あなたの心に住む“ココロちゃん”と仲良くなろう!
「『変わりたいけど変われない』『なんとなく人より生きづらい』などと思ったりした経験、ありませんか?
それは、あなたの心に住むココロちゃんと仲が悪いから。
基本的に、ココロちゃんはあなたと仲良くなりたいので、向き合ってもらうためにジーッと待っています」
ーーそう語るのは、メンタルトレーナーの古山有則さん。
自身も燃え尽き症候群や円形脱毛症になった経験から、今までの読書法や物事の考え方、行動の仕方などを見直し、真剣に自分を変えるために具体的な方法を研究するなど、自分と向き合い続けてきたそう。
そしてその結果出会ったのが…… そう、ココロちゃん。
ココロちゃんの意見に耳を傾けるようになってからは、「ありのままの自分」を受け入れられるようになったのだとか。
そこで今回は、古山さんの著書『しんどい心がラクになる ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ)』より、計4回の連載形式でココロちゃんと仲良くなる方法をお届け!
前回の記事はこちら>>ココロはいじめられることが大嫌い… 親友思考で自分を大切にしよう!
ココロちゃんは、責められることが大キライ
何かうまくいかないことが起こると「私のせいだ」と思ってしまい、ココロちゃんを常に責めてしまう人がいます。
あなたはどうでしょうか?
たとえば、次の2つの質問に答えてみてください。
■質問1:片思いしている人や恋人に振られたとき、どのように考えますか?
■質問2:採用面接に落ちてしまったら、どのように考えますか?
もし、あなたがココロちゃんを責めているとしたら、次のように答えるのではない
でしょうか?
■質問1: 「私が可愛くなかったからだ」「自分が重いせいかな」など
■質問2: 「学歴も資格もないからだ」「全然伝えたいことを伝えられてないからだ」など
このように、いずれも原因が自分にあると思って落ち込むでしょう。
うまくいかない原因は、自分だけではない
恋愛も就職活動も、うまくいかない原因の1つは自分にあるのかもしれません。
しかし、100パーセント自分が悪いわけではなく、縁とタイミングの可能性も十分考えられます。
恋愛面では、どれだけあなたが魅力的でも、相手に恋人がいたり、相手のタイプではなかったり、相手が仕事で忙しかったりして振られる場合があります。
就職活動では、どれだけあなたが優秀でも、希望している仕事内容と募集をしている部署がズレていたり、今年はたまたま採用していなかったりする場合もあります。
他にも恋愛や就職活動などの限られたことに対してココロちゃんを責めている場合だけでなく、とにかく悪いことをすべて自分に関連づけてココロちゃんを責め続ける責めるクセがついていることも。
雨が降るたびに「僕が雨男だからだ」と落ち込んだり、旅行やライブなどのタイミングで台風が近づいてくると「やっぱり私は台風女なんだ」とショックを受けたりするのも、ココロちゃんを責めていることと同じです。
しかし、本当にその人が原因で雨が降ったり、台風が来たりするのでしょうか?
そんなこと、ありませんよね。
出掛けるときや旅行のときに、たまたま天気が悪くなってしまい、鮮明な記憶として刻まれてしまっているだけです。つまり、思い込みです。
本当に雨男や台風女の人がいたら、その人といると365日常に雨や台風になっているはずです。
また、ココロちゃんを責めやすい人はチャレンジすることが苦手なので、「あのとき、ああすれば良かった」「あれに挑戦しておけば良かった」などと過去のことを後悔し続けていることが往々にしてあります。
しかし過去のことを悔いても仕方がありません。
ココロちゃんを信用し、縁とタイミングを受け入れて、過去のことは「タイミングが悪かった」と思い、前を向きましょう。
目が背中ではなく、顔についているのは、過去よりも未来を見ようとしているからです。
恋愛や就活、日常生活において、たとえ嫌なことやうまくいかないことがあっても、自分以外に縁やタイミングがその原因になることがあると受け入れましょう。
そうすることで、ココロちゃんを責める機会が減り、あくまで「今はうまくいっていないだけだよね」と思うことができるようになります。
縁とタイミングを受け入れるとうまくいく
ココロちゃんを責めなくなると、たとえ悪いことがあっても、嫌なことがあっても、うまくいかなくても「すべて私のせいだ」と思わず「縁やタイミングが原因かもしれない」と思えるので、だんだんココロちゃんを信用するようになり、あらゆることにチャレンジしやすくなります。
その結果、前向きに行動できるようになるのです。
生きていると、何もかもがうまくいかないときもあります。
1日の中で、職場では上司に怒られて、恋人とはケンカして、親には暴言を吐かれてしまうなんてこともあり得ます。
ただそれは、タイミングが重なっただけであって、必ずしも自分が100パーセント悪いわけではないのです。
何事においても、嫌なことがあったときやうまくいかないとき、失敗したときは、ココロちゃんを責めずに信用して、縁やタイミングの問題だと受け入れましょう。
チャンスに巡り会えたらそれはGOサインだと思って、「自分なんかが……」などとためらわずに1歩踏み出して。
そうすることで、ココロちゃんがどんどん前向きになり、あらゆることにチャレンジできるようになるのです。
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『しんどい心がラクになる ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ)』(古山有則著/あさ出版)
自分の気持ちを大切にしていますか? 「もっと頑張らないと」「私なんて……」と思うのはあなたの心に住むココロちゃんと仲が悪いから!?
本書ではココロちゃんの性格や性質を解説するとともにココロちゃんと仲良くなる方法をご紹介します。
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