あなたの心に住む“ココロちゃん”と仲良くなろう!
「『変わりたいけど変われない』『なんとなく人より生きづらい』などと思ったりした経験、ありませんか?
それは、あなたの心に住むココロちゃんと仲が悪いから。
基本的に、ココロちゃんはあなたと仲良くなりたいので、向き合ってもらうためにジーッと待っています」
ーーそう語るのは、メンタルトレーナーの古山有則さん。
自身も燃え尽き症候群や円形脱毛症になった経験から、今までの読書法や物事の考え方、行動の仕方などを見直し、真剣に自分を変えるために具体的な方法を研究するなど、自分と向き合い続けてきたそう。
そしてその結果出会ったのが…… そう、ココロちゃん。
ココロちゃんの意見に耳を傾けるようになってからは、「ありのままの自分」を受け入れられるようになったのだとか。
そこで今回は、古山さんの著書『しんどい心がラクになる ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ)』より、計4回の連載形式でココロちゃんと仲良くなる方法をお届け!
前回の記事はこちら>>好きな人に振られた… その原因は自分だけではない! どう向き合う?
ココロちゃんは、親からの愛情を感じたいと思っている
ココロちゃんは愛情を感じたいと思っていますが、その中でも、特に親からの愛情を求めています。
ココロちゃんと仲が悪いと、「親に愛されたい」という気持ちが過剰になり、親の影響を受けすぎたり、親の意見に反対することができなかったり、「親の意見に反対すると嫌われるかもしれない」と思ってしまったりします。
その結果、ココロちゃんが純粋に「やりたい」と思っていることができないだけでなく、意見を主張することすらできなくなるのです。
するとココロちゃんは不満を感じ、不満が蓄積されていくことで、気づいたときには不満が親への憎悪に変わってしまっています。
最悪の場合、親と縁を切ってしまうほどの関係になりかねません。
親とは適度な距離を取る
一緒にいる時間が長かったり、血が繫がっていたり、関係性が近かったりすることから、親が私たちに与える影響はものすごく大きいものです。
しかし、あなたは、あなたです。
あなたはあなたのお母さんでもお父さんでもありません。
つまり、あくまでも親の意見は1つの見方であり、正解ではありません。
あなたがココロちゃんの意見を大切にして生きるために「私は私」を口癖にしつつ、親と適度な距離を保つことを意識してみましょう。
親との距離には、物理的な距離と精神的な距離の2つがあります。
物理的な距離とは、言葉のとおりです。親と一緒に住んでいるなどで長い時間を一緒に過ごしていたりすると、つい言い合いになってしまいませんか?
原因は、あなたと親との物理的な距離が近いため、価値観の相違を目の当たりにする機会が多かったり、親による過度な干渉を受けたりするからです。
親とあなたは同じ人ではないため、親があなたのことを100パーセント理解することはできません。
たとえば1人暮らしをすると親との物理的な距離が取れるので、親との価値観の相違点が見えなくなったり、親からの過度な干渉を防いだりすることができるかもしれません。
もし金銭的に1人暮らしが難しい場合は、旅行するなど短い時間でもいいので親と物理的な距離を取ってみましょう。
精神的な距離とは、依存状態のことです。
ココロちゃんと仲が悪いと親からの愛情を過剰に感じたいがために、親の意見を重視してしまい、物事を自分で決めることができません。
そのため、親に「明日、新しくできたパン屋に行こうと思っている」「バッグを買おうと思っている」と言い、「いいね!」と背中を押してもらうのを待ってしまいます。
つまり、親との精神的な距離が近く、親に依存しているのです。
親と精神的な距離を取るためには、親に相談せず、自分で物事を決めることが大切です。
親に賛成されてから行動するのではなく、まずは行動をして、それから事後報告をしましょう。
たとえ親が賛成してくれなくてココロちゃんが親からの愛情を感じられないと思っても、ココロちゃんが「やりたい」「欲しい」と思っていることには取り組んだり、手に入れたりするべきです。
ココロちゃんと仲が悪いと、ココロちゃんが親からの愛情を過剰に求めるため、親と物理的および精神的に適度な距離を取ることで最初は不安を感じるかもしれません。
しかし、確実にココロちゃんの意見を大切することができます。そして自分の人生を歩めるようになるのです。
* * *
TOP画像/(c)Adobe Stock
『しんどい心がラクになる ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ)』(古山有則著/あさ出版)
自分の気持ちを大切にしていますか? 「もっと頑張らないと」「私なんて……」と思うのはあなたの心に住むココロちゃんと仲が悪いから!?
本書ではココロちゃんの性格や性質を解説するとともにココロちゃんと仲良くなる方法をご紹介します。
メンタル本大賞2022 優秀賞:「メソッド・考えかた部門」部門賞受賞