この記事のサマリー
・TPOとは、時・所・場合に応じて、服装や態度、言葉遣いなどを適切に選ぶという考え方を指す言葉です。
・TPOは服装だけでなく、言葉遣いや立ち居振る舞いにも使われる表現です。
・TPOはTime、Place、Occasionの頭文字です。
「TPOを守りましょう」、「T.P.O.を大切に」などという言葉は、しばしば見聞きしますね。そのため、いつの間にか自然に使っているという方も多いと思います。しかし、「TPO」「T.P.O.」が何の略語なのか知っていますか? 改めて聞かれると、ドキッとしてしまう人も多いかもしれません。
そこで、改めてこの言葉について深掘りしていきましょう。「TPO」「T.P.O.」の意味や使い方、ビジネスシーンにおけるTPO、服装に関するマナーやルールを紹介します(以下、「T.P.O.」は「TPO」と表記します)。

「TPO」とは?
まずは、「TPO」の意味から確認していきます。
意味
まずは、「TPO」が何の略語なのか、説明しますね。「TPO」の「T」は「Time(時間)」、「P」は「Place(場所)」、「O」は「Occasion(場合)」の頭文字です。「TPO」は「時・所・場合」を表す語で、日常的には、それらにふさわしい服装や言動を選ぶという意味でも用いられます。
言い換えるならば、「日常生活において、置かれた状況にふさわしい常識的な礼儀作法を守ること」です。
ちなみに、「TPO」はそのまま「ティー・ピー・オー」と読みます。なお、「TPO」は和製英語です。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
「TPO」の使い方を例文を用いて紹介
もう「TPO」の意味はばっちりですね。続いては、「TPO」という言葉の具体的な使い方を紹介します。
「TPOを意識することは、相手や周囲への配慮につながる」
時・所・場合に応じて適切に振る舞うことを、「TPOをわきまえる」「TPOを考える」「TPOに合った服装をする」などと表現します。「TPOを守る」も広く使われる言い方です。
他者と関わって生きていくうえで、TPOを守ることは大切です。例えば、病院内であるにもかかわらず大声で話したり、結婚式に参列するゲストが純白のドレスを着たりしたりすることは、周囲の人を不快にさせてしまうかもしれません。自分勝手な振る舞いは、慎みましょう。
「初めて高級レストランで食事をすることになった。TPOをわきまえた服装をしなければならない」
TPOを守るということにおいて、よく話題に持ち上がるのが服装に関するマナーです。会食で格式のあるレストランやホテルを訪れる際は、ドレスコードの有無を確認し、会場や目的にふさわしい服装を選びましょう。

「映画の上映中にスマートフォンを操作するなど、TPOをわきまえない観客に嫌気がさした」
TPOを守らないと、周りの人から非難されたり厳しい目で見られたりします。「常識がない人だ」という評価にも繋がってしまうため、最低限のマナーは押さえておきたいですね。
ビジネスシーンで役立つTPO
特にTPOを意識したいのは、ビジネスシーン。TPOをわきまえるのは当たり前のこととも言えますが、こうした配慮を欠くと、相手に不快感や不信感を与え、やり取りに影響することがあります。
ここでは、ビジネスシーンで押さえておきたいTPOについて紹介します。
丁寧語・尊敬語・謙譲語
言葉遣いは基本だからこそ、大切にしたいもの。苦手意識を持つ方の多い敬語ですが、しっかり使えるようにしておきたいですね。よく使う丁寧語や尊敬語、謙譲語について、簡単に復習しておきましょう。
まずは丁寧語から。丁寧語は、「話し手が聞き手に対して敬意を払って丁寧にいう言い方」のことで、「です」や「ます」を語尾につけます。ビジネスシーンでは、この丁寧語がベースとなりますね。
続いて、尊敬語。尊敬語は、相手や話題に出ている人物の動作・状態などを高めて表すことで、その人物に敬意を示す言い方です。例えば、「話す」は「おっしゃる」に、「来る」は「いらっしゃる」になります。よく使うので、しっかり覚えておきたいですね。
最後に謙譲語を確認しましょう。謙譲語は、話し手側の行為をへりくだって表し、その行為の向かう先にいる相手や、話題に出ている人物に敬意を示す言い方です。「話す」の謙譲語には「申す」「申し上げる」がありますが、相手や場面により使い分けます。「申し上げる」は、相手に対して述べる場合などに用います。「来る」「行く」の謙譲語には「参る」があります。
咄嗟の時でも言えるように、身につけておきたいですね。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
臨機応変さと柔軟さ
TPOを意識する上では、その場の状況を見て、適切に対応する姿勢が大切です。「私ってこういう人間だから!」とこだわり続けることは、必ずしもいいことだとは言えないことがあります。時・場所・場合を踏まえ、自分だけでなく周囲の人にも配慮した対応を考えましょう。
服装におけるTPO
TPOのなかでも、特に難しく、私たちを悩ませるのが服装に関するTPOです。状況に合わせて参考にしてみてくださいね。
会食などは平服で
「平服」とは、正礼装・準礼装のような格式ばった服装ではない、あらたまった場にも対応できる服装を指すことが一般的です。「普段着」とは必ずしも同じ意味ではありません。
冠婚葬祭や会食などの場で、「平服でお越しください」と連絡されるケースがあります。「平服」と指定された場合の服装は、式典・会食・法要など、行事の性質によって異なります。案内状にドレスコードや服装の例がない場合は、主催者や会場に確認すると安心です。
会食などでレストランに行く際、着ていく服装に迷ったときにも応用が利きます。
和食店での過度な露出に注意
和食店を含め、格式のある店を訪れる際は、店の雰囲気やドレスコードに合った、清潔感のある服装を選びましょう。格式のある店や公式性の高い会食では、過度な露出のある服装やカジュアルすぎる履物は避けるのが一般的です。ただし、求められる服装は店の雰囲気やドレスコードによって異なります。
肌の見える服装を選ぶ場合は、会場の雰囲気や同席する相手に配慮し、羽織ものやインナーを取り入れる方法もありますよ。
招待された場に合った服装を選ぶ
結婚式、パーティー、会食などでは、招待状に記されたドレスコードを最優先にしましょう。ドレスコードのない会食や、比較的カジュアルなパーティーでは、スマートカジュアルが適する場合もあります。
フォーマル度の高い場では、過度な露出を避け、会場や式の形式に合った服装を選びましょう。ワンピース、スカート、パンツスタイルなど、具体的な装いはドレスコードに応じて判断します。
スマートカジュアルは、ホテルやレストランのアフタヌーンティーへ行く際などにもおすすめです!

「TPO」に関するFAQ
ここでは、「TPO」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. TPOとはどういう意味ですか?
A. TPOとは、時・所・場合に応じて、服装や態度、言葉遣いなどをふさわしく選ぶという考え方を指します。
Q2. TPOは何の略ですか?
A. TPOは、Time、Place、Occasionのそれぞれの頭文字を組み合わせた和製語です。日本語では「時・所・場合」に応じるという意味で広く使われています。
Q3. TPOは服装にだけ使う言葉ですか?
A. いいえ、服装だけに限りません。会議での話し方、式典でのふるまい、相手に合わせた言葉遣いなど、場面に応じた行動全般に使えます。
最後に
本記事では、TPOの意味や使い方、ビジネスシーンにおけるTPOなどを解説しました。会食や結婚式などの服装に関するお悩みは解決できましたか? TPOを考える際は、「今」だけでなく、いる場所、目的、相手との関係、求められる服装や振る舞いなどを総合的に捉えることが大切です。
時・所・場合を踏まえ、相手や周囲に配慮した服装や振る舞いを選んでいきましょう。
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武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。
ライター所属:京都メディアライン



