即断即決とは?
即断即決という言葉を聞くと、どのようなイメージをされますか? 「即断即決ができる人」とか「即断即決する力」というように、使うことが多いですよね。行動力や決断力がある人に対して使ったりしますが、正確な意味はどのようなものでしょうか?
即断はその場ですぐに判断、断定すること。即決はその場ですぐに決定、解決することを意味します。つまり即断即決とは、「即座に判断し決定すること」なのです。反対の意味を持つ言葉としては、優柔不断が挙げられます。
ビジネスでは、時に即断即決する力が必要とされます。「即断即決実行」「即断即決行動」という言葉があるように、すぐに判断して行動に移すことが重要視されることも多いですね。特に、チームをまとめるリーダーには欠かせない能力と言えるでしょう。
即断即決できる人の特徴
ビジネスや日常生活において、物事を決める機会はいくつもありますよね。そんな場面に直面した時、優柔不断でなかなか決め切ることができず悩んでいるという人もいるのではないでしょうか? 一方で、何事もテキパキ決断して物事をスピーディーに進める人もいます。彼らがなぜ即断即決できるのか、紐解いていきましょう。
1:割り切った考え方をしている
優柔不断になってしまう理由の1つは、その決断によるリスクや失敗を恐れているからです。「この選択で正しいのか?」、「成功に繋がるのか?」と考えすぎてしまうと、決断に時間がかかります…。一方で即断即決できる人は、失敗を恐れないトライアンドエラーの精神を持っています。「ミスしたらその時はその時」というように割り切って考えているため、1つ1つの決断にあまり時間を要しないのです。
「失敗したら、そこからまた学べば良い」、「もはや挑戦することが多ければ当然失敗を伴うことも多いだろう」というように考えることで、物事をスパッと決断できるのかもしれませんね、
2:明確な目標を持っている
即断即決できる人は、自分の中で決めた目標を持っていることが多いでしょう。はっきりとした目的や優先順位があるからこそ、決断する時に指針があるのです。このように自分の軸を持って決断する人は、その決断にも明確な根拠を持っているため、周りからの支持や支援も得やすいでしょう。
3:経験値が高い
キャリアのある人は、その経験値から即断即決する能力が長けているのかもしれません。やはり場数の多さは、強い武器となります。またキャリアだけでなく、豊富な知識も決断力を高める要素となるでしょう。即断即決できるようになるためには、ある程度の知識と経験値が必要なのです。
4:日頃から脳内でシミュレーションをしている
「自分はもともと優柔不断な性格だから仕方ない…」と思っている人もいるかもしれません。しかしそれは優柔不断なのではなく、日頃から優先順位を決めていない、または物事を想定していないだけなのかも…。即断即決できる人は、日頃から様々な問題について考えており、自身の中で選択パターンを準備していることが多い傾向にあります。事前にある程度考えを用意しておくことで、瞬時に決断を下すことができるのです。
5:物事を深く考えていない
即断即決する人の中には、単純にあまり物事を深く考えていない人もいるかもしれません。この選択をしたら、後にどのような影響があるのかを考えすぎず、なんとかなる精神で物事を決めている可能性があります。もしくは、「どうせ先のことは分からないのだから、どうにかなってから対応しよう」と考えているのかもしれませんね。
即断即決のメリットとは?
皆さんの中に、なんとなく優柔不断より即断即決できる方がプラスだというイメージはありませんか? 確かにビジネスでは、即断即決できる力が必要だと言われることが多いです。では具体的に、即断即決のメリットとは何なのでしょうか?
1:実践する回数が増える
即断即決できる人のメリットとして、まずは時間を効率的に使えることが挙げられるでしょう。悩む時間が少ない分、行動に移す機会を多く得ることができます。そのため、他の人に比べて実践する回数が多く、経験値の向上に繋げることができるでしょう。
2:相手の時間を無駄にしない
これはビジネスだけでなく、日常生活にも言えること。例えば友人と一緒にレストランに行き、メニュー表を見ながら何を食べるか悩むということはよくありますよね。そこで自分がいつまで経っても決められないと、相手を待たせてしまうことになります。結果的に、相手の時間を奪うことになりますよね。
物事を即断即決できれば、相手の時間を守ることができます。
3:臨機応変に対応できる
即断即決できる人は、急な変更や突然起きた問題に対する解決能力があります。素早い判断力と決断力を持ち合わせているため、とても心強い存在だと言えるでしょう。周りが混乱している時にパッと即断即決できる人は、ビジネスにおいても重宝されます。
4:リーダーシップを取りやすい
経営者や起業家には、即断即決できる人が多いのだとか。物事をスムーズに判断し指示を出せる人は、リーダーとしてチームをまとめることに適していると言えるでしょう。即断即決する人は堂々と決断を下すため、自然と周りもついていきやすいのかもしれませんね。
即断即決にはデメリットもある?
ここまで即断即決のメリットを紹介してきましたが、意外なことにデメリットもあるのです。一体何がデメリットとなるのでしょうか?
1:相手の決断を急かしてしまう
即断即決できる人ほど、決断が遅い人に対してイライラしてしまう傾向があります。相手に高圧的に決断を迫ってしまったり、時には相手の決断を急かしてしまうことも…。その結果、周りから短気な印象を持たれてしまうこともあるかもしれません。
2:感情的な決断になってしまうこともある
即断即決タイプは、深く考えることを放棄して、最終的に感情論で決断を下してしまうことがあります。自分のみに関わる選択ならまだしも、それがチーム全体に関わる問題であれば慎重に検討したいところ。自分の中にある概念や感情に先立った決断をしないように、注意しなければなりません。
3:スピーディーでもクオリティが低ければ意味がない
その場でパッと決めるよりも色んな人の意見を聞いたり、様々な角度から検討・検証が必要なケースもあります。決断する早さも大切かもしれませんが、あくまでもその質が最も大切であることを忘れてはいけませんね。
最後に
即断即決は、ビジネスにおいて必要な力です。ただし、なんでも早く決断することだけが良いというわけではありません。慎重に検討すべき課題は、時間をかけるべきです。即断即決が必要とされる場面とそうでない場面を、見極める力も必要になりますね。
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