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2026.06.30

アリストテレスの言葉に学ぶ|生涯や思想、心に響く言葉をわかりやすく解説【専門家監修】

「万学の祖」と呼ばれるアリストテレスの名言を紹介します。「人間は目的を追い求める動物だ」など、アリストテレスの言葉には考えさせられるものが多くあります。そのほか、アリストテレスの生涯や思想についてもわかりやすく紹介します。

この記事のサマリー

・アリストテレスの言葉は、学びや仕事、生き方の本質を考える手掛かりになります。
・アリストテレスは「万学の祖」と呼ばれ、論理学や倫理学に大きな影響を与えました。
・仕事においては、喜びを持って取り組むことが質を高めると説いています。

アリストテレスは、古代ギリシャの哲学者です。アリストテレスの名前はほとんどの方が一度は耳にしたことがあるはず。ですが、彼の功績や名言についてはよく知らないという人が多いでしょう。

この記事では、アリストテレスの思想や言葉などをわかりやすく解説します。

アリストテレスとは?

最初に、アリストテレスの生涯について紹介します。

銅像
(c)Shutterstock.com

プラトンの学校で20年間学ぶ

アリストテレスは紀元前384年、古代ギリシャの都市・スタギラ(スタゲイラ)にて、医師であった父・ニコマコスと、母・ファイスティスのもとに生まれます。17歳になるとアテネに行き、哲学者・プラトンが創設した学校「アカデメイア」に入門しました。そこで、師であるプラトンが亡くなるまで、約20年間研究生活を送りました。

王子アレクサンドロスの家庭教師に

「アカデメイア」を去った後、アリストテレスは小アジア西岸のアッソス、続いてレスボス島へ移り、研究に専念しました。ちなみにこの間、アリストテレスはピュティアスという女性と結婚をしています。

その後、マケドニア王フィリッポス2世に招かれ、王子アレクサンドロスの家庭教師を務めました。

アテネに自身の学校を開く

紀元前335年、アリストテレスはアテネに戻り、郊外のリュケイオンに自身の学校を開設しました。彼の研究・教育人生の中でも、この学校で過ごした約12年間は、最も充実した時期だったといわれています。

アテネ追放後、母の生地にて病死

紀元前323年、アレクサンドロス大王が亡くなると、アテネでは反マケドニア運動が起こります。マケドニア側と見られたアリストテレスは、アテネから追放されてしまうのです。アリストテレスは母の生地であるカルキスに身を寄せましたが、翌年、病気のためこの世を去りました。

アリストテレスの思想をわかりやすく解説

哲学や自然学、政治学など、さまざまな学問に精通していたアリストテレス。それらを体系化したことから、「万学の祖」とも呼ばれます。ここでは、アリストテレスが体系を築いた学問や思想の中から、いくつかピックアップして解説していきましょう。

机上に開かれた本
(c)Shutterstock.com

論理学

論理学とは、正しい判断や認識をするために、思考の法則や形式を研究する学問です。この論理学の基礎を築いたのがアリストテレスとされています。アリストテレスの論理学を語る上で欠かせないのが、「三段論法」といわれる推論の手法です。

「三段論法」とは、2つの前提命題から1つの結論を導き出す推論の方法です。「三段論法」の中にもいくつか種類がありますが、有名なアリストテレスの文を挙げて、例を1つ紹介します。

・大前提:すべての人間は死す。
・小前提:ソクラテスは人間である。
・結論:ゆえにソクラテスは死す。

上記のように、2つの事実をもとに、1つの結論を導き出すのです。

形而上学

形而上学とは、物事の本質や存在原理を明らかにする学問。アリストテレスは、著書『形而上学』という本で、自身の考えを示しています。

アリストテレスは、「存在するものとは何か」を考え続けました。そして、物事の本質は個々のもののうちにあると考えました。そして、物事が存在する理由は、「質料因」「形相因」「動力因」「目的因」という4つの原因から成ると説きました。

中庸

極端な考えや行動を悪徳とし、「中庸が倫理的な徳である」というのも、アリストテレスの思想の一つ。中庸とは、超過と不足の間。簡単にいうと、どちらか一方に偏らない、ちょうどいい中間のことです。正しい中間を導きだし、それを実行することを美徳としました。

アリストテレスの言葉として有名なものを紹介

プラトンは理想主義であったのに対し、アリストテレスは現実主義といわれます。アリストテレスは、天界や目に見えないものに注目するよりも、今ここにある現実を見ることが大事という考えを持っていました。

ここではアリストテレスの『ニコマコス倫理学』の趣旨を紹介します。

夕日を背景に本を読む女性
(c)Shutterstock.com

「物事を学ぶ時、それを実際に行うことで私たちは学ぶ」

何かを学ぶ時、本で読んだり、人から教わったりしただけで「学んだ」と思うことはないでしょうか? しかしアリストテレスは、学んだことを実践しなければ「学んだ」とはいえないと伝えています。

情報が溢れる現代は、少し調べればたくさんの知識を得ることができますよね。ですが、知るだけで満足せずに、自分で試したり、反復して自身の行動に落とし込むことを忘れないようにしたいものです。

「喜びが仕事を完璧なものにする」

時には、何のために仕事をやっているのかわからなくなったり、やりがいを見失ってしまうことがありますよね。しかし、仕事で大事なことは、「働く喜び」だとアリストテレスは言います。この言葉を聞くと、仕事の本質が見えてくるのではないでしょうか?

「私は、敵に打ち勝った者より、自身の欲望に打ち勝った者を勇敢だとみなす。なぜなら、自分に勝つことが最も難しい勝利だからだ」

例えば、「疲れているから」「時間がないから」といった言い訳をして、やるべきことから逃げてしまうことはないでしょうか? 誘惑に負けて、つい楽な方を選んでしまうこともありますよね。欲望に負けそうになった時、アリストテレスのこの名言を思い出してみると、自制心を強く持てるかもしれません。

「幸せは、自分次第だ」

自分が幸せかどうかを決めるのは、自分自身だと言っている名言です。

嫌なことやうまくいかないことがあった時、ネガティブ思考に陥ってしまうことがあります。ですが、どんな状況でも幸せを見つけることは可能。自分の心の持ちようが「幸せ」をつくっているのだと思うと、物事の明るい面に目を向けられるようになっていきそうです。

「アリストテレスの言葉」に関するFAQ

ここでは、「アリストテレスの言葉」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. アリストテレスとはどんな人物ですか?

A. アリストテレスは古代ギリシャの哲学者で、論理学や形而上学、倫理学、政治学など、幅広い学問を体系化したことで知られています。その功績から「万学の祖」とも呼ばれる人物です。

Q2. アリストテレスの言葉が今も読まれるのはなぜですか?

A. 学び、仕事、欲望との向き合い方、幸せの考え方など、現代の私たちにも通じる普遍的なテーマを扱っているからです。時代が変わっても、人の生き方に関わる本質的な問いを投げかけてくれます。

Q3. 有名なアリストテレスの言葉にはどんなものがありますか?

A. 「物事を学ぶ時、それを実際に行うことで私たちは学ぶ」「喜びが仕事を完璧なものにする」「幸せは、自分次第だ」などが代表的です。どれも、日々の行動や考え方を見直すきっかけになる言葉です。

最後に

何かを学ぶときや自分に負けそうなとき、落ち込んだときなどに読みたい、アリストテレスの言葉を紹介しました。心に残った名言があれば、手帳などに書き留めて、折に触れて読み返してみてくださいね。

TOP・アイキャッチ画像/(c)Shutterstock.com

武田さゆり

武田さゆり

国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。

ライター所属:京都メディアライン

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