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職場では「自席での食事マナー」も問われる
オフィスは「仕事をする場所」であって「食堂」ではありません。
そのため、自席でお弁当を食べるにあたっては周囲に配慮をした食べ方が求められます。
職場に「自席でのお弁当」に関するルールがある場合にはルールに従えば問題はありませんが、ルールがない場合には「どこまでOKで、どこからダメなのか?」の感覚に個人差が生じることも。
「お弁当」を通じて、職場の人間関係がおかしくならないためにも、周囲に配慮のある食べ方を心がけるのが得策です。
会社での自席ランチ!「お弁当」にまつわるOKマナー

自席でお弁当を食べるシーンで周囲から「マナーが良い」と思われる人には、共通して“気遣い”が見られます。
周囲を不快にさせないマナーを、心得ておきましょう。
♦︎においの少ないお弁当を選ぶ
においは空間全体に広がりやすく、本人は慣れていたとしても他人には不快に感じられる場合もあります。建物の形状や間取り、空調によってはにおいがこもりやすいオフィスもあるので、においが充満しないお弁当を選ぶのも周囲への気遣いにつながります。
具体的なメニューとしては、サンドイッチやおにぎり、冷製パスタやそば、サラダボウルなど、容器を開けたときに食べ物のにおいが少ないものを選ぶと無難です。
♦︎なるべく音を立てずに食べる
静かな職場の自席でランチをするときには、なるべく音を立てずに食べるのも気遣いです。自分はランチタイムでも他の人は仕事をしているケースも多いため、周りの集中力を削がないよう配慮を◎。
他人の咀嚼音やスープをすする音は、意外と気になるものです。すすって食べる麺類は音が立ちにくいようゆっくり食べるよう気をつけ「ポリポリ」や「バリバリ」といった音が鳴る食べ物も避けたほうがいいでしょう。
♦︎短時間でスマートに食べ終える
自席で食事をするときには、ダラダラと長い時間をかけるのではなく15~20分程度で終わらせましょう。
自分は休憩時間中だったとしても他の人が作業をしている環境であることに配慮をし、食事は手短に済ませたほうが周囲への影響を減らせます。
「自席でのお弁当」をきっかけに嫌われるNGマナー

自席でお弁当を食べること自体は悪いことではありません。しかし、周囲への配慮に欠ける行動をしてしまうと、お弁当がきっかけで嫌われるきっかけにもなりかねません。
できるだけ避けたほうがいい、NGマナーを解説します。
♦︎NG:大事な来客から見える位置で食べる
自分が休憩中だったとしても、会社にお客様が来ているときには、できるだけ見えない場所で食事をしましょう。
同僚や上司が大切な打ち合わせや商談をしている近くで「自分には関係ない」とばかりにお弁当を頬張っていれば、来客から見た会社全体の印象が下がりかねません。
♦︎NG:散らかっている机の上で食べる
仕事が忙しいときには、つい机の上も散らかりがち。けれど、書類や資料がたくさん載っている机の上で食事をすれば、不意の食べこぼしによって書類や資料が汚れるリスクも低くありません。
汚れた紙類は見た目に汚いだけでなく、そのままにしておくと不潔でもあります。あらかじめ机の上は整理してから、食事をするのがマナーでしょう。
♦︎NG:お弁当の容器やゴミを置きっぱなし
自席でお弁当を食べたあとには、容器やゴミはすぐに密閉できる袋に入れて処理しましょう。
食べたあとにいつまでも机の上に置きっぱなしにしたり、捨てに行くのが面倒だからと机の下に置いておくのはNG。不快なにおいの発生源にもなりかねません。
自席でのお弁当に選ばないほうがいい食品は?

自席でお弁当を食べるときには自炊のお弁当でも買ったお弁当のどちらでも、周囲への影響を優先するのならば、なるべく選ばないほうがいいメニューがあります。
周囲ににおいが充満しやすい食品を中心に、自席ランチではなるべく避けたいメニューをお伝えします。
♦︎焼き魚や餃子などの香ばしいメニュー
焼き魚や餃子は、お弁当に入っていることも多い“おかず”ですが、香ばしい香りが周囲に蔓延しやすく、オフィスの自席で食べるときには配慮が必要でしょう。
冷めているときならば気にならない程度でも、レンジで温めるとまるで出来立てのように“におい”が強まりやすいことから、自席で食べるときには配慮が必要なメニューです。
♦︎ニンニクやネギなどの香味野菜をたくさん使っているメニュー
ニンニクやネギは少量であればそれほど気になりませんが、大量になるほど“におい”も強くなりがちです。
食べている本人は気にならなくても、隣の席など近くにいる人ほど鼻に刺激を感じやすい香りでもあるでしょう。
香味野菜は冷たい状態でも強いにおいを発することがあるため、自席でのお弁当では避けたほうが無難です。
♦︎カレーなど料理そのもののにおいが強いメニュー
カレーやラーメン、キムチ料理などの料理そのものの“におい”が強いメニューは、本人には「美味しい香り」でも、周囲には強烈な“におい”でしかないことが多々あります。
食事を終えたあともしばらく“におい”だけがこもりやすく、洋服に香りが移る可能性もありますので、避けたほうが確実です。
お弁当を自席で食べるときも周囲への思いやりを忘れずに
自席ランチは「自分だけの時間」ではありますが「自分だけの空間」ではありません。
お弁当を通じて周囲の誰かを不快にさせることのないよう、小さな配慮を忘れずにいたいものです。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。