「決断力」とは?
仕事をする時やプライベートなど、さまざまな場面で求められる「決断力」。自信を持って決断できる人は、ビジネスシーンで特に頼りにされる存在です。しかし、そもそも「決断力」とはどのような力のことをいうのでしょうか。最初に、「決断力」という言葉の意味を詳しく解説しましょう。
意味
「決断力」とは、「自分の責任で決断する能力」「物事を決断する意志」のこと。そもそも、「決断」という言葉には、「意志をはっきりと決定すること」という意味があります。そのため、人の意見に流されたり、「ただ、なんとなく」という気持ちで決めるのは、「決断力がある」とはいえません。自分の意志を強く持ち、それに沿ってしっかりと物事を決定できる能力を「決断力」というのです。
「判断力」との違いは?
「決断力」の言い換え表現の一つに、「判断力」があります。「判断力」とは、「物事を正しく理解し、評価する能力」「正確に判断する能力」という意味。「決断力」「判断力」ともに、何かを決定する場面での能力のことをいいます。
しかし、「判断力」とは「正しく判断する能力」という意味ですので、そこに正しい答えがあるということ。一方で、「決断力」を求められる場面では、正しい答えがあるとは限りません。「こちらの方が良いはずだ」など、主観に基づいて評価することも多いため、大きな責任を伴うのが「決断力」でもあります。
英語
続いて、「決断力」の英語表現をみていきましょう。「決断力」の英語は「decisiveness」です。例えば、「She lacks decisiveness(彼女は決断力に欠けている)」などと使えます。
「決断力がある」の英語表現は、「be decisive」「be a decisive person」。逆に「決断力がない」は、「be indecisive」「be an indecisive person」です。
決断力がない人の特徴は?
状況を瞬時に把握し、責任を持って決断をできる人もいれば、決断をためらってしまう人もいます。また、決断力がある女性もいれば、決断力がない男性もいて、男女によって決断力の違いがあるともいえません。では、決断力がある人とない人は何が違うのでしょうか。まずは、決断力がない人の特徴を紹介しましょう。
1:自分に自信を持てない
良い答えを導き出せている場合でも、自分の考えに自信を持てないがために、決断を躊躇してしまいます。決断には大きなリスクも伴いますが、失敗が怖かったり不安が強かったりして、一歩踏み出せないのです。
2:人の意見に流される
自分の軸がしっかりしていないと、先輩や同僚など周りの人の意見に左右されてしまいます。「周りの意見を尊重できる」ともいえますが、自分の意志が弱いため、周囲からは頼りない人、リーダーシップに欠ける人と思われることもあるでしょう。
3:責任を取りたくない
自分の決断に対して責任を取りたくないというのも、決断力がない人の特徴。決断力を求められる場面では、「どんな結果であれ、自分が責任をとる」という覚悟が必要です。しかし、自分で責任を負いたくないがために、決断を先延ばしにしたり、時によっては決断から逃げてしまうこともあります。
決断力がある人の特徴は?
自分に自信がなかったり、人の意見に左右されやすいことなどが決断力がない人の特徴であることがわかりました。続いて、決断力がある人の特徴をみていきましょう。
1:自分の意志がはっきりしている
決断力がある人は、「自分はこう思う」などと、自分の考えをしっかり持っていることが多いです。そのため何かを選択する際にも、自分軸に沿って決断することができます。
2:失敗を恐れない
決断力がある人でも、選択を誤って失敗することがあります。しかし、決断力がある人は、「前に進むことが大切」「たとえ失敗したとしても、成長の糧にする」という考えを持っているため、失敗を恐れずに決断ができるのです。
3:責任感がある
決断には、責任が伴うもの。決断力がある人は、たとえどんな結果になったとしても、自分で責任を負うという覚悟ができています。そのため、周りから信頼されたり、リーダーポジションに指名されることも多いでしょう。
決断力を鍛えるには?
いざという時に迷ったり悩んだりしてしまって、決断力がないと悩んでいる女性も多いでしょう。ここでは、決断力を鍛える方法をいくつか紹介します。
1:日頃から決断する癖を身につける
まずは日常生活のさまざまな場面でも、自分の意志をしっかりと持ち、決断する練習をしていくといいでしょう。「今日は何を食べるか」「どんな服を着るか」など、些細なことでもOK。
その時には、周りに流されたり、なんとなくで決めるのではなく、「なぜこれにするのか」と自分の考えをしっかりと持つようにしてください。日頃から決断する癖が身についていれば、大きな決断が必要な場面でも、自分の意志に基づいて決断できるはずです。
2:判断材料を集める
その課題に対する知識や情報が少ないと、何が正解かを判断するのが難しいため、なかなか決断できないことがあります。そのため、まずはデータなどの情報を集めるようにしましょう。最初は情報の“量”を意識して、慣れてきたら“質”を意識してみてください。より正確な情報を集められると、良い結果につながる可能性が高まるでしょう。
3:優先順位を決める
どんな決断にも、メリット・デメリットが生じることがほとんど。例えば、「Aを選んだら、短期的に売上は伸びるが、長期的にみると運営が破綻する」など。こうした際には、「今は何を重視するべきか」「もっとも大事なことは?」と、優先順位を明確にしてみると、決断しやすくなるはずです。
最後に
今回は、「決断力」という言葉の意味から、決断力がない人・ある人の特徴、決断力を鍛える方法まで紹介しました。決断力は生まれつきのものではなく、日々トレーニングをすることで、身につけることができます。ぜひ上記で紹介した決断力を鍛える方法を実践して、どんな物事にも自分の意志でしっかりと決断できるようになってくださいね。
また、ゲーム感覚で取り組める、決断力を鍛えるアプリもありますので、気になる方はぜひ調べてみてください。
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