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LIFESTYLE

2022.08.22

「鶴の一声」の意味や由来は?「雀の千声」って何? 例文や類語、英語表現を解説!

会議や商談など、ビジネスシーンでよく使われる「鶴の一声」。意思決定やその場をまとめる一言というニュアンスで使う人が多いと思いますが、実はこのことわざ、使い方によっては失礼な言い方になってしまうことも…。この記事では、「鶴の一声」の意味や由来、正しい使い方や例文を紹介します。

「鶴の一声」の意味

「鶴の一声(つるのひとこえ)」は、多くの人の議論や意見をおさえつけ、意思決定をさせる有力者・権力者の一言を表す言葉です。

普通の人が発する言葉よりも、権力を持つ人が発する一言の方が価値があることの例えとしても使われます。

「雀の千声鶴の一声」とは?

(c)Shutterstock.com

「鶴の一声」と同じ意味を持つことわざに、「雀の千声鶴の一声(すずめのせんこえつるのひとこえ)」というものがあります。

「鶴の一声」が有力者や権威者といった“すぐれた者”が発する一言であるのに対し、「雀の千声」は“つまらない者の多くの声”を意味します。

つまらない人たちの多くの意見より、すぐれた人の一言のほうが価値があるという、少々手厳しく感じる言葉ですね。

なぜすぐれた人が「鶴」、つまらない人が「雀」と表現されるのか、言葉の由来を解説していきます。

「鶴の一声」の由来・語源

(c)Shutterstock.com

「鶴の一声」は、鶴の習性や鳴き声、また存在そのものが由来とされます。

◆鶴は希少な存在

鶴は長寿や吉祥といったおめでたいことの象徴とされ、古代中国より身分の高い人が身につける装飾品などにも用いられています。

日本でいう鶴は「タンチョウ」を指すことが多く、絶滅危惧種に指定され世界で見てもかなり希少な生物です。

◆鳴き声が特徴的

鶴は滅多に鳴くことがなく、その貴重さからも「鶴の一声」ということわざの意味を読み取ることができます。滅多に鳴かないからこそ、その鳴き声に価値があるとされるんですね。

鳴き声は甲高く、遠くまで響き渡るほどに通りやすく大きい音を出します。鳴き声の力強さが「意思決定をさせる」という意味につながっているのかもしれません。

「鶴の一声」の類語・対義語

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◆「鶴の一声」の類語

天の声

テレビ番組などでナレーションのことを「天の声」と表現することがありますよね。「天の声」は、「天声(てんせい)」ともいい、「天が人に伝える声・言葉」という意味があります。

これが転じて「権力者や影響力が強い人物の意見」という意味で使われることもあります。

百星の明は一月の光に如かず

「百星(ひゃくせい)の明(めい)は一月(いちげつ)の光に如(し)かず」は、「百の星の光を集めても、月の光には及ばない」から転じて「つまらない人をたくさん集めても、一人の優秀な人には遠く及ばない」という意味で使われます。

◆「鶴の一声」の対義語

雀の千声

既述の通り、“つまらない者の多くの声”を意味する言葉です。「雀の千声」単体で使われることはなく、「雀の千声、鶴の一声」とワンセットで使われます。

「鶴の一声」は失礼? 正しい使い方や例文を紹介

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◆「鶴の一声」は失礼な言い方?

「鶴の一声」は、会議や商談をまとめる際によく使われる言葉です。多くの場合「その場をまとめる一言」といったニュアンスで使われていますが、使い方によっては失礼になってしまう場合もあります。

「鶴の一声」には権力者が他の意見を押さえつけ意思決定をするという意味があるので、たとえば「会議のために資料をつくってプレゼンもしたが、結局社長の鶴の一声ですべて決まった」という使い方をすると、「ワンマン社長」や「周りの意見をきかない上司」といった皮肉めいた捉え方をされてしまいます。

「プレゼン準備などが大変だったが、最終的には社長の鶴の一声でまとまった」など、言い回しを工夫するなどして失礼な言い方にならないよう注意しましょう。

◆「鶴の一声」を使った例文

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部長の鶴の一声で下半期の営業目標が決まった

仕事をしていく上で、部署やチームには目標やノルマがありますよね。個人目標なら自分の意思で決められるけど、部署やチームとなると状況を見ながら上の立場の人が目標設定をすることも多いと思います。

「鶴の一声」は権力者・有力者が発する意思決定の一言という意味があるので、この場合チームの決定権を持つ部長が権力者となります。その部長の最終判断=「鶴の一声」と考えることができますね。

新商品のパッケージデザインがなかなか決まらなかったが、社長の鶴の一声でA案に決めることができた

意見がわかれて話し合いがなかなか進まない状況を打破する一言も「鶴の一声」と表現することができます。複数の意見があったり意見が対立する場合も、社長という有力者の一言があればスムーズに意思決定できます。

先生の鶴の一声で文化祭の出し物が演劇に決まった

ビジネスシーンだけでなく、学校や家庭でも話し合いや意見交換の場はありますよね。文化祭の出し物なんかは、生徒からいろんな意見が出てなかなか話し合いがまとまらない場合も…。

先生は学校やクラス内の有力者といえるので、生徒からの意見を踏まえ、先生が最終決定をするという場合にも、「鶴の一声」という言葉を使うことができます。

「鶴の一声」の英語表現

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word from the top

直訳すると「トップからの言葉」という意味になるので、ニュアンスとしては「天の声」に近いかもしれません。

「top」の部分は「president」や「manager」など、役職や肩書きに言い換えることもできます。

final word

「鶴の一声」には「意思決定をさせる」という意味も含まれるので、英語で「最終決定」を意味する「final word」と表現することができます。

a voice from the throne

「玉座からの声」という訳になり、こちらも「天の声」に近いニュアンスの英語表現です。

最後に

ビジネスシーンでよく使われる「鶴の一声」。「雀の千声」とセットで使われる場合があることや、言葉の由来は知らなかった人も多いのではないでしょうか。

皮肉や失礼な意味合いで受け取られることがないよう、使う場面や使い方にはしっかり気をつけたいですね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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