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2026.04.16

「させていただきます」は正しい敬語? 使い方と注意点をわかりやすく解説【専門家監修】

ビジネスシーンで使われることの多い「させていただきます」。よく用いられる表現ですが、実は注意しなければならないことも多いのです。「させていただきます」の文法的意味や、使う際の注意点、正しい使い方、英語表現、よくある疑問と回答をまとめて紹介します。

この記事のサマリー

・「させていただきます」は正しい敬語ですが、使う場面を選ぶ必要がある表現です。
・相手の許可や配慮のもとで行う場面では、「させていただきます」が自然に使えます。
・例えば「帰らさせていただきます」は誤りで、「帰らせていただきます」が正しい言い方です。

「させていただきます」は、誰もがよく使う表現ですよね。「させていただきます」は、「相手から許可を得て自分が行動をし、恩恵を受ける」という意味があり、ビジネスシーンにおいて特によく使われる表現です。

ところが、実は使い方が難しく、間違えやすい言葉でもあります。「させていただきます」は誤用だと思っている方も少なくありません。実際のところ「させていただきます」は、間違った使い方なのでしょうか? 本記事で確認していきましょう。

「させていただきます」は敬語として正しい?

「させていただきます」は敬語として正しいのでしょうか? 確認していきます。

「させていただきます」は正しい敬語

「させていただきます」は、動詞の使役形に補助動詞「いただく」と丁寧語「ます」が付いた表現で、自分の行為をへりくだって述べる言い方です。

つまり、「させていただきます」は、敬語として正しい使い方です。ところが、「させていただきます」は、間違った使われ方をすることが多いため「させていただきます」そのものが間違った敬語というイメージがついてしまいました。

「させていただきます」を使う際の注意点

どうして、「させていただきます」は間違った使い方をされやすいのでしょうか。「させていただきます」を使う際に気を付けなければならないポイントを紹介します。

仕事をする女性
(c)Adobe Stock

「さ」が不要になる場合がある

「させていただきます」を使う際に、「さ」を入れると誤用になってしまう場合があります。正しくは「せていただきます」としなければならないところに、「さ」を入れてしまう言葉のことを「さ入れ言葉」というのです。

例えば、上司より先に退社をする際、「お先に帰らさせていただきます」と使ってしまうのは間違った使い方。正しくは「帰らせていただきます」になります。

見分け方として、「帰ら」「読ま」のように、動詞に「ない」を付けたときに直前の音が「ア段」になるもの(五段活用動詞)には、「さ」を入れず「せていただきます」とするのが正しいルールです。すべてが当てはまるわけではないのですが、参考にしてください。

「させていただきます」はひらがな表記

補助動詞として使う「いただく」は、一般にひらがなで書くのが標準的です。そのため、「参加させていただきます」「確認させていただきます」と書くのが無難です。

「参加させて頂きます」のような漢字表記は、絶対的な誤りとまではいえませんが、補助動詞はひらがなにするのが一般的です。

「頂く」は、物をもらう場合だけでなく、飲食する場合や、相手から配慮・行為を受ける場合にも使われます。

二重敬語に気を付ける

二重敬語とは同一の語に対して同種の敬語を二重に用いることです。例えば「講演を拝聴させていただきます」という使い方。「聞く」という同一の行為に対して「拝聴」(謙譲)と「させていただく」(謙譲)を重ねているため二重敬語となり、くどく聞こえます。

一般には「拝聴します」または「聞かせていただきます」とした方がすっきりします。

「させていただきます」の正しい使い方を紹介

「させていただきます」を使う際の注意点が分かったところで、続いては正しい使い方について、例文を用いながら解説します。

(c)Shutterstock.com

「本日の午後3時に訪問させていただきます」

「させていただきます」は、「相手の許可を得て自分が行動する」というニュアンスが含まれているため、相手とのやり取りの上で成り立っている時にしか使えません。

「こちらから来週中にご連絡させていただきます」

「ご連絡させていただきます」は文脈によっては自然ですが、単に連絡の予定を伝えるだけなら「ご連絡いたします」の方が簡潔です。

「こちらの資料を送付させていただきます」

「送付させていただきます」は使われることの多い表現ですが、単に送る旨を伝えるだけなら「送付いたします」「お送りします」の方が自然な場合もあります。

「させていただきます」と「いたします」はどう違う?

例えば、「ご連絡させていただきます」と「ご連絡いたします」にはどのような違いがあるか分かりますか?

「させていただきます」は、「させてもらう」の謙譲語であると述べましたが、「いたします」は「する」の謙譲語にあたります。つまり、「いたします」は、自分の行為を簡潔にへりくだって述べる表現です。

一方、「させていただきます」は、相手の許容や配慮のもとで行うという含みを伴いやすい表現です。

したがって、ケースによって使い分ける必要があります。一般には、相手や周囲の許容のもとで行うことや、その行為に受益の気持ちが伴う場合に「させていただきます」がなじみやすいとされています。

電話する女性
(c)Adobe Stock

「させていただきます」の英語表現とは?

最後に、「させていただきます」の英語表現を紹介します。「させていただきます」とは、自分の行動の意志を示したり、「させてください」という許可を得たりするニュアンスがありますので、意志を表す「will」や、「させてください」と許しを得る「allow me to do」という表現を使っていきましょう。

例えば、「I will be in touch with you」で、「ご連絡させていただきます」という意味になります。

他には、「allow me to do」を使って「Allow me to guide」などと表現することが可能です。「Allow me to guide」は、「ご案内させていただきます」という意味になります。

「させていただきます」に関するFAQ

ここでは、「させていただきます」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「させていただきます」は正しい敬語ですか?

A. はい、正しい敬語です。動詞の使役形に補助動詞「いただく」と丁寧語「ます」が付いた表現で、自分の行為をへりくだって述べる言い方です。

Q2. どんなときに使うのが自然ですか?

A. 相手の許可を得て自分が行動する、あるいは相手の配慮や許容のもとで行う、というニュアンスがある場面で自然に使えます。

Q3. 「いたします」とはどう違いますか?

A. 「いたします」は「する」の謙譲語で、自分の行為をへりくだって伝える表現です。一方、「させていただきます」は、相手の許可や配慮のもとで行う含みを伴いやすく、場面によって使い分けが必要です。

最後に

「させていただきます」は、よく使う表現である分、正しく理解しなければなりません。

間違った使い方をしやすい言葉ではありますが、今回紹介した3つの注意点を押さえられれば、相手に丁寧な印象を与えることができます。敬語は誤った使い方をすると逆に失礼になってしまうので今回の記事をぜひ参考にしてくださいね。

TOP・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

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