「確認させていただきます」の基礎知識
「確認させていただきます」とは相手から問い合わせがあった際などに使う言葉です。ビジネスシーンで使われることもありますが、使い方に注意が必要な表現のため、社会人として恥ずかしくない言葉使いができるように正しく理解しましょう。はじめに、以下の基礎的な内容から解説します。
・確認させていただきますという言葉の意味
・使い方に注意が必要であること
・敬語として使用できる条件と誤用になるケース
・使い方や例文
それぞれのポイントを詳しくチェックしていきましょう。
確認させていただきますの意味
この表現は、自分が確認するということを相手に丁寧に伝える際に使います。「確認いたします」と同じく「確認する」を謙譲語表現にしたものですが、確認いたしますよりも丁寧に伝えたいときに使う言葉です。
ちなみに謙譲語とは、目上の人に対して話す際に自分のことをへりくだった言い方をする表現です。
確認させていただきますは使い方に注意が必要
確認させていただきますという表現で使う「させていただく」の言葉は、誤りではないかと考える人がいます。実際には使用できる条件を満たしている状態ならば正しい表現として使えるものの、間違った使われ方をするケースが多く、誤りであるというイメージがついてしまっているのです。
そこで、確認させていただきますという言葉が敬語として正しく使用できる条件と、誤用になるケースについてチェックしていきましょう。
敬語として使用できる条件
させていただくという言葉を正しく使用できる条件は、以下のとおりです。
・相手、もしくは第三者の許可を得ている場合
・そのことで自身がなんらかの恩恵を受けている場合
たとえば、ポイントカードを作成する前に「作成時に個人情報についても伺います」と伝え、その後相手の名前を確認する場合には、了承を得たうえで確認していると考えられるでしょう。さらに、相手の名前を確認することによって業務をスムーズに進行させられるような場合には、「確認させていただきます」という言葉が敬語として正しく使えます。
誤用になるケース
先述した2つの条件が満たされていないにもかかわらず使用して、適切ではない状態で使ってしまっているケースがあるため注意が必要です。つまり、「相手からの許可を得ていない場合」や「そのことで自身が恩恵を受けているわけではない場合」には使えないことを理解しておきましょう。
また、より丁寧に話そうと「ご」を付けて「ご確認させていただきます」と表現した場合には、二重敬語であるとして誤用ではないかという指摘を受けることがあります。
メールなどでの使い方・例文
実際に、言葉の使い方や例文をチェックしていきましょう。
先述のとおり、確認させていただきますという表現は、正しく使用できる条件を満たしている場合に使えます。実際の例文は、以下のとおりです。
・スケジュール変更の件を確認させていただきました。ご協力ありがとうございます。
このように、相手の許可が必要なことで、自分が恩恵を受ける場合に使います。ただし、間違った表現ではないものの、誤りであるというイメージがついてしまっている言葉です。回りくどい印象になってしまうという難点もあるため、ビジネスシーンなどでは避けたほうが無難でしょう。
確認させていただきますの類語・言い換え表現
言葉を言い換える場合の表現方法も、あわせてチェックしましょう。確認させていただきますという言葉の言い換えできる表現には、「確認を使った表現」と「確認を使わない表現」があります。
先述のとおり「させていただきます」という表現は、誤りではないかというイメージを持つ人がいること、回りくどい印象になってしまうことなどから、ビジネスシーンなどでは避けたほうが無難です。時と場合に応じて違った言い回しができるように、どのように言い換えをすればいいのか、類語・言い換え表現についてもチェックしていきましょう。
「確認」を使った言い換え表現
「確認」を使った言い換え表現は、以下のとおりです。
・確認いたします
・ご確認いたします
「確認いたします」は、確認させていただきますのような注意点のない表現です。誤った使い方をしたくない場合や回りくどい印象にしたくない場合には、謙譲語「いたす」を丁寧にした表現である「いたします」をつけるだけの、シンプルな表現をおすすめします。
ちなみに、「ご確認いたします」は一文全体で謙譲語表現がされているため、二重表現ではないと考えられます。それでも気になる場合には、確認いたしますを使うようにすると良いでしょう。
「確認」を使わない言い換え表現
確認させていただきますの類語・言い換え表現には、確認という言葉を使わないものもあります。確認を使わない言い換え表現は、以下のとおりです。
・拝見<はいけん>します
・拝読<はいどく>します
また、なにか物を受け取ってこれから確認する場合には、以下の表現を使います。
・受領いたしました
・拝受しました
・拝受のご報告を申し上げます
言葉の意味や言い換え表現を理解しよう
確認させていただきますとは、自分が確認するということを相手に丁寧に伝える際に使う表現です。
確認させていただきますで使う「させていただく」という言葉は、誤りではないかと考える人がいます。実際には使用できる条件を満たしている状態ならば正しい表現として使えるものの、間違った使われ方をするケースが多く、誤りであるというイメージがついてしまっているため注意が必要です。
確認させていただきますという言葉が正しく使用できる条件は、以下のとおりです。
・相手、もしくは第三者の許可を得ている場合
・そのことで自身がなんらかの恩恵を受けている場合
これらの条件を満たさない場合には誤った使い方となってしまうため、注意しましょう。誤った使い方をしたくない場合や回りくどい印象にしたくない場合には、シンプルに確認いたしますと伝えます。
言葉の意味や正しい使い方、言い換え表現などを理解し、時と場合にあわせて使い分けられるようになりましょう。
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