「惚れる」とは?
「惚れた弱みだ」「一目惚れしてしまった」など、主に恋愛面で使われることの多い「惚れる」という言葉。そもそもどのような意味の言葉なのでしょうか。まずは、「惚れる」という言葉そのものについて、詳しく見ていきましょう。
「惚れる」の意味
「惚れる」とは、「ほれる」と読み、「何かに強く心が惹かれること、またそのさま」を表す動詞です。「惚れる」単体で用いる場合の読み方は「ほれる」ですが、「見る」や「聞く」に「惚れる」が接続し、「見惚れる」「聞き惚れる」となる場合は、それぞれ「みとれる」「ききとれる」と読み方が変化するので注意しましょう。
「見惚れる」も「聞き惚れる」も、見る対象・聞く対象に心が惹かれる様子を合わす言葉です。
「惚れる」の語源
もともとは、「老齢や肉体、精神的な衝動などから放心してしまうこと」を指す言葉だったようです。現在用いられているような、「何かに惹かれる」「うっとりする」という意味を持つようになったのは、室町時代後期ごろからだそう。
前者の「老齢や肉体、精神的な衝動などから放心してしまうこと」としての「惚れる」は、「惚れる」が濁音化した「ぼれる」や「ぼける」に変化したといわれています。
「惚れる」と「好き」の違いとは?
「惚れる」も「好き」も相手への行為を表す言葉として、さほど大きな違いはないといえるでしょう。
ただし、前述したように「惚れる」という言葉には、「心を強く惹かれる」というニュアンスが含まれています。よって、「好き」と比べて「惚れる」は瞬間的な気持ちの高ぶりや、ぐっと惹きつけられるさまが強調されているといえるかもしれませんね。
人が「惚れる」瞬間とはどんなとき?
魅力的な人やものに対して人は「惚れる」のです。では、人が「惚れる」のはどのような場面なのでしょうか。「惚れる」の言葉の意味を理解できたところで、続いては、「惚れる」という行為について詳しく見ていきましょう。
1:困っているときに助けてくれる
トラブルや自分だけでは対処できない問題にぶつかったときは、心細い不安な気持ちになりませんか? そんなときに力になってくれる人がいたら、とても魅力的に感じるはず。頼りになって甘えられる相手は、惚れてしまってもおかしくありません。
2:普段とのギャップが見えたとき
例えば、仕事中ではしっかりしているクールな印象の人が、ふとした瞬間に見せる笑顔や隙は、破壊力抜群。両者の落差が激しいほど、ときめいてしまうのです。
3:自分の前でたくさん笑ってくれるとき
笑顔はお互いの気持ちを明るくします。無邪気な笑顔はお互いの緊張感や警戒心を解き、居心地の良い空気感をもたらしてくれるでしょう。そして、笑顔に励まされるなどのポジティブな効果も。
そんな笑顔に、人は魅力を感じ「惚れる」のではないでしょうか。
4:相手の気遣いを感じたとき
自分だけでなく、周囲にも気を配っている様子は魅力的に映ります。周りを見渡せる視野の広さや、精神的な余裕、思いやりの心をその気配りから感じられるため、相手に対して好意を抱くのではないでしょうか。
5:自分の軸を持っている
自分の意見や考えをしっかり持っているような信念のある人はかっこいいですよね。周りや大勢の意見に流されない強さと自信に、人は魅力を感じるのかもしれませんね。
相手との距離を縮める方法はある?
人が「惚れる」のには理由があります。そのポイントを押さえることで気になる相手との距離を縮めることができるかもしれません。最後に、相手を惚れさせる方法について一緒に考えてみましょう!
1:些細なことに気付くためのアンテナを張る
周りと同じでは、相手を惚れさせることは難しいでしょう。他の人とは異なったアプローチで会話を広げたり、相手の小さな変化に気付いて会話の中に混ぜたりすると、相手の気になる人になることができるのではないでしょうか。
2:自分磨きをする
「惚れる」とは、「ぐっと心が惹かれる」のこと。一目で「ぐっ」と心を引き寄せるためには、外見を磨くことも大切な要素といえます。美しいスタイルをつくるためには、適度な筋トレや、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、忘れがちなのが姿勢です。いくらスタイルが良くても、姿勢が悪いとスタイルの良さの本領が発揮できません。背筋を伸ばしてモデルのように踵から歩くと美しく見えます。
加えて、姿勢を良くすることで太ももやふくらはぎなどに余分な脂肪や筋肉がつきにくくなるというメリットもあります。ぜひ姿勢は日頃から意識するようにしてみてくださいね。
3:追いかけすぎない
「相手を惚れさせたい!」そんな時は、追いかけすぎないことがポイント。人は追いかけると逃げたくなってしまうことがあります。意中の人と距離を縮めたいときは、時に一歩引いた態度を取ってみることも効果的かもしれません。手に入らないものこそ、「手に入れたい!」という欲望に駆られます。追うよりも追われるように、距離感を意識してみましょう。
4:思い切って頼ってみる
自分の弱いところを見せたり、助けを求めたりすることに抵抗がある人も少なくないでしょう。しかし、「惚れた」瞬間の例でも取り上げたように、頼られると人は嬉しいと感じます。
時には思い切って、甘えてみてはどうでしょうか。お互いの距離が縮まるきっかけになるかもしれません。
最後に
「惚れる」とは、「ものごとや人に心が強く惹かれること」。「好き」よりも心をぐっと掴まれるというニュアンスが強いといえるのではないでしょうか。今回は、そんな「惚れる」の語源や、人が「惚れる」瞬間、相手を惚れさせるための方法などについて、詳しく見ていきました。
人だけでなく、絵画といった美術作品などに対しても使われることがありますが、自分が惚れた人やものを振り返ってみると、自分の好みが分かるかもしれませんね。
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