そもそも「愛」とは?
みなさんは、愛について深く考えたことはありますか? 「ロマンチストみたいで恥ずかしい」「哲学的でよく分からない」といった理由から、人と話したり考えたりする機会は意外と少ないかもしれませんね。
しかし、ドラマや映画では、愛は鉄板ともいえるテーマなのではないでしょうか。抽象的で複雑だからこそ、愛に惹かれるのかもしれませんね。本記事では、「愛」と「恋」の違いや、大切な人と愛を育んでいくための方法、そして、愛に関する名言を紹介します。
まずは、ざっくりと愛がどのように定義されているのか見てみましょう。
「愛」の意味
愛とは非常に抽象的で、一言で表すことが難しい事柄だと言えるでしょう。そこで、以下に箇条書きでまとめてみました。
・親子や兄弟など家族が互いに慈しむこと
・ある物事を大切に思う気持ち
・個人的な感情を超えて抱く、慈しみや大切に思う気持ち
・性愛の対象として、特定の相手をいとおしいと思うこと
これらを、一般的に愛と呼ぶことが多いようです。また、キリスト教の教えでは、神が人々を慈しんで幸福を与えることや、他者を自分と同じように慈しむこと等を愛としているのだとか。宗教によっても、愛の捉え方が異なっているようなので興味のある方は、ぜひ一度調べてみてくださいね。
「愛」と「恋」はどう違う?
続いて、愛と恋の違いについて迫っていきましょう。話の話題に上がることも多いのではないでしょうか。皆さんは、それぞれどう違うと思いますか? ぜひ一緒に考えてみてください!
1:愛は与えるもの、恋は求めるもの
愛は、相手のために何かをしてあげたい、与えてあげたいという気持ちがより強い傾向にあり、一方で恋は、~して欲しいと相手に求める気持ちが強いと言われています。「連絡をこまめに返して欲しい」「愛情表現を沢山して欲しい」「自分を一番優先して欲しい」これらの気持ちは、恋に近しいと言えるのかもしれません。
2:愛はなだらかで持続的な感情、恋は瞬間的に燃え上がる感情
愛は、恋に比べると相手に対する感情の起伏が少ない傾向にあると言えるでしょう。しかし、それが悪いということではありません。愛は、相手を信頼し受け入れられている状態なので、安定した感情を相手に抱いている場合が多いようです。反対に、恋は、相手への不安感や嫉妬などによって、燃え上がるほどの気持ちの高ぶりを感じることが多い傾向にあります。
3:愛は双方向、恋は一方通行
愛は、二人一緒に育んでいくものと言えるのではないでしょうか。先ほど愛は与えるもの、恋は求めるものであると紹介しました。一方的に相手に何かをしてもらいたいと望むのではなく、お互いが相手のためを思った行動をするという点で、愛は恋よりも互いのつながりが強いと言えそうです。
大切な人と愛を育むための方法とは?
愛と恋の違いは、理解できたでしょうか。ここからが愛でここからが恋というようにはっきり分けられるわけではないため、なかなか難しいテーマですよね…。あくまでも一般論ですので、自分たちなりの関係性を大切にしてくださいね。
さて、続いては、大切な人と愛を育む方法について、一緒に考えていきましょう。
1:相手に過度な期待をしすぎない
恋人に限らず、家族や友人に対して、過度に期待しすぎるのはお互いにとって良くないとされています。もちろん、期待したりされたりすること自体が悪いわけではありません。しかし、過度な期待は相手にとってプレッシャーになりますし、素のすがたを見せることに抵抗を覚えてしまう場合もあります。
反対に、期待している側は、もし理想と違った場合に「裏切られた!」とショックを感じてしまうことでしょう。つい独りよがりになって、理想を押し付けないように気を付けたいですね。
2:まずは自分が相手を愛する
愛は双方向の思いやりから生まれます。自分ばかりが愛されていたいと思ってもなかなか難しいでしょう。愛されたいのなら、まずは自分が相手を愛し、気持ちを伝えていくように心がけてみてください。
3:時には厳しい気持ちで接する
相手のことが好きだと、つい過ちを許してしまいたくなるもの。しかし、愛しているからこそ間違っていることは間違っていると言える強さを持ちましょう。相手の過ちや短所を受け入れて、ともに歩んでいくことこそ、本当の愛と言えるのではないでしょうか。
愛に関する名言を紹介!
時には、愛が何なのか分からなくなることもあるでしょう。孤独に感じることだってあるかもしれません。そんなときにお守りになるような、愛に関する名言を最後にいくつか紹介します。
1:「True love is inexhaustible;the more you give, the more you have」(真実の愛は疲れを知らず、与えれば与えるほどに増していくものです)
これは、サン=テグジュペリが言ったとされる言葉です。サン=テグジュペリは、『星の王子さま』を執筆したことで有名な人物。愛とは与えるもの。本当に相手を愛しているのなら、その気持ちは枯れることがないとサン=テグジュペリは伝えたかったのかもしれませんね。
2:「人は、本当に愛していれば、かえって愛の言葉など白々しくて言いたくなくなるものでございます」
本当に思っていることこそ、なかなか言い出せない…。そんな経験をしたことのある方は、共感できるのではないでしょうか。この言葉は、太宰治が『新ハムレット』のなかで登場させた言葉です。考えあぐね、言葉を重ねれば重ねるほど嘘っぽく聞こえてしまう、そんなまどろっこしさも愛の一つの要素なのかもしれませんね。
3:「愛情とはからだとからだをよせて、さむさをあたためあうことなのだ」
この言葉は、大正から昭和にかけて活躍した詩人、金子光晴の言葉です。フランスの象徴詩に影響を受け、華麗な文体が特徴的と言われています。「からだとからだをよせて、さむさをあたためあう」という表現からも、その片鱗を窺うことができるのではないでしょうか。
言葉で愛を伝えることも大切ですが、言葉以上に行動で愛を示していくことも忘れないでいたいですね。
最後に
本記事では、「愛」というテーマを取りあげました。頻繁に耳にする言葉ですが、立ち止まって考える機会は少ないかもしれませんね。ぜひこの機会に、愛について友人やパートナーと話し合ってみてはいかがでしょうか。
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