“くじけやすい人”は“くじけないコツ”を知らないだけかも……
勉強や仕事、恋愛、友人関係などにおいて、うまくいかずにくじけそうになった経験は誰にでもあるかと思います。
特に昨今は、SNSを見ては、他人と自分を比較して落ち込んでしまっているという人もいるのではないでしょうか。
でも、くじけてもすぐ立ち直ることができる人もいれば、落ち込んでしまいなかなか立ち直れない人もいますよね。
「『くじけやすい』人は、必ずしも、不真面目な人ではありません。『心が弱い』人でもありません。
むしろ、まじめな、がんばり屋さんがほとんどです。ただ、『くじけないコツ』を知らないだけなのです。
ちょっとしたコツをつかめば、『くじけない人』に生まれ変わることができます」
ー-そう語るのは、心理カウンセラーの植西 聰さん。
そこで、植西さんの著書『くじけない心のつくりかた』より、「くじけない心のつくりかた」のコツをご紹介。計4回のプチ連載でお届けします!
「才能」がなくても、くじけなければ成功できる
総合エンターテイメント会社ウォルト・ディズニー・カンパニーの創業者、ウォルト・ディズニーは、アニメーターであり、映画プロデューサーでもあった人物です。
彼は若い頃から、「人々を楽しませたい。喜びを与えたい」という、意欲的な願望を持っていました。
そして、その願望を叶えるために、まず、新聞社で仕事をします。新聞に掲載されるマンガを描く仕事です。マンガで、人々を楽しませたい、喜ばせたい、と考えたのです。
ところが、新聞社の担当者から、「あなたには、画期的な創造性がない。アイデアも平凡だ」と言われ、クビになってしまいました。
つまり、「才能がない」と言われたのです。
彼は相当ショックを受けたはずです。しかし、くじけることはありませんでした。
その後、彼はマンガを描くのではなく、それを映像化するアニメーターへと転身し、大成功をおさめます。
彼が、どうして、新聞社をクビになってもくじけることなく、その後の成功をおさめることができたのかと言えば、それは一貫して「人々を楽しませたい、喜ばせたい」という強く、意欲的な願望があったからだと思います。
どのような成功者であれ、駆け出しの頃には、多かれ少なかれ、失敗したり、挫折を味わったりするものです。
言い換えれば、そんな失敗や挫折を乗り越えることができたから成功したのです。
そして、その失敗や挫折を乗り越える原動力となったものが、「意欲的な願望」だったと言えるでしょう。
「粘り強さ」は願望から生まれる
アメリカの第30代大統領だったカルビン・クーリッジは、「この世に、粘り強さに勝すぐるものはない。才能があっても成功できなかった例は、いくらでもある。報われない天才という言葉は、すでに決まり文句になっている(意訳)」と述べました。
誰かから、「あなたは才能はない」と言われて心がくじけそうになった、という経験を持つ人もいるかもしれません。
また、自分自身で「私には才能がない」ということに思い当たって、やはり気持ちがくじけてしまった、という人もいるかもしれません。
しかし、クーリッジは「才能など関係ない」と言っています。
「才能がなくても、粘り強くがんばっていれば、必ず大きなことを成し遂げることができる」のです。
何事であっても、大切なのは「粘り強さ」だということです。
実際に、「天才」と呼ばれるほど才能がある人であっても、まったく「報われない」まま終わってしまう人もいます。才能はあっても、粘り強さがなかったのでしょう。
この「粘り強さ」は何から生まれてくるのかと言えば、それは「強い願望」です。「私は、こういうことがしたい」という強い願望があれば、才能がなくても、粘り強くがんばっていくことができます。
その結果、その願望を実現することができるのです。
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『くじけない心のつくりかた』(植西 聰 著/あさ出版)
ちょっとした失敗、ちょっとしたトラブル、ちょっとした他人からのひと言に、思いのほか、深く傷ついたり、くじけたりすることはありませんか?
人はくじけやすいと、ちょっとしたことで心が疲れ、パフォーマンスが下がってしまいます。
さらに自分の可能性や未来を、自ら見捨ててしまうことになります。
「くじけない心」を身につけると、毎日が充実し、未来が楽しみになります。
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