「優先順位」の意味とは?
やるべき仕事が山積みなのに、なかなか仕事が終わらず困った経験はありませんか? たくさん仕事を抱えている時ほど、どうやって「優先順位」をつけたらいいか迷うこともあるはずです。そこで今回は、仕事における「優先順位」の付け方のコツや「優先順位」がつけられない原因について解説しましょう。
意味
「優先順位」とは、「物事の優先される順番」のことです。英語でいうと「priority(プライオリティ)」にあたります。「優先」は、「他のものより先に扱うこと」。「順位」は、「順序に従って決めた位置」です。つまり、「優先順位」とは、「複数ある物事に順番をつけて、行うこと」をいいます。
例えば、限られた予算内で買い物をする場合、何が一番必要なのか考えて、購入品のリストを作ったりしますよね。このように、重要度に順位をつけて物事を行うことを「優先順位をつける」というのです。
優先度との違い
「優先順位」とよく似た言葉に「優先度」がありますが、意味合いは若干異なります。「優先順位」は、「順位」とついている通り明確な序列を表します。上から1番目2番目というように数字で順番を並べることができますね。
これに対して、「優先度」とは「優先の度合い」を表すもの。数字ではなく、「(優先度が)高い・低い」と表現するのが一般的です。つまり、「優先度」とは何を優先するべきかの大まかな基準で、それに具体的な順位をつけたものが「優先順位」と考えられるでしょう。
「優先順位」をつけられない原因とは?
「どの仕事から手をつけていいのか分からない」「効率よく仕事が進められない」など、仕事でうまく「優先順位」をつけられず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか? まずは、「優先順位」をつけられない原因についてみていきましょう。
1:仕事を整理できていない
「優先順位」をつけられない原因としては、うまく仕事を整理できていないことが考えられます。仕事はそれぞれ、重要度や期限、難易度、かかる時間が異なります。それを自分の中で把握せず闇雲に計画を立ててしまうと、せっかく立てたスケジュールもうまく回らなくなってしまうのです。
2:仕事の全体像を理解していない
根本的な理由ですが、仕事の全体像を理解していないとうまく「優先順位」をつけるのは難しいでしょう。仕事の多くは他の人との分業制で成り立っています。仕事の全体像を理解していないと、今自分が担当している仕事がなんなのか理解できません。チームワークで働いていることを忘れずに、自分の仕事が全体のどの部分で、どのような役に立っているのかを理解すると、「優先順位」を立てやすくなりますよ。
「優先順位」の付け方のコツとは?
「優先順位」の付け方に、才能や頭の賢さなどは関係ありません。方法やコツをつかめば、誰でもうまく「優先順位」をつけることができますよ。ここでは、あらかじめ覚えておくと役に立つ「優先順位」の付け方を紹介します。
1:やることを全て書き出してみる
ビジネスにおいて、同時に複数の仕事を抱えているケースは珍しくありません。自分の仕事を客観視するためにも、思いつくものを全て書き出してみましょう。実際に書き出してみると、必ずやるべき仕事とそうでない仕事が出てくるはずです。特に今すぐに手を付ける必要のない仕事をあらかじめ取り除いておくことで、業務を効率的にこなすことができますよ。
2:重要度・緊急度の高いものに分ける
仕事の「優先順位」をつけるときは、抱えている業務を「重要度の高さ・低さ」「緊急度の高さ・低さ」に分類して考えてみましょう。一般的なやり方としては、まず始めに「重要度・緊急度両方高いもの」、2番目に「重要度が低く、緊急度が高いもの」。
3番目に「重要度が高く、緊急度が低いもの」、4番目に「重要度・緊急度両方低いもの」に仕事を振り分けます。そして1番目に当てはまる仕事からスケジュールに落とし込んでいくのです。
3:全ての仕事を期限順にしてみる
それぞれの業務の期限を決めて、期限順に並べるのも「優先順位」を決める方法の一つ。特に締め切りが厳密に決められた仕事が多い場合に効果的です。一般的に、人は時間の制限があった方が物事への集中力が上がります。「○○日までに終わらす」という具体的な目標を立てることで、効率的に仕事をこなそうとする意識も上がることでしょう。
期限を決めたら、スケジュールに書き込んで計画に無理がないかどうかチェックすることも大切です。
英語表現とは?
先述のように「優先順位」は、英語で「priority」。「優先順位をつける」と表現する場合は、動詞の「prioritize」を使います。「Can you prioritize〜?」で「優先順位をつけることはできますか?」と表現することができますよ。
・What are your priorities in life?(あなたの人生における優先順位はなんですか?)
・Can you prioritize your tasks?(タスクに優先順位をつけてくれませんか?)
・Can you prioritize what you need to get done by the end of the month?(月末までにやるべきことに優先順をつけられますか?)
・Prioritize the things you have to do(あなたがしなければならないことを優先させなさい)
・Prioritize your own wants rather than constantly thinking about others(常に人のことを考えるのではなく、自分にとって必要なことを最優先しなさい)
最後に
うまく「優先順位」を立てるためには、まず仕事の全体像を把握し、重要度や期限、難解度別に仕事を整理しましょう。そうすることで、業務の効率がアップし、期限内に仕事が終わらないなどのトラブルを事前に防ぐことができるのではないでしょうか。ぜひ、今回紹介した「優先順位」を立てるコツを、実践してみてくださいね。