一種のパフォーマンスという側面もあるでしょう。

例文:
・「彼は新しい仕事のオファーを受けたそうだが、それがどの会社からなのかは、もったいぶって話さなかった」
・「彼女は、新しいレシピを作ったが、その詳細をもったいぶってなかなか話してくれない」

虎の置物
(c)Adobe Stock

「針小棒大」の英語表現

「針小棒大」の英語表現についても、見ていきます。英語では、「誇張する」「おおげさに言う」という意味で、「exaggerate」「overstate」という単語が利用可能です。

例文:
・「She exaggerated her achievements(彼女は自分の成果を誇張した)」
・「The fact is exaggerated by malicious users(事実が悪意あるユーザーによって、おおげさにされている)」
・「She overstated her ability(彼女は自分の能力を針小棒大に言った)」
・「They often overstate problems(彼らはしばしば問題をおおげさに言う)」

他にも、「make a mountain out of a molehill」という表現も使えます。直訳すると、「モグラ塚から山を作る」。小さなモグラの山から大きな山を作るというニュアンスから、「針小棒大」を表現可能です。

例文:
・「She seems to like making a mountain out of a molehill(彼女は針小棒大に言うのを好んでいるように見える)」

最後に

「針小棒大」は、「小さいことを大きく誇張して、言い立てること」であり、そのようなことは日常生活でも少なくありません。一般的に「針小棒大」という言葉には、ネガティブなニュアンスがあるので、使う時には注意をしてくださいね。

この記事を参考に、「針小棒大」をもっと使いこなすことにつながれば幸いです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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