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2023.08.06

「感銘を受ける」の適切な使い方とは? 意味や類語、使い方の注意点も紹介

「感銘を受ける」とは「深く感じて忘れないこと」を表す言葉です。感動した時に使うことが多いという人もいるでしょう。「感銘を受ける」には注意すべきこともあるので、この記事ではあらためて意味や使い方などをチェックします。

「感銘を受ける」にはどんな意味がある?

「感銘を受ける」という言葉を見聞きすることはよくあると思います。しかし、自分が使うとなると、適した使い方ができているか自信がないという人もいるでしょう。

「感銘を受ける」は自分が感動した時に使う人が多いですが、使い方には注意しなければならないことも。意味をあらためて把握し、適した使い方ができるようにしたいですね。

「感銘」とは、深く感じて忘れないこと

「感銘を受ける」の意味を見ていきましょう。辞書で「感銘」を調べてみました。

▷【感銘/肝銘】読み方:かんめい
忘れられないほど深く感じること。心に深く刻みつけて忘れないこと。
《デジタル大辞典》(C)Shogakukan Inc.より引用

「感銘を受ける」は、忘れられないほどの感動を抱く、自分の考え方や生き方に大きな変化をもたらすような感動を受けるというような意味があります。

「感銘」を「肝銘」と書いてもOK

「感銘」の漢字表記は、「肝銘」でも問題ありません。どちらも正しい表記と考えていいでしょう。一般的によく使われているのは、「感銘」ですね。そのため、ビジネスシーンなどは、この漢字表記を使うといいかもしれません。

「感銘を受ける」を適切に使うには?

「感銘を受ける」はどのように使うのか、例文とともに見ていきましょう。

日常での使い方

《例文》
・あの作家の作品に感銘を受けることが多かった
・環境問題に興味を持ったのは、この本に感銘を受けたからだ

「感銘を受ける」にはさまざまな言い回しがあります。「感銘を覚える」「感銘を与える」のようにも使いますので、覚えておくといいですね。

積み上げられた本
(c)Shutterstock.com

ビジネスシーンでの使い方

「感銘を受ける」をビジネスシーンで使う場合は、語尾に「です」や「ます」をつけるようにします。そうすると丁寧な表現になり、相手に敬意を示すことができますよ。

《例文》
・社長のお言葉に、感銘を受けました
・お客様に対して丁寧に対応される先輩の姿を見て、感銘を受けました

ビジネスシーンで「感銘を受ける」を使うのは、相手の仕事に対する姿勢や考え方などに感動した時が多いでしょう。

転職活動での使い方

転職活動においても、「感銘を受ける」はよく使われています。ES(エントリーシート)や面接などで、企業の事業内容や経営理念に対し、「感銘を受けました」と表現する人が多いようですね。

《例文》
・御社の経営理念である「顧客第一主義」に強い感銘を受け、志望いたしました
・御社の会社説明会で、採用担当者の方が言われた言葉に強い感銘を受けました

「感銘を受ける」を使うなら、どのように感銘を受けたか、どの部分に感銘を受けたかについて、具体的に伝えることをおすすめします。理由を一つ一つ丁寧に伝えることで、志望度の高さや意欲も伝えることができるはず。「感銘を受ける」に見合った理由や説明ができるよう、事前に準備しておきましょう。

拍手をする同僚
(c)Shutterstock.com

「感銘を受ける」の類語と対義語は?

「感銘を受ける」の類語や対義語を見ていきましょう。知っておくと、語彙力がつき、表現力があがりますよ。

「感銘を受ける」類語は?

「感銘を受ける」にはさまざまな意味があります。意味別に、類語を見ていきましょう。

《類語:強く感銘を受け、印象に残ること》
・感動する
・強く印象に残る
・心打たれる
・目に焼き付く
・感動が押し寄せる
・魂が揺さぶられる

《類語:強く思い、忘れないようにする》
・心に刻む
・肝に銘じる
・忘れないようにする
・脳裏に刻み込む
・しっかりと記憶する

《類語:鮮烈なイメージに衝撃を受けるさま》
・印象に残る
・インパクトが強い
・目の覚めるような

「感銘を受ける」には、上記以外にもさまざまな類語があります。相手の状況やシチュエーションに合わせ、使い分けられるといいですね。

「感銘を受ける」対義語は

「感銘を受ける」の対義語も見ていきましょう。「感銘を受ける」の対義語は、「心が動かないこと」を表すような言葉になるでしょう。

《対義語》
・無感動(心が動かされないこと)
・無関心(興味がない、関心を持たないこと)
・失望する(期待がはずれてがっかりすること)
・幻滅する(期待やあこがれで空想し、美化していたことが現実と異なり、がっかりすること)

「感銘を受ける」を使うなら、注意したいこと

「感銘を受ける」を使う際、次に挙げることについて、注意を払うようにしてください。

1:ネガティブなことには適さない

「感銘を受ける」は、ポジティブな意味合いで使われることが多いため、ネガティブな出来事に使うと、相手に違和感を与えるかもしれません。

「感銘」という言葉を使い、悲しい感情を表す時に使われるのが、「感銘に見舞われる」という言葉。感動を受けたが、とても悲しいことに遭遇したということを示すため、知っておくといいですね。

2:日常のちょっとした感動には適さない

「感銘を受ける」は、人生や考え方を変えるような感動を受けた時に使う言葉です。そのため、日常のちょっとした感動に使うのは適さないと考えていいでしょう。

日常の感動を表す時は、「感動した」「うれしくなった」「テンションが上がった」などを使うといいですね。「感銘を受けた」を使うと、聞き手とイメージのズレが生じるかもしれませんので、注意してください。

3:多用はNG

「感銘を受ける」を多用するのは、避ける方がいいでしょう。特に注意したいのが、転職活動です。ESや面接で「感銘を受ける」を多用すると、言葉に信ぴょう性がなくなってしまうということも。「感銘を受ける」というのは、それほど頻繁にあることではないですから、その点は意識しておきたいですね。

また、言葉に具体性をもたせることも重要です。感銘を受けた理由について具体的に説明できないと、自分の考えや人間性は伝わりません。

「感銘を受ける」は丁寧な印象を与える使いやすい言葉ですが、その分注意を払い、適切な使い方をしていきたいですね。

リクルートウエアの女性
(c)Shutterstock.com

最後に

「忘れられないほどの感動を抱く」や「自分の考え方や生き方に、大きな変化をもたらすような感動を受ける」ことを表す「感銘を受ける」。この言葉を適切に使うことができれば、自分の感動をリアルに伝えることができますね。ビジネスシーンや転職活動で使う場合は、多用するのを避け、どこに感銘を受け、どのように感じたのかを具体的に説明できるようにしておきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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