そもそも「後日」とは?
「後日お伺いします」や「また、後日!」など、ビジネスシーンに限らずさまざまな場面で使われる「後日」という言葉。「また後で」ということを伝える便利な表現ですが、そもそも「後」ってどれくらいの期間を指すのでしょうか?
本記事では、後日が大体何日以内を目安としているかについて調査しました。また、「後日」の英語表現や使い方、言い換え表現なども紹介しています。正しく使うための参考にしてみてください。
「後日」の意味
「後日」とは、「その日やある出来事よりもあとの日」を指します。かつては、「こうじつ」や「ごにち」と言うことが多かったのですが、現在では「ごじつ」と言うほうが一般的。いずれにしても、「現在」よりも「未来」のことを「後日」と言います。
「後日談」なんて表現もありますね。「後日談」とは、「ある出来事や物語などがひと段落した後の話」のこと。「後日」や「後日談」の使い方は、後述します。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
「後日」の英語表現
英語で「後日」はどのように表現できるのでしょうか? グローバルな昨今において、「後日」の言い方はぜひ覚えておきたいところ。
例えば、「later(to)」を使って表現する方法があります。例文で使い方も紹介しますね。「We will let you know the selection results later.」で「後日、私たちは選考の結果をお知らせします」という意味になります。
参考:『プログレッシブ和英中辞典』
「後日」の範囲はどのくらい?
「後日連絡します」などと言われた後、「それって何日後なの?」と不安になった経験はありませんか? 「連絡はまだ来ないけど、後日と言っていたし…」と、こちらから連絡するのはためらわれることもありますよね。
新聞記事などに記載される「後日」の使い方を見てみると、「後日」が指す範囲は場合によってさまざまなようです。2、3日のニュアンスで用いている場合もあれば、「別の日」といういくらいざっくりとしたニュアンスで用いている場合もあります。
「後日」が指す範囲は、人や場合によってかなりばらつきがあるということが分かりました。
「後日」の使い方を例文を用いて紹介
意味や英語表現をおさえたところで、ここからは「後日」の具体的な使い方を紹介しますね。
1:「昨日新たな証拠が見つかり、この事件は後日再捜査されることになった」
「後日」が指す範囲は、場合によってかなり幅があるようです。この例文も具体的に「何日後」ということは、明らかになっていません。このような場合は、「準備が整い次第」というニュアンスで捉えるのがよさそうです。
2:「ただいま担当者は出張中です。後日あらためてご連絡をいたします」
担当者がいないときや、その時点において詳細を伝えられない場合に「後日あらためてご連絡をいたします」という言い回しをすることがあります。このような場合には、できる限り早く取次ぎや確認などを行い、連絡するよう心がけたいですね。その際、「2営業日以内に」などというように、分かる範囲で具体的な日数を示せると相手も安心できますよ。
3:「結婚式の後日談を彼女に教えてあげた」
後日談とは、先述の通り「ある出来事や物語などがひと段落した後の話」のこと。後日は未来を指しますが、後日談と表現するときは過去の話のことを指しますよ。
「後日」の言い換え表現は?
続いて、「後日」の言い換え表現を紹介します。シーンに合わせて、適切な使い方を選んでみてくださいね。
1:日を改めて
「日を改めて」とは、簡単に言うと「(本日ではなく)他の日に」という意味になります。後日と同じく具体的な時期については触れられていませんが、2〜3日以内に連絡するのが一般的ですよ。
例文:具体的な提案につきましては、日を改めてご連絡いたします。
2:近日中に
「近日中に」とは、「近いうちに」、「近々」という意味になります。こちらもまた具体的な時期については触れられていませんが、2〜3日以内もしくは数日以内に行動を起こすのが適切でしょう。
例文:近日中に、ミーティングをセッティングさせていただきます。
3:追って
「追って」とは、「あまり間をおかずに」、「近いうちに」、「後ほど」という意味になります。こちらも具体的な時期については不明瞭ですが、「あまり間をおかずに」という意味もあることから、言い換え表現の中では比較的早い段階で行動を起こせる場合に使うのが適しているでしょう。
例文:詳細なデータにつきましては、追ってお送りいたします。
最後に
「後日」は、オフィシャルな場面でもプライベートな場面でも使える便利な表現だということがわかりましたね。しかし、どのくらいの期間を指すのかという重要な部分が曖昧です。時間間隔は人によってかなりのばらつきがあります。
下手をすると、「後日と言っていたのに、いくら待っても音沙汰がないじゃないか!」と関係がこじれてしまうことも…。
後日と言ったきり、話がフェードアウトしてしまうなんてケースも考えられます。「後日」と言った際には、きちんと約束を守ることをお忘れなく! できれば、具体的に目安となる日程を伝えてあげる方が親切ですね。
TOP画像/(c)Adobe Stock