興味のあることに手を付ける!
成功者や偉人が、苦労した時や壁にぶち当たった時に得られた教訓は、私たちにも通じるものがあるのではないでしょうか。どんな人でも最初から成功し、失敗を経験しないということはありませんよね。
本田技研工業株式会社(ホンダ)の創業者である本田宗一郎は「失敗が人間を成長させると、私は考えている。失敗のない人なんて、本当に気の毒に思う」という言葉を残しています。伝説の経営者・本田宗一郎の名言をキャリアコンサルタントの櫻井宏美さんと一緒に見ていきましょう。
今回は、現状の自分に不安を感じている、Oggiブレーンの方から、お悩みをいただきました。
新しいことを勉強した方がいいか、今の仕事のままでいいか悩んでいます。(Iさん・43歳・女性/東京都)
「シンプルなお悩みのように見えますが、多くの方が同じようなジレンマを抱えていらっしゃると思います。
以前、相談を受けた方も似たような悩みをお持ちでした。特に仕事に不満を持つわけではないが、このまま今の会社で働いていていいのか。周りの友人や同僚が転職されたり、やりがいを見つけて、それに突き進んでいたりする姿を見ていると、少し焦燥感をお持ちのようでした。
何か興味のあることや、やってみたいことがあるのかお聞きしたところ、プログラミングに興味をお持ちとのこと。そこで、まずは資料を取り寄せたり、無料体験会に参加してみることを提案してみました。その後、ご自身でいくつかセミナーに参加され、実際に通わずにオンラインで学べる学校を探され、授業を受けているとのこと。
今まで関わったことのない若い人や年配の方などと、オンラインでもつながることができ、楽しく学んでおられるようです。
例えすぐに結果が出ることはなくても、自分の興味のあることに一歩踏み出すことは大事なことです。Iさんも少しでも興味があることに手を付けてみてくださいね」(櫻井さん)
新しいことを始めるのは少し億劫だし、勇気がいりますよね。本田宗一郎が残した言葉に「少しでも興味を持ったこと、やってみたいと思ったことは、結果はともあれ手をつけてみよう。幸福の芽は、そこから芽生え始める」というものがあります。
何かを始める時に背中を押してくれる言葉ですね。ここからは本田宗一郎の名言を紹介します。
本田宗一郎とは
本田宗一郎(1906~1991年)は、自動車やバイクなどを手掛ける本田技研工業(ホンダ)の創業者です。好奇心と情熱を持って自動車やバイクのエンジンの技術開発に向き合い、ホンダを、日本を代表する世界的大企業に育て上げた経営者として有名ですね。
機械への好奇心、勤勉さ、研究熱心さ、そして失敗を恐れず行動する姿勢が本田宗一郎を大きな成功に導いたと言えます。早くから自分の好きなこと、得意なことに熱中するということは、成功への近道となり、人を成長させることになるでしょう。
本田宗一郎が発する言葉は、ビジネスに携わる人だけではなく、起業家や一般の人々の心にまで響くものが多く、色あせることはないと言えます。本記事では、本田宗一郎の名言から、失敗した時や挑戦したい時に効果的な言葉を紹介します。
失敗した時に活かせる名言
しっかりと準備をし、これなら大丈夫! とチャレンジして、失敗した時、気持ちに大きなダメージを受けますよね。そんな時に、心の支えになる言葉を紹介。一緒に見ていきましょう。
1:失敗と成功は裏腹になっている。みんな失敗を恐れるから成功のチャンスも少ない。
チャレンジする前から失敗を恐れていたら、何も始まらず、成功もしませんよね。失敗するからこそ、成功率も上がるといえるでしょう。
2:成功は99%の失敗に支えられた1%だ。
どんなことでも1回で成功する方が珍しいと言えます。失敗することは成功するためのフィードバックだ、と思えば少しは気持ちが前向きなるのではないでしょうか。
挑戦したい時に後押しする名言
何かを始める時やチャレンジする時には、不安がつきもの。自分を後押しする言葉があれば、一歩前に踏み出す勇気になりますね。
1:耐える心に、新たな力が湧くものだ。全てそれからである。心機一転、やり直せばよいのである。長い人生の中で、そのための一年や二年の遅れは、モノの数ではない。
例えうまくいかなかったとしても、本当にやりたいと思ったことは、何度でも、時間がかかってもチャレンジしますよね。人生100年時代、数年の遅れは無駄にはならないと言えます。
2:人類の歴史の中で本当に強い人間などいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。
チャレンジすることに躊躇している場合、自分の弱さに甘えていることもあるのではないでしょうか。努力の過程がその人を強くするとも言えます。
他人を励ます時に効果的な名言
悩みを抱えた人や落ち込んでいる人を励ます時、偉人が残した言葉が、その人の心を明るくする道しるべになるかもしれません。ここでは2つ紹介します。
1:悲しみも、喜びも、感動も、落胆もつねに素直に味わうことが大事だ。
失敗すれば悲しみや落胆を感じ、成功すれが喜びや感動を得られるでしょう。その時々の状況を素直に受け入れ、感じたことをそのまま味わうことが、次のステップへ踏み出す一歩になると言えます。
2:大いなる若気の至りが個性の芽を育てる。
後輩社員や若手社員が失敗で落ち込んでいる時に、声をかけてあげたい名言ですね。自身の若い時の失敗談を交えて話してみると、相手も気持ちが楽になるのではないでしょうか。
最後に
今回は本田宗一郎が残した名言を紹介しました。どの言葉もご自身の経験から裏打ちされた深みのある言葉でしたね。どんな立派な成功者も、失敗から多くのことを学び、成功するまで挑戦し続けているようです。うまくいかないことがあっても、「これは成功するために必要なこと」と思えば、新しいことへのチャレンジも、ハードルが低くなりそうですね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
※本記事はOggiブレーン会員に対して2022年10月に行った「働き方アンケート」に回答いただいたOggi読者の回答をもとにしています。
キャリアコンサルタント 櫻井宏美さん
2017年国家資格キャリアコンサルタント取得。保険薬局・薬剤師の新卒採用を担当。Well-beingが高まる働き方を模索&実践中。
ライター所属:京都メディアライン